結論テキスト
本件登録異議の申立てに係るその余の指定商品についての商標登録を維持する。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 異議2006−90598(T2006−90598/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
本件登録第4982637号商標(以下「本件商標」という。)は、「ポップ」の片仮名文字を標準文字で書してなり、平成17年10月25日に登録出願され、第3類「家庭用帯電防止剤,家庭用脱脂剤,さび除去剤,染み抜きベンジン,洗濯用柔軟剤,洗濯用漂白剤,塗料用剥離剤,靴クリーム,靴墨,つや出し剤,せっけん類,歯磨き,化粧品,香料類」を指定商品として、同18年9月1日に設定登録されものである。
本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反して登録されたものであるから、同法第43条の2第1号によって取り消されるべきである。
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する国際登録第767943号商標(以下「引用商標」という。)は、「POP PARFUM」の欧文字を書してなり、第3類「Bleaching preparations and other substances for laundry use; cleaning, polishing, scouring and abrasive preparations; soaps; perfumery goods, essential oils, cosmetics, hair lotions; dentifrices.」を指定商品とし、2001年3月19日にフランス国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、2001年9月11日に国際登録され、その後、我が国において、指定商品については「Soaps; perfumery, essential oils, cosmetics, hair lotions; dentifrices.」に限定された結果、平成14年11月8日に設定登録されたものである。
本件商標と引用商標との類否についてみるに、本件商標は、「ポップ」の片仮名文字よりなるから、「ポップ」の称呼を生ずるものである。
他方、引用商標は、「POP PARFUM」の欧文字よりなるところ、「POP」と「PARFUM」の各文字は一文字分の間隔を空けて表示されていることから、視覚的に分離して看取されるものである。
また、「PARFUM」の語は、化粧品・香料類等の関連商品については「芳香、香水」等を意味する仏語として、しばしば使用されているものである。
してみれば、引用商標において自他商品の識別標識としての機能を発揮する文字部分は、前半部の「POP」の文字にあり、該文字に相応して、単に「ポップ」又は「ピーオーピー」の称呼をもって取引に資せられることも決して少なくないものとみるのが相当である。
そうすると、本件商標と引用商標とは、外観上の相違を考慮しても、「ポップ」の称呼を共通にする類似の商標というべきであり、また、本件商標の指定商品中の「せっけん類,歯磨き,化粧品,香料類」と引用商標の指定商品「Soaps; perfumery, essential oils, cosmetics, hair lotions; dentifrices.」とは、同一又は類似の商品と認められるものである。
したがって、本件商標の登録は、その指定商品中「せっけん類,歯磨き,化粧品,香料類」については、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。
そして、「POP」若しくは「ポップ」に連続する語が顕著性の乏しい語であっても、「POP」若しくは「ポップ」に連続することで二つの語が結合して新たな一つの造語を形成していると考えられる商標については、登録がされている。
(1)称呼
本件商標「ポップ」は、その構成から、「ポップ」の称呼のみを生ずると考えるのが自然である。
一方、引用商標は、一連、一体及び不可分な構成態様からなるものであって、「ポップパルファム」と一連に称呼し得る。
換言すれば、引用商標は、「ポップ」の部分が独立して認識されることのない一連一体不可分な商標である。
ゆえに、引用商標は、「ポップパルファム」とのみ称呼される。
してみれば、本件商標と引用商標とは、音構成が明らかに異なり称呼において全く類似しないものである。
(2)観念
本件商標からは、「大衆的な様。時流にのってしゃれたさま。」のごとき観念が生ずるものである。一方、引用商標からは、格別の観念は生じない。
(3)外観
本件商標は片仮名文字からなり、引用商標はローマ字からなるものであるから、外観は、大きく異なるものである。
(4)むすび
以上のことから、本件商標と引用商標とは、称呼、観念及び外観のいずれにおいても、相紛れることのない非類似の商標である。
本件商標は、「ポップ」の片仮名文字を標準文字で表してなるものであるから、その構成文字に相応して「ポップ」の称呼及び「大衆的な様。時流にのってしゃれたさま。」の観念を生ずるものである。
。
他方、引用商標は、「POP PARFUM」の欧文字を書してなるところ、「POP」と「PARFUM」の間に1文字程度の間隔があることから、外観上、「POP」と「PARFUM」の2語に分離されて看取されるものである。
また、引用商標構成中の「PARFUM」の文字(語)は、化粧品・香料類等の関連商品については「芳香、香水」等を意味する仏語として、しばしば使用されているものであり、しかも、引用商標の指定商品中「香水」との関係ではその商品名を表示したものであって、それ自体、自他商品識別標識としての機能を果たし得ないというべきである。
その他、引用商標構成中の「POP」と「PARFUM」とを常に一連一体のものとしてのみ認識されなければならない格別の理由を見いだすこともできない。
してみれば、引用商標において自他商品の識別標識としての機能を発揮する文字部分は、前半部の「POP」の文字にあり、該文字に相応して、単に「ポップ」の称呼をもって取引に資せられることも決して少なくないものとみるのが相当である。
してみれば、引用商標は、「POP」の文字部分より、「ポップ」の称呼及び「大衆的な様。時流にのってしゃれたさま。」の観念を生ずるというべきである。
そうしてみると、本件商標と引用商標とは、前記のとおりの構成よりなるものであるから、外観においては相違するものの、「ポップ」の称呼及び「大衆的な様。時流にのってしゃれたさま。」の観念を共通にする類似の商標といわなければならない。
かつ、本件商標の指定商品中の「せっけん類,歯磨き,化粧品,香料類」と引用商標の指定商品「Soaps; perfumery, essential oils, cosmetics, hair lotions; dentifrices.」とは、同一又は類似の商品と認められるものである。
したがって、本件商標の登録は、その指定商品中「せっけん類,歯磨き,化粧品,香料類」については、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。
なお、請求人は、過去の登録例を挙げて本願商標の登録は維持されるべき旨主張しているが、請求人が挙げる登録例は、対比する商標の構成態様等において本件商標とは異なるものである。また、商標の類否の判断は、個別・具体的に判断すべきものであり、過去の登録例等の判断に拘束されることなく検討されるべきものであり、本件商標と引用商標が類似しているこ前記で述べたとおりであるから、請求人の主張は採用できない。
しかしながら、引用商標の指定商品と本件登録異議の申立てに係る指定商品中「せっけん類,歯磨き,化粧品,香料類」以外の商品とは、生産部門、販売部門、原材料、品質等が相違する非類似の商品と認められる。
したがって、本件商標の登録は、本件登録異議の申立てに係る指定商品中「せっけん類,歯磨き,化粧品,香料類」以外の商品については、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものではない。
申立人より提出された証拠によれば、申立人がサルヴァドール・ダリやアンディ・ウォーホルなど有名アーティストの作品をモチーフにした香水を製作していることは認められるとしても、提出に係る証拠によっては、引用商標が、本件商標の登録出願時に広く知られていたものとは認められない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものでない。
以上に述べたとおり、本件商標の登録は、その指定商品中「せっけん類,歯磨き,化粧品,香料類」については、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、同法第43条の3第2項の規定により、その登録を取り消すべきものである。
また、本件登録異議の申立てに係るその余の指定商品については、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反して登録されたものということはできないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持する。
よって、結論のとおり決定する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。