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Trademark Appeal Case

「発芽米」の普通名称性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2004−22657(T2004−22657/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲1のとおり「発芽米」の漢字を縦書きしてなり、第30類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成13年3月28日に登録出願され、その後、当審における同17年1月6日付け提出に係る手続補正書により、第30類「発芽玄米」に補正されたものである。

2 原査定の拒絶理由

原査定は、以下の(1)及び(2)のとおり認定、判断し、本願を拒絶したものである。

(1)本願商標は、「発芽米」の文字を普通に用いられる方法で縦書きしてなるものであるところ、発芽した玄米、発芽させた玄米を表す語として、「竹越製作所、発芽米製造器を発売」(1997.11.14 日刊工業新聞 33頁)、「発芽米は等級が下がってしまう。」(「黄金色の稲もなぎ倒された 台風5号で亘理町/宮城」の記事 1998.9.18朝日新聞東京地方版/宮城 宮城版)のように普通に使用されているから、これを指定商品中の上記文字に照応する商品、例えば、「発芽米,発芽米を使用したお粥」等に使用しても商品の品質を表したものと認識されるにすぎない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。

(2)本願商標は、登録第2481195号商標(以下、「引用商標」という。)と類似の商標であって同一又は類似の商品について使用をするものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。

3 当審における証拠調べ通知

当審において、本願商標について、職権により証拠調べをした結果、別掲2に記載の事実を発見したので、平成20年7月3日付けの証拠調べ通知書により、請求人に対し、商標法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づく通知を行った。

4 証拠調べ通知に対する請求人(出願人)の意見

上記3の「証拠調べ通知」に対して、相当の期間を指定し、応答する期間を与えたところ、請求人からは何らの意見、応答はなかった。

5 当審の判断

(1)引用商標の商標権は、商標登録原簿の記載によれば、請求人が譲渡により取得し、その移転の登録が平成16年11月12日にされているものである。

したがって、本願商標の請求人と引用商標の商標権者は同一人となったものと認められるものであり、かつ、本願の指定商品について上記1のとおり補正された結果、引用商標の指定商品と同一又は類似の商品がすべて削除されたと認められるから、本願商標が商標法(以下、「法」という。)第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定の拒絶の理由は解消した。

(2)本願商標は、別掲1のとおり、「発芽米」の漢字を、普通に用いられる範囲の筆文字調の書体で縦書きしてなるところ、上記3の証拠調べ通知書に記載の各事実によれば、本願指定商品を取り扱う業界においては、「発芽させた玄米」を表す一般的な名称として「発芽米」の文字(語)が使用されていることが認められる。

そうすると、「発芽米」の文字(語)は、「発芽させた玄米」について、請求人のみが使用しているものではなく、多くの製造事業者、販売事業者によって「発芽させた玄米」に使用されているものであるから、補正後の本願指定商品との関係において、「発芽させた玄米」を表す一般的な名称として取引者、需要者に広く認識されているというべきである。

したがって、本願商標は、補正後の指定商品に使用するときには、単に商品の普通名称を表してなるに過ぎないものであるから、法第3条第1項第1号に該当するものといわざるを得ない。

なお、原査定において、本願商標は、法第3条第1項第3号に該当するとして拒絶したものであるが、上記3の職権により当審が行った証拠調べ通知書において、本願商標は、法第3条第1項第1号に該当すると通知しており、上記のとおり、自他商品の識別標識としての機能を果たさない商標であり、この認定において原査定と相違するものでないから、結局、原査定は妥当なものであって取り消すことはできない。

また、請求人は、本願商標が法第3条第2項の適用を受けることができる旨主張し、その証拠書類として甲第1号証ないし甲第14号証(枝番号を含む。)を提出している。

しかしながら、法第3条第2項の適用により商標登録を受けることができるのは、法第3条第1項第3号から同第5号までに該当する商標であるところ、本願商標は、上記のとおり、法第3条第1項第1号に該当すると判断したものであるから、法第3条第2項の適用を受けることができないものである。

よって、結論のとおり審決する。

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