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Trademark Appeal Case

称呼類似と役務の同一性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号判定2008−600011(T2008−600011/J6)
審判種別記載はありません。
結論other

結論テキスト

役務「インターネットを介したウェブログ(電子掲示板)へのアクセスタイムの貸与に当たり,電磁的方法により行う映像面に標章を表示して役務を提供する行為」に使用するイ号標章は,登録第4973674号商標の商標権の効力の範囲に属する。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第4973674号商標(以下「本件商標」という。)は,「ゴルトモ」の文字を標準文字で表してなり,平成17年10月18日に登録出願,第42類「インターネットを介した電子会議室・電子掲示板へのアクセスタイムの貸与」を指定役務として,同18年7月28日に設定登録されたものである。

第2 イ号標章

株式会社デジタルゴルフ(以下「被請求人」という。)が,役務「インターネットを介したウェブログ(電子掲示板)へのアクセスタイムの貸与に当たり,電磁的方法により行う映像面に標章を表示して役務を提供する行為」(以下「使用役務」という。)に使用する標章として示したイ号標章は,「Goltomo」(以下「イ号標章」という。)の文字からなるものである。

第3 請求人の主張

請求人は,結論同旨の判定を求め,その理由を要旨次のように述べ,証拠方法として,甲第1号証ないし甲第7号証を提出した。

1 判定請求の必要性

被請求人は,イ号標章を「インターネットを介したウェブログ(電子掲示板)へのアクセスタイムの貸与」に使用している。

これに対して,請求人は,被請求人によるイ号標章の使用は,本件商標の禁止権の範囲の使用であると判断した。

そこで,請求人は,本件商標の商標権の効力の範囲について判定を求めるものである。

2 判定請求の理由

(1)イ号標章の説明

被請求人は,遅くとも平成17年12月頃より,ウェブログ(甲第2号証)をディスプレイ等に表示したときに,標章「Goltomo」が表示される態様で,イ号標章の使用を開始し,現在に至っている。

イ号標章は,典型的には,パーソナルコンピュータ(以下「PC」という。)にダウンロードしたウェブログであって,PCのディスプレイに表示したウェブログ内にイ号標章を表示,つまり,電磁的方法により行う映像面にイ号標章を表示する態様で使用している(商標法第2条第3項第7号)。

(2)イ号標章が商標権の効力の範囲に属するとの説明

(ア)標章について

本件商標とイ号標章は,各々の構成文字に相応し「ゴルトモ」の称呼が生ずる。

したがって,本件商標とイ号標章とは,称呼と観念を共通にしているから,同一又は類似のものである。

(イ)役務について

本件商標に係る指定役務とイ号標章の使用役務は,同一の役務である。

したがって,被請求人によるイ号標章の使用は,本件商標の商標権の効力の範囲に属するものである。

(ウ)イ号標章の役務の概要

甲第3号証には,「ゲームリクレとの連携で『ゴルトモ』がより楽しめる!!」という見出しの下,以下1.から5.が記載されている。

1.ゲーム日記も簡単!自動ブログ機能

2.対戦相手のブログと自動リンク機能

3.パーソナリティは3Dアバターで表示

4.フレンド管理も一括

5.専用ECサイト「StyleStore」

ここで,被請求人は,いわゆるオンラインゲームの提供を業として行っているので,「1.」に関する役務は,オンラインゲームという独立した役務に付随するものと思料する。

しかし,「2.」ないし「4.」に関する役務は,オンラインゲームの提供に付随する役務とはいえない。

ブログ間リンク,アバター表示,フレンド(オンライン上の友人)管理に関する役務は,オンラインゲームとは関連性がないので,いわゆる付随的サービスではない。

また,甲第2号証の左下側には,「glogを書く」,「glogを読む」,「メッセージ」などの記載がなされている。これらに関する役務についても,オンラインゲームとは関連性がないので,付随役務ではない(なお,「glog」とはブログをゴルフの「g」に掛けて記載したものと思われる)。

