Trademark Appeal Case
役務の質表示と識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2007−35168(T2007−35168/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
第1 本願商標
本願商標は、「PREMIERSERVICE」の欧文字を標準文字により表してなり、第35類、第36類、第38類、第39類、第40類、第41類、第42類及び第45類に属する別掲に示すとおりの役務を指定役務として、平成19年1月25日に登録出願、その後、第42類及び第45類の指定役務については、原審における同年11月6日付け提出の手続補正書により、第42類「気象情報の提供(人材派遣によるものを含む),建築物の設計(人材派遣によるものを含む),測量(人材派遣によるものを含む),地質の調査(人材派遣によるものを含む),機械・装置若しくは器具(これらの部品を含む。)又はこれらの機械等により構成される設備の設計(人材派遣によるものを含む),デザインの考案(人材派遣によるものを含む),電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守,電子計算機・自動車その他その用途に応じて的確な操作をするためには高度の専門的な知識・技術又は経験を必要とする機械の性能・操作方法等に関する紹介及び説明(人材派遣によるものを含む),医薬品・化粧品又は食品の試験・検査又は研究(人材派遣によるものを含む),建築又は都市計画に関する研究(人材派遣によるものを含む),公害の防止に関する試験又は研究(人材派遣によるものを含む),電気に関する試験又は研究(人材派遣によるものを含む),土木に関する試験又は研究(人材派遣によるものを含む),農業・畜産又は水産に関する試験・検査又は研究(人材派遣によるものを含む),機械器具に関する試験又は研究(人材派遣によるものを含む),計測器の貸与,電子計算機の貸与,電子計算機用プログラムの提供(人材派遣によるものを含む),理化学機械器具の貸与,製図用具の貸与」及び第45類「ファッション情報の提供(人材派遣によるものを含む),新聞記事情報の提供(人材派遣によるものを含む),結婚又は交際を希望する者への異性の紹介(人材派遣によるものを含む),婚礼(結婚披露を含む。)のための施設の提供(人材派遣によるものを含む),葬儀の執行(人材派遣によるものを含む),墓地又は納骨堂の提供,施設の警備(人材派遣によるものを含む),身辺の警備(人材派遣によるものを含む),個人の身元又は行動に関する調査(人材派遣によるものを含む),占い(人材派遣によるものを含む),身の上相談(人材派遣によるものを含む),家事の代行(人材派遣によるものを含む),衣服の貸与,祭壇の貸与,火災報知機の貸与,消火器の貸与,家庭用電熱用品類の貸与(他の類に属するものを除く。),動力機械器具の貸与,風水力機械器具の貸与,装身具の貸与,社会保険に関する手続の代理」に補正されたものである。
第2 原査定の拒絶の理由
原査定は、「本願商標は、『最高(級)のサービス、割増料金による特別サービス』程度の意味合いを容易に認識させる『PREMIERSERVICE』の欧文字を標準文字で表してなるものであるから、これを本願指定役務に使用しても、上記の意味合いを看取させるに止まり、単に、役務の質を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
第3 当審における証拠調べ通知
当審において、平成20年6月30日付証拠調べ通知書をもって通知した内容は、次のとおりである。
この審判事件に関し、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するか否かについて、職権に基づく証拠調べをした結果、下記の事実を発見したので、同法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づき通知する。
記
(1)「日経産業新聞」(2008年6月6日付け、2ページ)
「個人レッスン仲介サイト、生徒が「先生募集」、リクルートが新サービス。」の見出しの下、「生徒によるリクエストの登録は無料。先生との間で個人レッスンの契約が成立した時点で、先生が一定の手数料をリクルートに支払う。先生向けの有料『プレミアサービス』として、自分がレッスンしている様子や自分自身のことなどを紹介できる『先生活動日記』、先生同士が悩みなどを相談できる『先生コミュニティ(掲示板)』も始めた。料金は月額三千百五十円。」の記載がある。
