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結論

勝訴(請求認容)

第4条第1項第11号「称呼類似と総合判断」の商標審決・判断理由(審判番号:不服2008−17218(T2008−17218/J1)|拒絶査定取消・登録)

審判番号
不服2008−17218(T2008−17218/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)引用商標「MID」
争点(論点)
称呼類似と総合判断
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2008−17218(T2008−17218/J1)・不服)は、本件商標と引用商標「MID」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「称呼類似と総合判断」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第31類「釣り用餌」を指定商品として、平成19年10月31日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第4319156号商標(以下、「引用商標」という。)は、「MID」の欧文字を書してなり、平成3年10月3日に登録出願され、第24類「おもちゃ,人形,娯楽用具,運動具(ただし、庭球またはバトミントン用具及びゴルフ用具を除く。),釣り具,楽器,演奏補助品,蓄音機(電気蓄音機を除く)レコード,これらの部品及び附属品」を指定商品とし、同11年9月24日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

本願商標は、別掲のとおり、図形と文字からなる態様であるところ、その構成中の上部は黒地に「BASIC」の欧文字をありふれた楕円の輪郭内に白抜きで書してなり、中央部及び下部には左下に頭、右上に尾を向けて斜めに配された魚の側面図が描かれ、その上に縦書きで「ミツド」の文字を顕著に表してなるものである。そして、「ミツド」の文字より「ミツド」の称呼を生ずるが、旧仮名遣いでは促音を「ツ」と表記していたことから、これより「ミッド」の称呼をも生ずるものと認められる。よって、この文字部分に相応して、本願商標よりは「ベーシック」並びに「ミツド」、あるいは「ミッド」の称呼を生ずるものと認められる。

一方、引用商標は前記の構成よりなるとおり、その構成文字に相応して「エムアイディ」、あるいは「ミッド」の称呼を生ずるものと認められる。

そうとすると、両商標は、「ミッド」の称呼を共通にするものである。

ところで、昭和39年(行ツ)第110号判決によれば、「商標の類否は、対比される両商標が同一または類似の商品に使用された場合に、商品の出所につき誤認混同を生ずるおそれがあるか否かによつて決すべきであるが、それには、そのような商品に使用された商標がその外観、観念、称呼等によって取引者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すべく、しかもその商品の取引の実情を明らかにしうるかぎり、その具体的な取引状況に基づいて判断するのを相当とする。・・・商標の外観、観念または称呼の類似は、その商標を使用した商品につき出所の誤認混同のおそれを推測させる一応の基準に過ぎず、従って、前記3点のうちその1において類似するものでも、他の2点において著しく相違することその他取引の実情等によつて、なんら商品の出所に誤認混同をきたすおそれの認めがたいものについては、これを類似商標と解すべきではない。」旨判示されている。

そこで、これを本件についてみるに、本願商標と引用商標の外観は、それぞれ前記のとおりの構成よりなるところ、その外観は著しく相違し、これらは外観において全く別異の商標ということができる。

次に、観念についてみるに、本願商標中にある「BASIC」の文字よりは「基礎的。基本的。」(広辞苑第五版)の観念が生じ、「ミツド」の文字は特定の語義を有しない造語と認められ、あるいは、該文字が「ミッド」と称するとしても特定の意味は有しないものである。一方、引用商標を構成する「MID」の文字は特定の語義を有しない造語と認められるものであるため、本願商標と引用商標は観念については比較することができないものである。

してみれば、本願商標と引用商標は、たとえ、「ミッド」の称呼を共通にする場合があるとしても、外観において著しく相違し、観念においても相紛れるおそれはないことを総合的に考察すれば、これらが、取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等は大きく異なるというべきであり、両商標を同一又は類似の商品に使用した場合においても、商品の出所について誤認混同を生じさせるおそれはないというべきであるから、本願商標と引用商標は、非類似の商標と判断するのが相当である。

したがって、本願商標と引用商標が称呼上類似するものとして、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は妥当でなく、取消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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