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Trademark Appeal Case

図形商標の外観類似性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2007−900567(T2007−900567/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第5077145号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第5077145号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、平成19年2月21日に登録出願、第1類ないし第34類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同19年9月14日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由

(1)引用商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)の引用する国際登録第770802号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、第3類及び第21類に属する国際商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として2001年10月12日に国際登録、そして、2001年6月28日ベネルックスにおいてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張し、我が国において平成14年8月9日に設定登録されたものである。

(2)商標法第4条第1項第第11号について

本件商標並びに引用商標は、外観、観念において類似するものであり、しかも、引用商標は、周知著名商標となっており、かかる引用商標の周知性を考慮すると、一層、本件商標が引用商標と類似している。

したがって、本件商標は引用商標との関係で第3類及び第21類に属する指定商品に関し商標法第4条第1項第第11号に該当する。

(3)商標法第4条第1項第第15号について

本件商標中には周知・著名性の高い引用商標を含み、商品が同一又は類似しており、その性質・用途又は目的における関連性の程度も一致し、また、引用商標は世界規模の著名商標であるところ、最高裁の判断要素(「レールデュタン」判決)は、すべて本件商標と引用商標との関係に当てはまるので、本件商標は取引の事情からみて広義の「混同を生ずるおそれ」があることは明らかである。

(4)商標法第4条第1項第第7号について

全国的に著名な商標を含んだ本件商標の使用・登録を容認することは、申立人の著名な商標が有する出所表示機能を稀釈化するばかりでなく、申立人の著名商標に化体した業務上の信用に「ただ乗り」することになり、健全な取引秩序の維持という商標法の目的に反する。

したがって、本件商標は、取引秩序を乱すものというべきである。

(5)商標法第4条第1項第第19号について

本件商標は、申立人の業務に係る商品を表示するものとして日本国内又は外国における重要者の間に広く認識されている引用商標と同一又は類似の商標であって、「不正の目的」をもって使用するものである。

(6)むすび

以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第7号、同第11号、同第15号及び同第19号に違反して登録されたものであるから、その登録は取り消されるべきである。

3 当審の判断

(1)商標法第4条第1項第第11号について

本件商標は、別掲(1)のとおり、黒く塗り潰された楕円形の両端を縦にカットした図形内に、左向きの翼を広げた鳥と思しき図形を白抜きで配した構成よりなるものである。

他方、引用商標は、右向きの翼を広げた鳥と思しき図形を黒で塗り潰した構成よりなるものである。

そこで、本件商標と引用商標とを比較するに、両者は、上記したとおりの構成からなるところ、本件商標は、鳥と思しき図形が、左向きで、その背景の黒地の図形と不可分一体の印象を受けるのに対し、引用商標は、右向きの鳥と思しき図形を黒で表したものである。

そうとすれば、両商標は、共に、鳥と思しき図形をモチーフにしている点において共通にするところがあるとしても、鳥と思しき図形の向きを異にし、構成態様においてその印象を異にするものであるから、この差異は、比較的、簡潔な構成よりなる両商標の外観に与える影響は大きく、図形全体から受ける視覚的印象を全く異にするものというべきであるから、これを時と所を異にして離隔的に観察するも、外観において相紛れるおそれはないものといわなければならない。

また、両商標は、特定の称呼、観念を生ずることはないものと認められるから、称呼及び観念については比較すべくもない。

したがって、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても紛れるおそれのない非類似の商標である。

(2)商標法第4条第1項第15号について

上記(1)のとおり、本件商標と引用商標とは、十分に区別し得る別異の商標というべきものであり、また、申立人の提出に係る証拠によれば、申立人が引用商標を「せっけん、シャンプー」の商標として使用していることは認められるとしても、本件商標の登録出願時において、引用商標が申立人の業務に係る商品を表示する商標として、取引者・需要者の間に広く認識されていたものとまでは認められない。

そうしてみると、商標権者が本件商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者・需要者をして引用商標を連想又は想起させるものとは認められず、その商品が申立人又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかの如く、その商品の出所について混同を生じさせるおそれはないものといわなければならない。

(3)商標法第4条第1項第7号及び同第19号について

本件商標は、上記のとおり、引用商標が広く知られていたとは認められないから、本件商標をその指定商品について使用することが、取引秩序を乱すものとはいえず、また、不正の目的をもって使用するものとはいえない。

(4)むすび

したがって、本件商標は、登録異議の申立てに係る指定商品について、商標法第4条第1項第7号、同第11号、同第15号及び同第19号に違反して登録されたものでないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する

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