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Trademark Appeal Case

鷲の観念の類似性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2007−900553(T2007−900553/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第5075969号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第5075969号商標(以下「本件商標」という。)は、平成16年9月14日に登録出願され、別掲(1)のとおりの構成よりなり、第29類「加工野菜及び加工果実,ジャム,フルーツソース,果物の缶詰,野菜の缶詰,ピクルス,炒ったナッツ,調理用のポテトチップ」及び第30類「茶,代用コーヒー,砂糖,はちみつ,糖蜜,酵母,ベーキングパウダー,食酢,ソース(調味料),マスタード,その他の香辛料」を指定商品として、同19年9月7日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由(要旨)

登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標の指定商品中、第30類に属する全指定商品について、その登録は取り消されるべきであると申し立て、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし同第5号証を提出した。

(1)引用商標

申立人が引用する登録商標は、以下の(ア)ないし(ウ)のとおりであり、その商標権は現に有効に存続しているものである。以下、これらを総称するときは「引用商標」という。

(ア)登録第4354019号商標(以下「引用商標A」という。)は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、平成11年3月8日に登録出願され、第30類「コーヒー及びココア,コーヒー豆,茶,調味料,香辛料,食品香料(精油のものを除く。),米,脱穀済みの大麦,食用粉類,食用グルテン,穀物の加工品,サンドイッチ,すし,ピザ,べんとう,ミートパイ,ラビオリ,菓子及びパン,即席菓子のもと,アイスクリームのもと,シャーベットのもと,アーモンドペースト,イーストパウダー,こうじ,酵母,ベーキングパウダー,氷,アイスクリーム用凝固剤,家庭用食肉軟化剤,ホイップクリーム用安定剤,酒かす,穀物を主原材料とする粉末状・錠剤状・カプセル状・粒状・顆粒状の加工食品,ハーブ等の植物を主原材料とする粉末状・錠剤状・カプセル状・粒状・顆粒状の加工食品」を指定商品として、同12年1月21日に設定登録されたものである。

(イ)登録第4423261号商標(以下「引用商標B」という。)は、別掲(3)のとおりの構成よりなり、平成11年8月25日に登録出願され、第3類「歯みがき,化粧品」、 第5類「薬剤,乳児用粉乳,乳糖」、第29類「加工野菜及び加工果実,野菜を主原材料とする粉末状・錠剤・カプセル状・粒状・顆粒状の加工食品,果実を主原材料とする粉末状・錠剤・カプセル状・粒状・顆粒状の加工食品」、第30類「コーヒー及びココア,茶,調味料,香辛料,イーストパウダー,こうじ,酵母,ベーキングパウダー,穀物を主原材料とする粉末状・錠剤状・カプセル状・粒状・顆粒状の加工食品,ハーブ等の植物を主原材料とする粉末状・錠剤状・カプセル状・粒状・顆粒状の加工食品」及び第32類「清涼飲料,果実飲料,飲料用野菜ジュース,乳清飲料」のほか、第3類、第5類、第16類、第29類、第30類及び第32類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同12年10月6日に設定登録されたものである。

(ウ)登録第4246915号商標(以下「引用商標C」という。)は、別掲(4)のとおりの構成よりなり、平成9年9月1日に登録出願され、第30類「コーヒー及びココア,コーヒー豆,茶,調味料,香辛料,食品香料(精油のものを除く。),米,脱穀済みの大麦,食用粉類,食用グルテン,穀物の加工品,サンドイッチ,すし,ピザ,べんとう,ミートパイ,ラビオリ,菓子及びパン,即席菓子のもと,アイスクリームのもと,シャーベットのもと,アーモンドペースト,イーストパウダー,こうじ,酵母,ベーキングパウダー,氷,アイスクリーム用凝固剤,家庭用食肉軟化剤,ホイップクリーム用安定剤,酒かす,穀物を主原材料とする粉末状・錠剤状・カプセル状・粒状・顆粒状の加工食品」を指定商品として、同11年3月5日に設定登録されたものである。