(2)「保険毎日新聞」(2008年4月21日付け)
「HSBC、『プレミアセンター』横浜支店オープン[2008年4月14日]」の見出しの下、「HSBCは4月14日、横浜支店をオープンした。1月に赤坂と広尾に支店をオープンさせ日本で初めて『プレミアサービス』を開始したが、同支店は3店舗目となる」の記載がある。
(3)「NNAアジア経済情報」(2008年3月28日付け、香港 経済)
「HSBCが拠点オープン、横浜と丸の内[金融]」の見出しの下、「HSBCホールディングスは、来月に富裕層向けの財テクサービス拠点『HSBCプレミアサービスセンター』を日本で2カ所開設する。」の記載がある。
(4)「FujiSankei Business i.」(2006年5月5日付け、7頁)
「【次代を創る 起業家列伝】(149)ミニメイド・サービス 山田長司社長」の見出しの下、「提供する家事支援は、(1)三人一組で二時間、掃除をする(2)一人が二時間半にわたり掃除のほかアイロンがけ、買い物などをする(3)料理の代行−の三コース。最近は一万五百円の料金で一人が二時間半、作業をする『プレミアサービス』が好評で、加盟店も同サービスを対象に募集している」の記載がある。
(5)「中国新聞」(2003年3月18日付け 中国夕刊)
「短信 USJがiモードサービス」の見出しの下、「米映画テーマパーク『ユニバーサル・スタジオ・ジャパン』(USJ、大阪市)は17日、携帯電話を使ったインターネット接続サービス『iモード』で、人気キャラクターが登場する有料コンテンツ『プレミアサービス』を開始した。」の記載がある。
(6)「株式会社 日本航空」のウェブサイト内の「JALマイレージバンク」の項目に、「ご搭乗の多いお客様へJGCプレミアサービス」のタイトルの下、「JGCプレミアサービス 『JMB FLY ON プログラム』の中でも高位のサービスステータス」の記載がある。
(http://www.jal.co.jp/jalmile/jgc/jgp.html)
(7)「株式会社 ヒューリンクス」のウェブサイト内の「WolframMathematica6」のタイトルの下、「プレミアサービス」の項目に、「Wolfram PremierService」の記載、「Wolfram PremierServiceのご案内」の記載、「PremierServiceにご加入いただくと、期間中、最新版Mathematicaへのアップグレードが無料になるほかさまざまな特典があります。」の記載、「PremierServiceの特典内容」の項目に、「1年間のPremierServiceにお申し込みになると以下のようなサービスや特典が受けられます。」の記載がある。
(http://www.hulinks.co.jp/software/mathematica/premier.html)
(8)「CHANGi AIRPORTSINGAPORE」のウェブサイト内の「空港案内」の項目の、「プレミアサービス/ 乗客ミーティングサービス」のタイトルの下、「入国管理の最速手続きを含んだプレミアサービスは、重要なゲストやビジネスの取引先を歓迎するのに最適な方法だと言えます。」の記載がある。
(http://www.changiairport.com/changi/en/airport_guide/exp_changi/facilities_services/meeting_services.html?__locale=ja)
(9)「awaji−BB」のウェブサイト内の「awaji−BB プレミアサービス PremierService」のタイトルの下、「プレミアサービスとは・・・?」の項目に、「プレミアサービスの特徴は、なんといってもプレミアサービス専門スタッフによる決め細やかなサポートにあります。」の記載がある。
(http://www.awaji-bb.jp/premier/)
(10)「株式投資ソフト ストックナビ2008」のウェブサイト内の「株式投資ナビゲーター スットクナビ2008」のタイトルの下、「プレミアサービス」の項目に、「月額883円〜 プレミア会員 ストックナビを有効に活用するためのダウンロード配信サービスなどを提供しています。 90,180,360日の3種類の契約期間をお選びいただけます。」、「プレミアVIP プレミアVIP会員 新規、継続ともに360日のプレミア会員契約をされた方をプレミアVIP会員とさせていただいています。VIPだけの限定サービスを提供しています。」の記載がある。
(http://www.stocknavi.com/premium.php)
