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Trademark Appeal Case

不正目的登録

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2007−900519(T2007−900519/J7)
審判種別異議
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

登録第5068815号商標の商標登録を取り消す。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第5068815号商標(以下「本件商標」という。)は、「オクトパスファイヤーズ」の文字を標準文字で書してなり、平成18年10月26日に登録出願、第30類「たこ焼き,やきそば,お好み焼き」を指定商品として、平成19年8月10日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由(要点)

登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標は商標法第3条第1項柱書きに違反して登録されてものであり、同法第4条第1項第7号、同第10号、同第11号、同第15号及び同第19号に該当するものであるから、商標法第43条の2第2項の規定によりその登録を取り消されるべきものである旨主張し、証拠方法として甲第1号証ないし甲第31号証を提出している。

(1)商標法第3条第1項柱書きについて

本件商標は、その出願時に本件商標権者が自己の業務に係る商品について使用をする商標ではなかったものであることが明らかであるから、商標法第3条第1項柱書きに違反する。

(2)商標法第4条第1項第7号について

本件商標は、公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがある商標であるから商標法第4条第1項第7号に違反する。

(3)商標法第4条第1項第10号について

本件商標は、「たこ焼き、お好み焼き」等に係る申立人の周知商標と同一又は類似し、同一の商品に使用するものであるから、商標法第4条第1項第10号に該当する。

(4)商標法第4条第1項第15号について

本件商標は、申立人の業務に係る商品と出所の混同を生ずるおそれがある商標であるから、商標法第4条第1項第15号に該当する。

(5)商標法第4条第1項第19号について

本件商標は、申立人の業務に係る商品を表示するものとして日本国内における需要者の間に広く認識されている商標と同一又は類似の商標であって、不正の目的を以て使用をするものであるから、商標法第4条第1項第19号に該当する。

(6)結び

以上より、本件商標は、商標法第3条第1項柱書きに違反して登録されてものであり、同法第4条第1項第7号、同第10号、同第11号、同第15号及び同第19号に該当するものであるから、商標法第43条の2第2項の規定によりその登録を取り消されるべきものである。

3 取消理由の通知

登録異議の申立てがあった結果、商標権者に対し、期間を指定して意見を述べる機会を与えて通知した本件商標の取消理由(平成20年6月19日付け取消理由通知)は、次のとおりである。

(1)本件商標の商標法第4条第1項第7号該当性について

ア 甲第4号証及び甲第8号証ないし甲第29号証を総合すれば、申立人は、本件商標の登録出願前である2000年(平成12年)12月ころには既に、商品「たこ焼き」について、フランチャイズ方式により、愛知県一宮市を中心とした近隣の地域に展開したフランチャイズ店に、「OCTOPUSFIRE’S」及び「オクトパスファイヤーズ」の文字よりなる商標(以下まとめて「申立人商標」という。)を使用させていたものであり、愛知県一宮市を中心とした近隣の地域においては、申立人商標は、申立人とフランチャイズ契約を締結したフランチャイズ店の業務に係る商品「たこ焼き」を表示するものとして、その需要者の間にある程度知られていたものと推認することができる。

そして、申立人は、上記業務を本件商標の査定時に至るまで継続していたものと認められる。

イ 本件商標は、前記1のとおり、「オクトパスファイヤーズ」の文字を書してなるものであり、「たこ焼き,やきそば,お好み焼き」について使用されるものであるから、申立人商標中の「オクトパスファイヤーズ」とは同一の商標であり、また、同じく「OCTOPUSFIRE’S」とは、「オクトパスファイヤーズ」の称呼を同じくする類似の商標というべきである。さらに、本件商標の指定商品は、申立人商標が使用される「たこ焼き」とは同一又は類似の商品である。加えて、本件商標を構成する「オクトパスファイヤーズ」の語は、一般に親しまれて使用されている成語ではなく、独創性のある語といえるものであり、偶然に本件商標権者が申立人商標と同一又は類似の本件商標を採択したものとは考え難く、愛知県に所在の本件商標権者が本件商標の登録出願前に、申立人商標の存在を知る機会は少なからずあったものと窺うことができる。

ウ 前記ア及びイの事情を総合勘案すると、本件商標権者は、申立人の業務に係る商品「たこやき」等について使用される申立人商標が登録されていないことを奇貨として、先取り的に申立人商標と同一又は類似の本件商標を申立人の承諾を得ないで登録出願し、登録を得たものと推認することができ、このような本件商標権者の行為は、社会の一般的道徳観念に反するものであり、かつ、公正な取引秩序に反するものというべきであって、このような商標権者の行為に基づいて登録された本件商標は、公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがある商標といわなければならない。

(2)したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第7号に違反してされたものと認める。

4 商標権者の意見

上述した取消理由の通知に対し、商標権者は意見書を提出していない。

5 当審の判断

当審は前記3のとおり、商標権者に対し取消理由を通知し、期間を指定して意見書を提出する機会を与えたが、商標権者からは何らの応答もない。

したがって、本件商標の登録は、上述した取消理由により商標法第4条第1項第7号違反してされたと認められるから、申立人のその余の申立理由について判断するまでもなく、同法第43条の3第2項の規定に基づき、取り消すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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