(2)商標法第4条第1項第11号について

本件商標は、図形部分と文字商標とからなるが、「EAGLE」の文字を中心に大きく表していることからも、また、その文字の上部に「鷲」の図形を表していることからも「鷲」の観念を生じるものである。

一方、引用商標は、いずれも鷲を表した図形商標であり、本件商標と同様に「鷲」の観念を有する。

なお、「EAGLE」の文字は「鷲」を意味する語として世人一般に良く知られている平易な英語であるが、その点については昭和61年審判第20640号審決において既に認定されている(甲第5号証)。

したがって、本件商標と引用商標は「鷲」の観念を共通にする類似の商標であって、かつ指定商品においても同一又は類似するものであるから、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してなされたものである。

(3)商標法第4条第1項第15号について

引用商標A及びBは、申立人の業務に係る商標として、薬剤、歯磨き、化粧品、いわゆる健康食品、清涼飲料、特定保健用食品をはじめとする各種商品に使用された結果、遅くとも本件商標の出願日である平成16年9月14日までには、需要者に広く認識されるに至り、現在も需要者の間に広く認識されているものであるから、本件商標がその指定商品に使用された場合、申立人と何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかの如く商品の出所の混同を生ずるおそれがある。

したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第15号に違反してなされたものである。

3 当審の判断

(1)商標法第4条第1項第11号該当性について

本件商標は、別掲(1)のとおり、その構成は「EAGLE」の欧文字を籠字風に黒色の地紙形内に表し、その上部中央に重なるように小さく飛翔する鳥を描いてなるものであり、これらの構成はまとまりよく一体的に表現されているものである。そして、本件商標は、このような構成において、「EAGLE」の欧文字が「鷲」の意味を有する英語であるとしても、「EAGLE」の文字自体やこの表音である「イーグル」を「鷲」に置き換え、殊更その観念をもって取引に資するものとはいい難いものである。また、上部に小さく表された鳥の図形は、この図形から直ちに「鷲」を描いてなるものと認識できるものでもないことから、特定の称呼及び観念が生ずるものでもない。

そうすると、本件商標は、「EAGLE」の欧文字に相応して「イーグル」の称呼が生じることがあるとしても、その他の称呼及び観念は生じないとみるのが相当である。

してみると、本件商標から「鷲」の観念をも生ずるとし、これを前提に本件商標と引用商標とが観念において類似するとの申立人の主張は採用することができない。

さらに、引用商標A及びBは、別掲(2)及び(3)のとおり、「鷲」を紋章的に抽象化、デフォルメして描いてなる図形である。

また、引用商標Cは、別掲(4)のとおり、風切り羽に隙間を持たせた両翼を大きく広げ、脚の鉤爪は開かれるように描かれ、鼻孔と目を白抜きにした余は黒塗りしてなる「鷲」の図形を表したものといえるものである。

してみれば、本件商標と引用商標は、それぞれの構成前記のとおりであり、両者を時と処を異にして離隔的に観察した場合においても、別異の視覚的印象を受けるものであって、外観上、十分に区別し得るものである。その他、本件商標と引用商標とは、称呼及び観念において類似とする理由は見当たらない。

したがって、本件商標は、引用商標とその外観、称呼及び観念のいずれの点からみても、類似しない商標といわざるを得ない。

(2)商標法第4条第1項第15号該当性について

本件商標と引用商標A及びBとは、前記(1)で認定、判断したとおり、類似しない商標であって、両者は十分に識別し得る別異の商標であり、かつ、ほかに両者が紛れるとする事由は見いだせない。

してみれば、引用商標A又は同Bとその構成を同一にする商標(以下「引用使用商標」という。)が「薬剤」等に使用され、かつ広告宣伝において「ワシのマークの・・・」などと喧伝し、当該図形が申立人に係る商標として本件商標の登録出願前には我が国の需要者の間に広く認識され、現在もそれが継続していることを考慮にいれてみても、本件商標を商標権者がその指定商品に使用した場合に、これに接する取引者、需要者をして、引用使用商標を連想又は想起させるとはいえないものであって、その商品が申立人又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかのように、その商品の出所について混同を生じさせるおそれはないものといわなければならない。

(3)むすび

以上のとおりであるから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反して登録されたものでないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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