(11)「BEWE」のウェブサイト内の「プレミアサービス機能別ヘルプ」のタイトルの下、「プレミアサービスは、プレミアサポーター向けのサービスです。」の記載がある。(http://bewe.sc/modules/BEWE_CONTENTS/premier_help.php)
(12)「Primus Telecommunication K.K.」のウェブサイト内の「電話サービス」のタイトルの下、「003765プレミアサービスに関するお知らせ」の記載がある。
(http://www.primustel.co.jp/02L1post-j.html)
(13)「株式会社JCB」のウェブサイト内の「プレミアムカードサービスのご案内」のタイトルの下、「ゴールドオリジナルサービスとは、ザ・クラス、ゴールド、ネクサス会員の方だけがご利用いただける、プレミアサービスの総称です。さまざまな場面にあわせて、多彩なサービスをご用意しておりますので、ぜひご利用ください。」の記載がある。(http://www.jcb.co.jp/jcbService/convenient/premium/index.html)
(14)「RBBTODAY」のウェブサイト内の「研究都市コミュニティサービス」の項目の「月額コスト」の欄に「プレミアサービス:4,515円(税込)」、「主要サービス」の欄に「プレミアサービス:下り30Mbps、上り2Mbps」の記載がある。
(http://www.rbbtoday.com/rbbcorp/42.html)
(15)「株式会社オーシー」のウェブサイト内の「オーシープレミアムサービス」のタイトルの下、「24時間|365日対応可能 暮らしに役立つ、ロードサービス・メディカルコールサービス・アシストサービスをご提供。思わぬトラブル・アクシデントに電話1本でスピーディに対応します。」の記載がある。
(http://www.occard.co.jp/premium_service/index.html)
(16)「ASCII24」のウェブサイト内の「ニュース/トピックス」の欄の「トレンドマイクロ、ウイルス対策サービス『eDOCTOR』開始」のタイトルの下、「年末にはプレミアサービスとして、1日24時間週7日間ノンストップサービスも開始する予定。」の記載がある。
(http://ascii24.com/news/i/topi/article/1998/07/16/611911-000.html)
第4 証拠調べ通知に対する意見の要旨
本願商標は、「P」「R」「E」「M」「I」「E」「R」「S」「E」「R」「V」「I」「C」「E」の同じ大きさの欧文字を一連に横書きした構成態様であって、「PREMIER」と「SERVICE」との間に空白を有するものではない。
一方、前記第3の証拠調べ通知書で通知された証拠中の証拠(9)には「PremierService」の記載があるが、使用例は、それ以外に見当たらない。
従って、この証拠のみで、本願商標「PREMIERSERVICE」が、本願指定役務において一般的に使用されているとの指摘は妥当ではない。
第5 当審の判断
1.本願商標「PREMIERSERVICE」から生じる意味合いについて
本願商標は、前記第1のとおり、「PREMIERSERVICE」の文字よりなるところ、構成中後半部の「SERVICE」の文字は、「奉仕」(『小学館ランダムハウス英和大辞典』第2版 株式会社小学館発行)等の意味を有するよく知られた語である。
さらに、「SERVICE」及びその表音「サービス」の各文字は、「アフターサービス」(《after service》 製造業者や販売業者が、商品を売った後も、その商品の品質を保証したり、点検や修理の相談に応じたりして客に奉仕すること。)や、「ルーム‐サービス」(【room service】ホテルで、宿泊客の部屋まで飲食物を運ぶサービス。また、その係。「―を呼ぶ」)(いずれも広辞苑第五版)等の用例の如く、他の文字を冠して複合語をつくる語であって、かつ、「役務」を表す語として普通に使用されるものである。
また、本願商標の構成中前半部の「PREMIER」の文字は、「最高級の」(『小学館ランダムハウス英和大辞典』第2版 株式会社小学館発行)等を意味を有する成語であることから、「PREMIER」と「SERVICE」の文字を結合した「PREMIERSERVICE」は、それぞれの文字の意味から「最高級のサービス」程の意味合いを容易に認識されるとみるのが相当である。
2.「PREMIERSERVICE」及び「プレミアサービス」の使用事実について
