Trademark Appeal Case
使用方法表示図形の識別性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成11年審判第11820号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、後掲に示すとおりの構成よりなり、第11類「化学物質を塗布してなる保温保冷具,化学物質を充てんした保温保冷具,貼付用かいろ,その他のかいろ」を指定商品として、平成9年10月15日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由
原査定において「本願商標は、指定商品との関係よりすれば、ただちにその使用方法を表示したものと理解させる図形からなるものであるから、これをその指定商品に使用しても、取引者、需要者は、何人の業務に係る商品であるかを認識することができない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。」旨認定し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、その構成後掲に示すとおりの図形を描いてなり、第11類に属する前記の各商品を指定商品とするものである。
ところで、医療品に限らず、食料品、電気製品その他の各種の商品を取り扱う業界において、例えば、商品カタログ、商品の使用説明書或いは商品の包装等に当該商品の特徴、又は取り扱い方法、使用の方法等を説明する場合、説明をより理解し易くするため図解により補足的に説明することが普通に行われているところである。
しかして、本願商標は後掲に示すとおりの図形からなるものであって、該図形からはシート(薄片)状の個包装した商品の当該被覆(保護)フィルムを左右に引きはがすことにより当該商品を取り出すことができるという使用状態を描いてなるものと容易に看取させるものである。
そして、本願の指定商品中には、化学物質を塗布してなる保温保冷具,化学物質を充てんした保温保冷具等、被覆(保護)フィルム等により個包装されたシート(薄片)状の商品が含まれているものと認められる。
そうとすると、本願商標をこれら化学物質を塗布してなる保温保冷具,化学物質を充てんした保温保冷具等の商品について使用した場合、これに接する取引者・需要者は前述の如く普通に行われるところの補足的な図解説明の一類型であること、すなわち、該商品の使用の方法を図形をもって表現したにすぎないものと理解するに止まり、ほかに格別顕著なところはないものであるから、自他商品の識別標識としての機能を果たすものとは認識し得ないものといわなければならない。
請求人(出願人)は、図形商標についての登録を認めた審決例及び登録例を挙げて本願商標の登録適格性を主張し、かつ、実際に市場に提供している商品について使用しているとして、商品カタログを提出しているが、それらの事例は商標の具体的構成及び指定商品において本願商標とは事案を異にするものであるから、それら事例をもつて現在における本願商標の登録の適否を判断する基準とするのは必ずしも適切でない。また、該カタログに記載の当該図形は、前記認定の商品の使用の方法を図解したものと理解されるに止まるものであって、それ以上に何らの意味合いを看取させるものとはいえない。そのほか、本願商標を他人の同種商品についての模倣品対策として本願を出願した旨述べているが、本願商標は前記認定のとおり、特定事業者のみが使用し得る商品標識(商標)とは認め難いものであって、その事情は本願商標の識別性の有無の判断とは直接関わりのないものである。したがって、それら主張は採用できない。
してみれば、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものといわざるを得ないから、この理由をもって拒絶すべきものである。
なお、原査定は本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当する旨認定したものであるが、本件については、前記理由により拒絶すべきものと判断した。
よって、結論のとおり審決する。
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