Trademark Appeal Case
称呼の類似性と要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成10年審判第1976号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、別掲に示すとおりの構成よりなり、第6類「建築用又は構築用の金属製専用材料」を指定商品として、平成8年3月15日に登録出願されたものである。
2 引用商標
原査定において、本願商標の拒絶の理由に引用した登録第2400014号商標(以下、「引用商標」という。)は、別掲に示すとおりの構成よりなり、平成1年11月13日に登録出願、第7類「建築又は構築専用材料、その他本類に属する商品」を指定商品として、同4年4月30日に設定登録がされ、該登録に係る権利は、現に有効に存続しているものである。
3 当審の判断
本願商標は、別掲のとおり「川建QLXセルラーシステム」の文字よりなるところ、構成中の冒頭の「川建」の文字部分は漢字で表され、他の文字部分は、欧文字「QLX」と片仮名文字「セルラーシステム」の組み合わせにより表されているものである。
ところで、その構成中「セルラーシステム」の文字についてみるに、例えば、「建築カタカナ語・略語辞典(株式会社井上書院1992年2月20日発行」の「セ」の項132頁をみると「セルラーダクト[cellular metal floor]デッキプレートの下端に鉄板を張り、できた空間を配線ダクトに使用するもの。オフィスオートメーションのための床配線方式として用いられる。」との記載、「建築の事典(株式会社朝倉書店1990年6月25日発行)の「鉄鋼系の床(577頁)」の項には「この種の床には、建築設備配線などを考慮したセルラーフロア(図4)がある.」との記載とともに「図4 セルラーフロアシステム床」との記載が認められる。
そうとすれば、本願商標に接する取引者、需要者は、前記事情よりして構成中後半の「セルラーシステム」の文字部分が、床配線を考慮したセルラーフロアを容易に認識し、これを前記セルラーフロアプレートに使用するときは、自他商品の識別機能を有しないものである。そして、本願商標は、漢字と欧文字と片仮名文字とそれぞれの態様を異にして構成されていることに加え、その構成文字全体より生ずる「カワケンキューエルエックスセルラーシステム」の称呼は、極めて冗長に亘るものといえるものであるから、かかる場合、冒頭の「川建」の文字部分をもって、商品の出所の識別標識と捉え、これより生ずる称呼をもって簡便に取引に資する場合も少なからずあるとみるのが相当である。
したがって、本願商標は、単に「カワケン」の称呼をも生ずるものといわなければならない。
他方、引用商標は、別掲のとおり「川研」の漢字を書してなるところ、該構成文字に相応して「カワケン」の称呼を生ずるものと認められる。
してみれば、本願商標と引用商標とは、「カワケン」の称呼を同一にする類似の商標であり、両者は、たとえ、その構成よりして外観において相違し、また、両者共に造語といえるものであって、観念において比較すべくもないとしても、電話等口頭による商取引も普通に行われる取引社会の実情よりすると、該称呼をもって取引の指標とする場合も少なからずあるといえる。
したがって、上記において認定したように前記称呼を共通にする類似の商標といわざるを得ず、かつ、本願商標の指定商品は、引用商標の指定商品中に包含されるものであるから、結局、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当し、登録できない。
よって、結論のとおり審決する。
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