さらに,「カレンダー」,「プロフィール」は,「インターネットを介したウェブログ(電子掲示板)へのアクセスタイムの賃貸」のいわゆる付随サービスといえる。

なお,オンラインゲームと関連性があるのは,「Goltomo」という標章と共に「ポイントバトル」と記載されている部分の枠内の「対戦相手」,「スコアカード」及び「スクリーンショット」のみである。

したがって,例えば,利用者がオンラインゲームを通じて知り合った他の利用者との間で「メッセージ」を送受信したり,「glogを書く」を通じてオンラインゲームとは無関係の日記を書いたりできるようにする行為は,「インターネットを介したウェブログ(電子掲示板)へのアクセスタイムの貸与」を独立して,業として行う行為に他ならないので,イ号標章が商標権の範囲に属するのは明らかである。

なお,技術用語辞典(IT用語辞典バイナリ)には,本件商標に係る指定役務に関連する用語が以下のように説明されている。

・「インターネット」とは,「個々のコンピュータ通信ネットワークを相互に結んで,世界的規模で電子メールやデータベースなどのサービスが行えるようにしたネットワークの集合体」の意味

・「電子会議室」とは,「電子掲示板などのシステムを利用して,離れた場所からでも電子的に会議を行うシステム」の意味

・「電子掲示板」とは,「インターネット上でメッセージを記録したり,そのメッセージに対して返事を書き込んだりすることができるシステム」,「参加者が自由に文章などを投稿し,書き込みを連ねていくことでコミュニケーションできるウェブページ」の意味

・「アクセスタイム」とは,「ネットワークサービスにおいて,ホストコンピュータに接続していた時間のことである。ログインからログアウトまでの時間」の意味

したがって,本件商標に係る指定役務は,「インターネットを介したシステム(ウェブページ)へのログインからログアウトまでの時間を貸し与える。」という内容で,これは,まさに,イ号標章に係る役務と合致する。

(3)請求人と被請求人の主張の相違点

(ア)被請求人の提供する役務が本件商標の指定役務に含まれるか

被請求人は答弁書において,イ号標章の使用する役務は,「オンライン・ゴルフゲームの提供」であるから,本件商標の指定役務とは,非類似の役務であると主張している。

しかし,イ号標章を使用してオンライン・ゴルフゲームの提供に関する付随的なサービスの範疇で役務を提供する行為は,市場において独立して商取引の対象となる役務とは言えないことから,本件商標権の効力の範囲に属しないとしても,その範疇を超えた役務の提供が本件商標の効力に属する。

オンライン・ゴルフゲームのウェブページの「glog投稿について」(甲第4号証)を見ると,「glogにはゲームの結果が自動で書き込まれるプレイログのほかに,自分自身で記事を書くブログの機能も搭載されています。」と,記載されている。

また,「コメントの書き込み方法」(甲第5号証)には,「自分自身や他のユーザーのglogにコメントを書き込むことができます。」と,記載されている。

これらオンライン・ゴルフゲームの自動ブログ機能や,ユーザがオンライン・ゴルフゲームに関するブログやコメントの書き込みを行えるようにするサービスの提供は,オンラインで行われるゴルフゲームの性質上,当該ゲームの付随的なサービスの範疇に属するものと認められる。

しかし,このユーザによるブログやコメントの書き込みは,オンライン・ゴルフゲームと関係のない目的にも使用可能としていることから,それはもはや,オンライン・ゴルフゲームの提供に関する付随的なサービスと言えるものではない。

イ号標章を使用したウェブ画面において,オンライン・ゴルフゲームを通じて知り合ったユーザが,他のユーザとの間で,オンライン・ゴルフゲームとは無関係の内容のブログやコメントの書き込みを行うことをできるようにする行為は,市場において独立して商取引の対象となる本件商標に係る指定役務を提供する行為に他ならない。

