Trademark Appeal Case
役務の質の表示と識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2007−35170(T2007−35170/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
第1 本願商標
本願商標は、「プレミアサービス」の文字を標準文字により表してなり、第35類、第36類、第38類、第39類、第40類、第41類、第42類及び第45類に属する別掲1に示すとおりの役務を指定役務として、平成19年1月25日に登録出願、その後、第42類及び第45類の指定役務については、原審における同年11月6日付け提出の手続補正書により、別掲2に示すとおりの役務に補正され、さらに、指定役務については、当審における同20年8月4日付け提出の手続補正書により、別掲3に示すとおりの役務に補正されたものである。
第2 原査定の拒絶の理由
原査定は、「本願商標は、『最高(級)のサービス、割増料金による特別サービス』程度の意味合いを容易に認識させる『プレミアサービス』の文字を標準文字で表してなるものであるから、これを本願指定役務に使用しても、上記の意味合いを看取させるに止まり、単に、役務の質を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
第3 当審における証拠調べ通知
当審において、平成20年6月30日付証拠調べ通知書をもって通知した内容は、次のとおりである。
この審判事件に関し、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するか否かについて、職権に基づく証拠調べをした結果、下記の事実を発見したので、同法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づき通知する。
記
(1)「日経産業新聞」(2008年6月6日付け、2ページ)
「個人レッスン仲介サイト、生徒が「先生募集」、リクルートが新サービス。」の見出しの下、「生徒によるリクエストの登録は無料。先生との間で個人レッスンの契約が成立した時点で、先生が一定の手数料をリクルートに支払う。先生向けの有料『プレミアサービス』として、自分がレッスンしている様子や自分自身のことなどを紹介できる『先生活動日記』、先生同士が悩みなどを相談できる『先生コミュニティ(掲示板)』も始めた。料金は月額三千百五十円。」の記載がある。
(2)「保険毎日新聞」(2008年4月21日付け)
「HSBC、『プレミアセンター』横浜支店オープン[2008年4月14日]」の見出しの下、「HSBCは4月14日、横浜支店をオープンした。1月に赤坂と広尾に支店をオープンさせ日本で初めて『プレミアサービス』を開始したが、同支店は3店舗目となる」の記載がある。
(3)「NNAアジア経済情報」(2008年3月28日付け、香港 経済)
「HSBCが拠点オープン、横浜と丸の内[金融]」の見出しの下、「HSBCホールディングスは、来月に富裕層向けの財テクサービス拠点『HSBCプレミアサービスセンター』を日本で2カ所開設する。」の記載がある。
(4)「FujiSankei Business i.」(2006年5月5日付け、7頁)
「【次代を創る 起業家列伝】(149)ミニメイド・サービス 山田長司社長」の見出しの下、「提供する家事支援は、(1)三人一組で二時間、掃除をする(2)一人が二時間半にわたり掃除のほかアイロンがけ、買い物などをする(3)料理の代行−の三コース。最近は一万五百円の料金で一人が二時間半、作業をする『プレミアサービス』が好評で、加盟店も同サービスを対象に募集している」の記載がある。
(5)「中国新聞」(2003年3月18日付け 中国夕刊)
「短信 USJがiモードサービス」の見出しの下、「米映画テーマパーク『ユニバーサル・スタジオ・ジャパン』(USJ、大阪市)は17日、携帯電話を使ったインターネット接続サービス『iモード』で、人気キャラクターが登場する有料コンテンツ『プレミアサービス』を開始した。」の記載がある。
(6)「株式会社 日本航空」のウェブサイト内の「JALマイレージバンク」の項目に、「ご搭乗の多いお客様へJGCプレミアサービス」のタイトルの下、「JGCプレミアサービス 『JMB FLY ON プログラム』の中でも高位のサービスステータス」の記載がある。
(http://www.jal.co.jp/jalmile/jgc/jgp.html)
(7)「株式会社 ヒューリンクス」のウェブサイト内の「WolframMathematica6」のタイトルの下、「プレミアサービス」の項目に、「Wolfram PremierService」の記載、「Wolfram PremierServiceのご案内」の記載、「PremierServiceにご加入いただくと、期間中、最新版Mathematicaへのアップグレードが無料になるほかさまざまな特典があります。」の記載、「PremierServiceの特典内容」の項目に、「1年間のPremierServiceにお申し込みになると以下のようなサービスや特典が受けられます。」の記載がある。
(http://www.hulinks.co.jp/software/mathematica/premier.html)
