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Trademark Appeal Case

周知商標による混同

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2007−900487(T2007−900487/J7)
審判種別異議
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

登録第5066439号商標の商標登録を取り消す。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第5066439号商標(以下「本件商標」という。)は、「グラコロ」の片仮名文字を標準文字で書してなり、平成18年10月19日に登録出願、第29類「肉製品,加工水産物」及び第30類「ぎょうざ,サンドイッチ,しゅうまい,すし,たこ焼き,肉まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,ホットドッグ,べんとう,ミートパイ,ラビオリ」を指定商品として、平成19年7月27日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由(要旨)

登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標は商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号並びに同法第4条第1項第10号及び第15号に違反して登録されたものであるから、同法第43条の2第1項により取り消されるべきである旨主張し、その理由を要旨以下のとおり述べ、証拠方法として甲第1号ないし第46号証を提出した。

(1)商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号

本件商標を第29類の「肉製品」の「コロッケ」に使用する場合は、「グラタンをいれたコロッケ」の略称というその商品の品質・原材料を普通に用いられる方法で表示するものに過ぎず、商標法第3条第1項第3号に該当するものであり、その他の商品に使用する場合は、品質の誤認を生ずるおそれがあるから商標法第4条第1項第16号に該当する。

(2)商標法第4条第1項第10号

本件商標「グラコロ」は、申立人が販売する「グラタンコロッケバーガー」の略称として、1993年から現在まで、申立人の商品「グラタンコロッケバーガー」を意味するものとして、需要者の間に広く認識されている商標であって、その商品について使用するものであるから、商標法第4条第1項第10号に該当する。

(3)商標法第4条第1項第15号

本件商標を、商品「ハンバーガー」及び「コロッケ」以外の商品に使用した場合、需要者は申立人の業務に係る商品であるかのごとく誤認し、商品の出所について混同を生ずるおそれがあるから、商標法第4条第1項第15号に該当する。

(4)以上のとおり、本件商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号並びに同法第4条第1項第10号及び第15号に該当し、商標登録を受けることができないものであるから、同法第43条の2第1号により取り消されるべきものである。

3 当審における取消理由

当審において、商標権者に対して平成20年6月26日付けの取消理由の要旨は、以下のとおりである。

(1)本件商標は、前記1のとおりである。

(2)申立人の提出に係る甲各号証によれば、以下の事実が認められる。

(ア)申立人は、1993年2月に冬季限定メニューとして、グラタンコロッケをはさんだハンバーガー(以下「グラタンコロッケバーガー」という。)の販売を開始し、テレビ放映によるその広告宣伝に際して、上記商品の映像と共に「グラコロ」という言葉の使用を開始した(甲第2及び第3号証)。その後も上記商品の販売は継続され、現在に至るまでほぼ毎年、全国主要テレビ局のネットワークを通じて同様の広告宣伝が行われている(甲第4ないし第13号証)。

(イ)申立人は、ラジオ放送による商品の宣伝広告も行い、本件商標の登録出願前である2004年のラジオ放送のコマーシャルにおいて、グラタンコロッケバーガーを指称するために「グラコロ」の言葉が頻繁に使用されている(甲第14及び第15号証)。

(ウ)申立人のグラタンコロッケバーガーは、本件商標の登録出願前に発行された各種雑誌及び新聞において「グラコロ」と略称して紹介されている(甲第16ないし第22号証)。

(エ)インターネットの検索サイトで「グラコロ」の文字を検索すると、5万9700件ヒットし、その殆どが申立人のグラタンコロッケバーガーに関するものであり、本件商標の登録出願前に係るホームページも多く存在している(甲第23ないし第46号証)。

(3)以上の認定事実によれば、「グラコロ」の文字からなる商標(以下「引用商標」という。)は、本件商標の登録出願時には既に、申立人の業務に係る商品「グラタンコロッケバーガー」を表示するものとして取引者・需要者の間に広く認識されていたものというべきであり、その状態は本件商標の登録査定時においても継続していたものと認められる。

他方、本件商標は、前記1のとおりの構成からなり、引用商標と同一といえるものである。

そして、本件商標の指定商品中の第30類「ぎょうざ,サンドイッチ,しゅうまい,すし,たこ焼き,肉まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,ホットドッグ,べんとう,ミートパイ,ラビオリ」と、引用商標の使用に係る商品「グラタンコロッケバーガー」とは、用途、用法、需要者、流通系統、販売場所等を共通にする類似の商品と認められるものである。

また、本件商標の指定商品中の第29類「肉製品,加工水産物」と引用商標の使用に係る商品「グラタンコロッケバーガー」とは、同じ食品分野に属する商品であり、原材料と完成品の関係等において、密接な関連を有するものといえる。

(4)以上のとおりであるから、本件商標は、その指定商品中の第30類「ぎょうざ,サンドイッチ,しゅうまい,すし,たこ焼き,肉まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,ホットドッグ,べんとう,ミートパイ,ラビオリ」については、商標法第4条第1項第10号に該当する。

また、本件商標をその指定商品中の第29類「肉製品,加工水産物」について使用するときは、上記(2)及び(3)の事情からして、これに接する取引者・需要者は、周知著名となっている引用商標ないしは申立人を連想、想起し、該商品が申立人又は同人と経済的・組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかの如く、その出所について混同を生ずるおそれがあるものと判断するのが相当であるから、本件商標は商標法第4条第1項第15号に該当する。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第10号及び同項第15号の規定に違反して登録されたものであるから、その登録を取り消すべきものである。

4 商標権者の意見

本件商標について、上記3の取消理由を通知し相当な期間を指定して意見書を提出する機会を与えたが、商標権者は何ら意見を述べるところがない。

5 当審の判断

本件商標についてした先の取消理由は妥当なものと認められる。

したがって、本件商標は商標法第4条第1項第10号及び第15号に違反して登録されたものといわざるを得ないから、本件商標の登録は、商標法第43条の3第2項により、取り消すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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