(イ)本件商標に係る指定役務の解釈

被請求人は,「インターネットによるデータベースへのアクセスタイムの賃貸」,「インターネットへのアクセスタイムの賃貸」の2件の役務名を挙げて本件商標に係る指定役務の解釈を試みている。

しかし,その解釈がどのように導かれたものなのか,客観的な事実の記載もないことから,単に主観的に解釈したものに過ぎないと受け取れる。しかも,その2件を解釈することで,どのような論理で本件商標に係る指定役務の解釈に辿り着けるのか,全く持って意図が明確ではない。

そもそも,本件商標に係る指定役務を解釈するのに,一般的に意味する文言のとおりに理解すればこと足りる程度のものである。

そのため,技術用語辞典から抜粋した用語から解釈すると,本件商標に係る指定役務は,典型的には,「インターネットを介したシステム(ウェブページ)へのログインからログアウトまでの時間を貸し与える」という意味内容になる。すなわち,ウェブページ上でユーザによるブログやコメントの書き込みを行うことをできるようにする(インターネットを介したウェブログヘのアクセスタイムの貸与)という,被請求人が提供する役務に他ならない。

(ウ)被請求人のイ号標章の使用について

なお,被請求人は,過去においてアフィリエイト広告にイ号標章を使用していたと主張している。

しかし,被請求人が提供するオンライン・ゴルフゲームのウェブページにおいて,被請求人は,遅くとも平成17年12月項よりイ号標章を表示して映像面を介した役務の提供を行っている。そして,現在ではイ号標章に,さらに「ゴルトモLive」からなる文字も付して同役務の提供を行っている(甲第7号証)。

3 むすび

以上を踏まえて考察すると,本件商標とイ号商標は類似し,本件商標に係る指定役務とイ号商標の使用役務は,同一又は類似しており,よって,イ号標章の使用は,本件商標の商標権の効力の範囲に属することは明らかである。

第4 被請求人の答弁

被請求人は,「本件判定請求は成り立たないとの判定を求める」と答弁し,その理由を要旨次のように述べ,証拠方法として,乙第1号証及び乙第2号証を提出した。

1 イ号標章の説明

イ号標章は,甲第2号証の中央上部に記載された「ゴルトモポイントバトル」という文字の背景に,一部がこれと重なるように薄い透かし文字のような態様で表示されている。そして,「ゴルトモポイントバトル」の文字の下には,対戦相手,スコアカード,各対戦者のショット等が表示されている。

ここで,イ号標章の使用態様をより詳しく説明すると,甲第2号証は,平成19年の一時期において,第三者が運営する「MK−STYLE」と称するアフィリエイト広告(ウェブサイト等が企業(広告主)のウェブサイトへリンクを張り,閲覧者がそのリンクを経由して当該企業のサイトで会員登録したり商品を購入したりすると,リンク元サイトの主催者に報酬が支払われるという広告手法)のウェブサイト上に,被請求人が広告代理店を通じて掲載した広告を印刷したものであると思れる。当該アフィリエイト広告は,被請求人と広告代理店との契約期間が満了したため,現在は存在しない。

当該広告が掲載されていた当時,当該広告は,被請求人が商標「ゴルトモ」を付して運営するウェブサイト,ならびに,被請求人が商標「ゲームリクレ」および商標「GameRecre」を付して運営するウェブサイトにリンクしていた。

「ゴルトモ」は,甲第3号証(上記アフィリエイト広告の一部)上段の「ゴルトモとは?」に説明されているように,オンライン・ゴルフゲームである。このオンライン・ゴルフゲームは,インターネットを介して,被請求人がゲーム内で提供するゴルフコースをプレーヤーがラウンドし,また,複数のプレーヤーと対戦してスコア(得点)を競うゲームである。