(8)「CHANGi AIRPORTSINGAPORE」のウェブサイト内の「空港案内」の項目の、「プレミアサービス/ 乗客ミーティングサービス」のタイトルの下、「入国管理の最速手続きを含んだプレミアサービスは、重要なゲストやビジネスの取引先を歓迎するのに最適な方法だと言えます。」の記載がある。
(http://www.changiairport.com/changi/en/airport_guide/exp_changi/facilities_services/meeting_services.html?__locale=ja)
(9)「awaji−BB」のウェブサイト内の「awaji−BB プレミアサービスPremierService」のタイトルの下、「プレミアサービスとは・・・?」の項目に、「プレミアサービスの特徴は、なんといってもプレミアサービス専門スタッフによる決め細やかなサポートにあります。」の記載がある。
(http://www.awaji-bb.jp/premier/)
(10)「株式投資ソフト ストックナビ2008」のウェブサイト内の「株式投資ナビゲーター スットクナビ2008」のタイトルの下、「プレミアサービス」の項目に、「月額883円〜 プレミア会員 ストックナビを有効に活用するためのダウンロード配信サービスなどを提供しています。 90,180,360日の3種類の契約期間をお選びいただけます。」、「プレミアVIP プレミアVIP会員 新規、継続ともに360日のプレミア会員契約をされた方をプレミアVIP会員とさせていただいています。VIPだけの限定サービスを提供しています。」の記載がある。
(http://www.stocknavi.com/premium.php)
(11)「BEWE」のウェブサイト内の「プレミアサービス機能別ヘルプ」のタイトルの下、「プレミアサービスは、プレミアサポーター向けのサービスです。」の記載がある。
(http://bewe.sc/modules/BEWE_CONTENTS/premier_help.php)
(12)「Primus Telecommunication K.K.」のウェブサイト内の「電話サービス」のタイトルの下、「003765プレミアサービスに関するお知らせ」の記載がある。
(http://www.primustel.co.jp/02L1post-j.html)
(13)「株式会社JCB」のウェブサイト内の「プレミアムカードサービスのご案内」のタイトルの下、「ゴールドオリジナルサービスとは、ザ・クラス、ゴールド、ネクサス会員の方だけがご利用いただける、プレミアサービスの総称です。さまざまな場面にあわせて、多彩なサービスをご用意しておりますので、ぜひご利用ください。」の記載がある。
(http://www.jcb.co.jp/jcbService/convenient/premium/index.html)
(14)「RBBTODAY」のウェブサイト内の「研究都市コミュニティサービス」の項目の「月額コスト」の欄に「プレミアサービス:4,515円(税込)」、「主要サービス」の欄に「プレミアサービス:下り30Mbps、上り2Mbps」の記載がある。
(http://www.rbbtoday.com/rbbcorp/42.html)
(15)「株式会社オーシー」のウェブサイト内の「オーシープレミアムサービス」のタイトルの下、「24時間|365日対応可能 暮らしに役立つ、ロードサービス・メディカルコールサービス・アシストサービスをご提供。思わぬトラブル・アクシデントに電話1本でスピーディに対応します。」の記載がある。
(http://www.occard.co.jp/premium_service/index.html)
(16)「ASCII24」のウェブサイト内の「ニュース/トピックス」の欄の「トレンドマイクロ、ウイルス対策サービス『eDOCTOR』開始」のタイトルの下、「年末にはプレミアサービスとして、1日24時間週7日間ノンストップサービスも開始する予定。」の記載がある。
(http://ascii24.com/news/i/topi/article/1998/07/16/611911-000.html)
第4 証拠調べ通知に対する意見の要旨
本願指定役務中の第35類、第38類、第45類などの指定役務について、「プレミアサービス」の使用事実が見当たらない。
また、「プレミアサービス」を使用している役務においても、その使用事実が極めて少ない。
よって、「プレミアサービス」は本願指定役務中に全く使用されていない役務においては、商標法第3条第1項第3号に該当するものではないと思料する。
さらに、前記証拠調べ通知書中に記載する証拠に該当する役務を削除したので、本願商標は商標法第3条第1項第3号に該当するものでない。
第5 当審の判断
1.本願商標「プレミアサービス」から生じる意味合いについて
本願商標は、前記第1のとおり、「プレミアサービス」の文字よりなるところ、構成中後半部の「サービス」の文字は、「奉仕」等(広辞苑第五版)を意味するよく知られた語である。
さらに、「サービス」の文字は、「アフターサービス」((after service) 製造業者や販売業者が、商品を売った後も、その商品の品質を保証したり、点検や修理の相談に応じたりして客に奉仕すること。)や、「ルーム‐サービス」(【room service】ホテルで、宿泊客の部屋まで飲食物を運ぶサービス。また、その係。「―を呼ぶ」)(いずれも広辞苑第五版)等の用例の如く、他の文字を冠して複合語をつくる語であって、かつ、「役務」を表す語として普通に使用されるものである。
