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結論

勝訴(請求認容)

第4条第1項第16号・第3条第1項第3号「記述的商標の判断」の商標審決・判断理由(審判番号:不服2006−12755(T2006−12755/J1)|拒絶査定取消・登録)

審判番号
不服2006−12755(T2006−12755/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)
争点(論点)
記述的商標の判断
適用条文
第4条第1項第16号・第3条第1項第3号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2006−12755(T2006−12755/J1)・不服)は、本件商標について、商標法第4条第1項第16号・第3条第1項第3号への該当性が争われた事例です。主な争点は「記述的商標の判断」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第16類「医療用カルテ,病気関連の記載,旅行関連の記載」を指定商品として、平成17年6月7日に登録出願されたものである。そして、指定商品については、当審における同20年5月28日差出しの手続補正書により、第16類「診療記録(文房具),病気に関する雑誌,旅行に関する雑誌」に補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、以下のとおり認定、判断し、本願を拒絶したものである。

(1)本願の指定商品中、第16類「医療用カルテ,病気関連の記載,旅行関連の記載」は、その内容及び範囲を明確に指定したものとは認められない。そのため、政令で定める商品及び役務の区分に従って第16類の商品を指定したものと認めることもできないから、本願商標は、商標法第6条第1項及び第2項の要件を具備しない。なお、前記商品を、例えば、第16類「診療記録(文房具),病気に関する雑誌,旅行に関する雑誌」に補正したときは、この限りでない。

(2)本願商標は、「自己記入式」及び「安全カルテ」の文字を二段に書してなるところ、その構成中前半の「自己記入式」の文字が「自分で記入する方式」を意味し、また「安全カルテ」の文字が「安全に関する情報を記入できる診療記録(カルテ)」程の意味合いを看取させるところ、インターネット情報によれば、近時、旅の「安全カルテ」と称して、海外旅行中の病気やケガなど万が一の時に、迅速に適切な治療を受けられるようにするための冊子が販売されている実情等を考慮すると、本願商標は全体として「旅の安全に関する情報を自分で記入する方式の診療記録(カルテ)」ほどの意味合いを看取させるにすぎないものと認める。そうすると、本願商標を、その指定商品中「医療用カルテ」について使用しても、単に商品の品質、機能を表示するにすぎないのものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記文字に照応する商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので同法第4条第1項第16号に該当する。

3 当審の判断

(1)本願商標は、その指定商品について、前記1のとおり補正された結果、商標法第6条第1項及び同第2項の要件を具備するものとなった。

(2)本願商標は、別掲のとおりの構成よりなるところ、その構成中「自己記入式」の文字部分は、「自分で書き入れる」程の意味を有し、本願指定商品との関係において、自他商品識別機能が極めて弱い部分といい得るものである。

また、「安全」及び「カルテ」を組み合わせた「安全カルテ」の文字部分からは、直ちに原審説示の意味合いを想起し得ないものであり、むしろ、特定の意味合いを有しない造語を表したものと認識、理解されるものとみるのが相当である。

さらに、当審において調査するも、上記「安全カルテ」の文字が、本願指定商品を取り扱う業界において、商品の品質、機能を表示するものとして普通に使用されている事実を発見できなかった。

してみれば、本願商標は、その構成中「安全カルテ」の文字部分において十分に自他商品の識別機能を有するものといわなければならない。

したがって、本願商標は、これをその指定商品の何れの商品について使用しても、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものであり、また、商品の品質について誤認を生じさせるおそれもないから、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当しない。

(3)以上のとおり、本願商標は、商標法第6条第1項及び同第2項に該当するとした原査定の拒絶の理由は解消したものであり、また、同法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は妥当でなく、取消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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