一方,「ゲームリクレ」は,甲第3号証下段の「ゲームリクレとの連携で『ゴルトモ』がより楽しめる!!」に説明されているように,一般にソーシャル・ネットワーク・サービス(SNS)と称されるウェブサイトである。このサイトでは,利用者に対して,ウェブログ作成機能,カレンダー機能,メッセージ機能等を提供し,オンライン・ゴルフゲームのプレーヤー同士が,互いにコミュニケーションすることができる。

甲第2号証は,アフィリエイト広告が掲載されていた当時,「ゲームリクレ」内に実際に表示されていた画面と同様の画面を,広告用のサンプルとしてアレンジしたものである。現在,当該画面上で,イ号標章と同一の標章は,使用されていない。

2 イ号標章が本件商標に係る商標権の範囲に属しないとする説明

(1)本件商標とイ号標章との類否について

本件商標とイ号標章とは,称呼において類似することは認める。

(2)本件商標の指定役務とイ号標章の使用役務について

(ア)本件商標の指定役務および役務の区分は,第42類「インターネットを介した電子会議室・電子掲示板へのアクセスタイムの貸与」である。「インターネットを介した電子会議室・電子掲示板へのアクセスタイムの貸与」が如何なる役務であるかを解釈するにあたり,これと類似する役務についての特許庁の審査採用例(乙第1号証)を参照すると,「インターネットによるデータベースへのアクセスタイムの賃貸(項番4)」「インターネットへのアクセスタイムの賃貸(項番5)」等(いずれも類似群コード「42P02」)が列挙されている。

ここで,「インターネットによるデータベースへのアクセスタイムの賃貸」とは,インターネットを介して,需要者が企業によって提供されるデータベースを利用している時間に応じて課金する役務であり,また,「インターネットへのアクセスタイムの賃貸」とは,需要者がインターネットに接続している時間に応じて,課金する役務であると解することができる。これらの審査採用例から類推すると,本件商標の指定役務である「インターネットを介した電子会議室・電子掲示板へのアクセスタイムの貸与」とは,需要者がインターネット上の電子会議室や電子掲示板の閲覧等をするためにインターネットに接続(アクセス)している時間に応じて課金する(時間貸しする)役務」であると解するのが相当であると考える。

(イ)これに対し,イ号標章の使用役務は,第41類の「オンライン・ゴルフゲームの提供」である。以下,その理由を説明する。

イ号標章は,甲第2号証に示すように,「ゴルトモポイントバトル」という文字の背景に,一部がこれと重なるように薄い透かし文字で表示されている。「ゴルトモポイントバトル」は,文字通り,「ゴルトモ」というオンライン・ゴルフゲームの得点を競うことを意味する。さらに,その文字の下には,ゴルフゲームでプレーした対戦相手,スコアカード,各対戦者のショット等が表示されており,これらが当該ゴルフゲームの内容の一部を紹介したものであることは明らかである。

したがって,イ号標章の使用役務は,「オンライン・ゴルフゲームの提供」であり,役務の区分は,第41類(類似群コード「41K01,41Z99」)であると思料する。

以上より,本件商標の指定役務である第42類「インターネットを介した電子会議室・電子掲示板へのアクセスタイムの貸与」と,イ号標章の使用役務である「オンライン・ゴルフゲームの提供」とは非類似の役務であると思料する。

3 むすび

以上のとおり,本件商標とイ号標章とは,「ゴルトモ」の称呼において類似するものではあるが,本件商標の指定役務第42類「インターネットを介した電子会議室・電子掲示板へのアクセスタイムの貸与」は,イ号標章の使用役務「オンライン・ゴルフゲームの提供」と非類似の役務である。

したがって,「オンライン・ゴルフゲームの提供」に使用するイ号標章は,登録第4973674号商標に係る商標権の効力の範囲に属しないと思料するので,請求の趣旨のとおりの判定を求める。