また、本願商標の構成中前半部の「プレミア」の文字は、「割増金」等の意味を有する「プレミアム」の略語(広辞苑第五版、コンサイスカタカナ語辞典第3版)として、認識するものであるから、「プレミア」と「サービス」の文字を結合した「プレミアサービス」は、それぞれの意味から、「割増料金による特別サービス」程の意味合いを容易に認識させるものである。
さらに、「プレミア」の文字は、「最高級の」等を意味する英語「PREMIER」(『小学館ランダムハウス英和大辞典』第2版 株式会社小学館発行)の表音と認識できるものであり、それぞれの意味から、「最高級のサービス」程の意味合いも認識させると見るのが相当である。
2.「プレミアサービス」の使用事実について
前記第3の証拠調べ通知書で提示した証拠及び下記(ア)ないし(オ)の新聞記事及びインターネット情報等から、「プレミアサービス」の文字が、「最高級のサービス」あるいは「割増料金による特別サービス」の意味を表すものとして、実際に使用されている実情が認められるものである。
(ア)「日経産業新聞」(2008年8月15日付け 4ページ)
「米リンクトイン、人脈作りに特化したSNS(この企業に注目)」の見出しの下、「個人情報の登録や、自分の直接の知人から情報を得る『基本サービス』は無料だが、一段離れた人脈や情報検索を獲得するための『プレミアサービス』には会費(月額五十ドル)が必要となる。」の記載。
(イ)「北海道新聞」(1999年2月26日付け 朝刊地方 24頁)
「とうや湖温泉旅館組合*地域振興券を活性化の起爆剤に*利用額10%還元*町民の入り込み増狙う」の見出しの下、「道内の温泉街では、函館市の湯の川旅館協同組合が、同様に、利用額の一割をプレミアサービスすることを決めている。」の記載。
(ウ)「毎日新聞」(1998年10月31日付け 地方版/東京)
「『商品券』決め手は?“上乗せ”サービス超人気 /東京」の見出しの下、「一方、通常の商品券に行政が補助金を出し、プレミアサービスをつけた区もある。」の記載。
(エ)「佐野新聞サービスセンター」のウェブサイトにおける「ニュース」の項目に、「読売新聞が提供するプレミアサービス(⇒ヨリモ)でも記事検索や、ここでしか入手できないプレミアチケットなどの情報が満載。」の記載がある。
(http://www.sano-shinbun.co.jp/html/link.html)
(オ)「投資系情報商材レビュー『投商一部』」のウェブサイトにおける「海外投資プレミアサービス『GTS premier』の評価」のタイトルの下、「海外投資プレミアサービス『GTS premier』<概要> 海外投資プレミアサービスいわゆるプレミア会員専用サービス(GTS premier)は、日本初の海外投資家総合支援サービスです。」の記載がある。
(http://invest-review.info/archives/131.html)
3.本願商標の商標法第3条第1項第3号の該当性について
前記1.及び前記2.より判断すると、本願商標「プレミアサービス」は、例え、同書・同大・等間隔で一連に横書きした態様であるとしても、構成全体として「割増料金による特別サービス」又は「最高級のサービス」であることを認識させるものであり、また、「最高級のサービス」又は「割増料金による特別サービス」を意味する語として普通に使用されていることが認められる。
そうとすれば、本願商標をその指定役務に使用しても、本願商標に接する取引者、需要者は、前記の意味合いの語として,役務の質等を表示するものと認識するにとどまり、自他役務の識別標識としての機能を果たすものとしては理解されないものというべきである。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものといわざるを得ない。
4.請求人の主張(要旨)
請求人は、証拠調べ通知に対する意見書において、「『プレミアサービス』は本願指定役務中に全く使用されていない役務においては、商標法第3条第1項第3号に該当するものではなく、証拠調べ通知書中に記載する証拠に該当する役務を削除したので、本願商標は商標法第3条第1項第3号に該当するものでない。」旨主張しているが、「割増料金による特別サービス」又は「最高級のサービス」程の意味合いを容易に認識させる「プレミアサービス」の文字が普通に使用されていることは前記認定のとおりであり、それよりすれば、本願商標「プレミアサービス」は、本願指定役務中のいずれの役務に使用しても、役務の質等を表示するものとして取引者・需要者に認識されるものと判断するのが相当であり、この点について請求人の主張は採用できない。
その他の請求人の主張をもってしても、原査定の拒絶の理由を覆すに足りない。
5.結論
以上によれば、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものとして、本願を拒絶した原査定は妥当であって、取り消すことができない。
よって結論のとおり審決する。
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