前記第3の証拠調べ通知書で提示した証拠及び下記(ア)ないし(エ)のインターネット情報等から、「PREMIERSERVICE」及び「PREMIERSERVICE」の表音を片仮名表示した「プレミアサービス」の文字が、「最高級のサービス」あるいは「割増料金による特別サービス」の意味を表すものとして、実際に使用されている実情が認められるものである。
(ア)「NIKKEI NET」のウェブサイトにおける「IT+PLUS IT時代を見通すためのニュースサイト」のタイトルの下、「PC&デジタルカメラ:連載・コラム」の欄の「デジカメ新製品レビュー」の項目の「【新製品レビュー】コダック『EASYSHARE−ONE』――無線LANでネット接続できるデジカメ」の記事に、「■プレミアムサービスならアルバムから元画像のダウンロードが可能」の記載、「しかし、年24.99ドルの『Kodak EasyShare Gallery Premier Service』を追加契約すれば、元画像をダウンロードできるようになる。」の記載、「『Premier Service』を契約すると、「http://www.kodakgallery.com/xxxxxx/」といった写真公開用のURLも取得できる。」の記載がある。
(http://it.nikkei.co.jp/pc/column/dcreview.aspx?n=MMITda049023022006)
(イ)「日本アイ・ビー・エム株式会社」のウェブサイトにおける「IBM Pulse 2008」のタイトルの下に、「The Premier Service Manegement Event」の記載がある。
(http://www-06.ibm.com/jp/software/tivoli/events/pulse2008report/)
(ウ)「佐野新聞サービスセンター」のウェブサイトにおける「ニュース」の項目に、「読売新聞が提供するプレミアサービス(⇒ヨリモ)でも記事検索や、ここでしか入手できないプレミアチケットなどの情報が満載。」の記載がある。
(http://www.sano-shinbun.co.jp/html/link.html)
(エ)「投資系情報商材レビュー『投商一部』」のウェブサイトにおける「海外投資プレミアサービス『GTS premier』の評価」のタイトルの下、「海外投資プレミアサービス『GTS premier』<概要> 海外投資プレミアサービスいわゆるプレミア会員専用サービス(GTS premier)は、日本初の海外投資家総合支援サービスです。」の記載がある。
(http://invest-review.info/archives/131.html)
3.本願商標の商標法第3条第1項第3号の該当性について
前記1.及び前記2.より判断すると、本願商標「PREMIERSERVICE」は、例え、同一間隔で同大に一連に横書きした態様であるとしても、構成全体として「最高級のサービス」であることを認識させるものであり、また、該文字の使用の事実より、「最高級のサービス」又は「割増料金による特別サービス」を意味するものとして普通に使用されていると認められることから、本願商標をその指定役務に使用しても、本願商標に接する取引者、需要者は、前記の意味合いの語として,役務の質等を表示するものと認識するにとどまり、自他役務の識別標識としての機能を果たすものとしては理解されないものというべきである。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものといわざるを得ない
4.請求人の主張(要旨)
請求人は、原審における意見書及び審判請求書並びに証拠調べ通知に対する意見書において、「本願商標は、『PREMIER』の文字と『SERVICE』の文字との間に空白を有するものではなく、一連の造語であり、かつ、『PREMIERSERVICE』の語が一般的に使用されている事実はない。」旨主張しているが、「PREMIERSERVICE」の文字が、「最高級のサービス」あるいは「割増料金による特別サービス」を認識させるものであることは、前記1ないし3の認定のとおりであり、この点について請求人の主張は採用できない。
その他の請求人の主張をもってしても、原査定の拒絶の理由を覆すに足りない。
5.結論
以上によれば、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものとして、本願を拒絶した原査定は妥当であって、取り消すことができない。
よって結論のとおり審決する。
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