第5 当審の判断

1 本件商標とイ号標章の類否について

本件商標は,「ゴルトモ」の片仮名文字からなるから,その構成文字に相応し「ゴルトモ」の称呼を生ずるものである。

一方,イ号標章は,「Goltomo」の欧文字からなるから,その構成文字に相応し「ゴルトモ」の称呼を生ずるものである。

したがって,本件商標とイ号標章とは,称呼を共通にする類似する商標である。

2 イ号標章の使用役務について

(1)甲第2号証及び甲第3号証について

甲第2号証は,ウェブページ(写)と認められるところ,このウェブページの左上部には,「ゴルトモ MK−STYLEオンラインゲーム」と表示され,右上部のURL表示と認められる箇所に「(http://www.mk-style.com/onlinegame/goltomo/SS/photo_03.html)」と表示されている。

これらの表示及び被請求人の主張から,これは,被請求人以外の者である「MK−STYLE」がアフィリエイト広告として運営するウェブサイトの一部と認められる。

また,このウェブページには,左側に「glogを書く」,「glogを読む」及び「メッセージ」等と表示され,さらにその下に「項目別プロフィール」として,「ゲームリクレ」及び「ゴルトモ」と表示されている。

これらの表示及び被請求人の主張から,「ゲームリクレ」は,「MK−STYLE」のウェブサイトにリンクが張られている被請求人が運営するウェブサイトであると推認される。

そして,このウェブページの上部の「2006年06月26日14時29分3秒」の日時表示,「ゴルトモポイントバトル」及び「ニューセントアンドリュースゴルフクラブジャパン」等の文字が表示された緑色の枠内に,その枠の色よりも濃い緑色で表された「Goltomo」の文字を確認することができる。

したがって,甲第2号証のウェブページには,イ号標章が表示されていたことが認められる。

甲第3号証は,ウェブページ(写)と認められるところ,このウェブページの左上部には「ゴルトモ MK−STYLEオンラインゲーム」及び「MK−STYLEオンラインゲームポータル」と表示され,さらに,右上部のURL表示と認められる箇所に「(http://www.mk-style.com/onlinegame/goltomo/)」と表示されている。

そして,このウェブページには,「ゲーム紹介」の標題の下,上段に「ゴルトモとは?」の標題,その下に「『ゴルトモ』は,SNS『GameRecre(ゲームリクレ)』内で提供されるオンライン・ゴルフゲームです。」から始まる説明,その下段に「『ゴルトモ』の5つの特徴」として,1.から5.の項目が表示されている。

さらに,その下段に「ゲームリクレとの連携で『ゴルトモ』がより楽しめる!!」の標題,その下に「『GameRecre』は、『ゴルトモ』と同時にサービスを開始するソーシャル・ネットワーク・サイトです。『GameRecre』と『ゴルトモ』の連携で、『SNS』『ブログ』『ゲーム』が融合した新しいコミュニケーションが体験できます。」と表示され,さらに,その下段に「『GameRecre』5つの特徴」として,1.から5.の項目が表示されている。

これらの表示及び被請求人の主張から,このウェブページは,甲第2号証と同様に,被請求人の第三者である「MK−STYLE」がアフィリエイト広告として運営するウェブサイトの一部であって,リンク先である被請求人のウェブサイトである「ゲームリクレ」において提供する機能の説明がなされていることが認められる。

そして,甲第3号証にはイ号標章は表示されていない。

そうすると,イ号標章が表示されているのは,甲第2号証のウェブページのみであり,これは,被請求人以外の者である「MK−STYLE」が運営するアフィリエイト広告であって,被請求人が提供する役務ではない。

したがって,甲第2号証及び甲第3号証によっては,被請求人がイ号標章を「インターネットを介した電子会議室・電子掲示板へのアクセスタイムの貸与」に使用していたということはできない。

(2)甲第4号証ないし甲第7号証について

甲第4号証ないし甲第7号証は,何れもウェブページ(写)と認められるところ,そのうちの甲第4号証の右上部のURL表示と認められる箇所に「(http://www.gamerecre.com/gamerecre/system02.jsf)」と表示され,また,甲第5号証ないし甲7号証の何れのウエブページのURL表示にも「(http://www.gamerecre.com/)」が含まれることから,これらは,上記(1)で認定した被請求人が運営する「ゲームリクレ」と称するウェブサイトの一部と認められる。

そして,甲第7号証のウェブページの上段の「2008年05月09日14時33分」の日時表示,「ゴルトモ」及び「めがねッコfeat飲んだくれ飲んどくれ」等の文字が記載された青色の枠内に,その枠の色よりも濃い青色で表された「Goltomo」の文字を確認することができる。

また,甲第6号証のウェブページの上段には,「ゴルトモとは?ネットゲームをもっとカジュアルに!」の標題の下,「『ゴルトモ』はゆったりネットゲームを楽しみたいオトナのための無料オンライン・ゴルフゲームです。」と表示されていることから,ゲームリクレは,主として,オンライン・ゴルフゲームの提供を行うウェブサイトであると推認される。

一方,甲第4号証のウェブページには,その左側に「ゲームリクレとは?」,「プレミアムサービスについて」及び「機能説明」等の文字が表示され,さらに,機能説明中のシステムの項には,「glog投稿について」,「コメントの書き込み方法」,「プロフィール設定」,「フレンド機能」,「フレンド募集機能」及び「メッセージ機能」等の文字が表示されている。

また,甲第5号証のウェブページの上段の「3システム」の項には,「自分自身や他のユーザーのglogにコメントを書き込むことができます。」と表示されている。

さらに,甲第6号証のウェブページの下段には,「ゲームリクレとの連携で、『ゴルトモ』がより楽しめる!」の標題の下,その説明の末尾に「もちろんglog以外の通常のブログ記事をアップしたり、もっと親しいメッセージを送りあうこともできますから、もしかしたら『ゴルトモ』の対戦がきっかけで恋が芽生える、なんてことも!?」と表示されている。

そうすると,「ゲームリクレ」で提供するオンライン・ゴルフゲーム以外の上記機能は,ウエブサイト上で行うオンライン・ゴルフゲームの提供の範囲を越えるものというべきである。

そして,そのうちの,例えば,利用者が「glog投稿について」,「コメントの書き込み方法」及び「通常のブログ記事をアップ」等に関して行う行為は,利用者が被請求人が開設した電子掲示板にアクセスして行う行為であって,役務の提供者側からすると,利用者に対し電子掲示板へのアクセスタイムを賃貸する行為に当たるものといえる。

したがって,これらは,「インターネットを介した電子会議室・電子掲示板へのアクセスタイムの賃貸」に類似する役務と判断するのが相当である。

これに対し,被請求人は,「インターネットを介した電子会議室・電子掲示板へのアクセスタイムの賃貸とは,利用者がインターネットに接続している時間に応じて課金する役務である」旨主張する。

被請求人の主張のとおり,当該役務には,役務の提供者が利用者への課金により対価を得るという形態(ビジネスモデル)のものもあるが,近年,利用者に課金せずにウェブサイト内に掲載される広告等により対価を得るという形態(ビジネスモデル)が一般的に行われており,このような場合,利用者からは対価を得ていないとしても,広告主からの広告料により商取引が成立しているとみることができ,これは,独立して商取引の目的たりうべきもの,すなわち,商標法上の役務に当たるものということができる。

そして,被請求人が使用する役務は,上記のとおり「インターネットを介した電子会議室・電子掲示板へのアクセスタイムの賃貸」に類似する役務である。

3 むすび

以上のとおり,イ号標章は,本件商標に類似するものであって,本件商標に係る指定役務「インターネットを介した電子会議室・電子掲示板へのアクセスタイムの貸与」に類似する役務について使用するものであるから,本件商標の商標権の効力の範囲に属するものである。

よって,結論のとおり判定する。

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