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Trademark Appeal Case

こんにゃくセラミドの識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2007−28738(T2007−28738/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「こんにゃくセラミド」の文字を横書きしてなり、第29類「菌類・ハーブ・各種ビタミン・セラミド・各種ミネラル・コラーゲン・食物繊維・アミノ酸・動物エキス・魚類・野菜エキス又は果実エキスの1又は2以上を主原料とするカプセル状・錠剤状・顆粒状・液状・粉末状・ゼリー状・糖衣錠剤状・ゲル状・固形状・ウェハース状・ビスケット状・チュアブル状の加工食品,食用油脂,乳製品,食肉,卵,食用魚介類(生きているものを除く。),冷凍野菜,冷凍果実,肉製品,加工水産物,加工野菜及び加工果実,油揚げ,凍り豆腐,こんにゃく,豆乳,豆腐,納豆,加工卵,カレー・シチュー又はスープのもと,お茶漬けのり,ふりかけ,なめ物,豆,食用たんぱく」を指定商品として、平成18年12月11日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定では、「本願商標は、『こんにゃくを原料としたセラミド(食品の添加物としても使用されている細胞間脂質)』を認識させる『こんにゃくセラミド』の文字を書してなるものであるから、これをその指定商品に使用するとしても、『こんにゃくを原料としたセラミド入りの商品』を認識、理解させるに止まり、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断をして、本願を拒絶したものである。

3 当審における職権証拠調べ結果の通知

当審において、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するか否かについて、職権により証拠調べをした結果、下記の事実を発見したので、同法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づき、その結果を請求人に通知したが、所定の期間を経過するも、請求人は何ら意見を述べていない。

1 辞書等の記載について

(1)「こんにゃく」の文字について

「こんにゃく【蒟蒻・菎蒻】1.サトイモ科の多年生作物。原産地はインドとされ、古く渡来して各地で栽培。2.こんにゃく玉の粉末に水を加えてこね、これに石灰乳を混ぜて煮沸し固めて製した食品。」(広辞苑第5版 岩波書店発行 1026頁)

(2)「セラミド」の文字について

(a)「セラミド(cellamid):細胞間脂質。保湿性がある。」(現代用語の基礎知識2006 自由国民社発行 1462頁)

(b)「セラミド [ceramide]N−アシルスフィンゴシンともいう。スフィンゴシン塩基のアミノ基と脂肪酸が酸アミド結合したもの.スフィンゴリン脂質やスフィンゴ糖脂質の構成成分であるが、遊離型としても微生物、動植物に微量存在する。」(丸善食品総合辞典 丸善発行 608頁)

2 こんにゃくを原料とするセラミドについて(下線は審判官による。)

(1)「乾燥シーズンにぴったり 機能性飲料『ビタミンのしずく』発売へ/カルピス」の見出しのもと,「カルピスは、機能性飲料『ビタミンのしずく』を5日、発売する。乾燥しやすい季節に摂取するとよいとされるビタミン4種類と、こんにゃく芋由来の植物性素材セラミドを配合した。」との記載(2005.12.4 読売新聞 東京朝刊 13頁)。

(2)「こんにゃくに付加価値 飛び粉を有効利用/群馬の業者」の見出しのもと,「群馬県昭和村の遠藤菊松商店は、コンニャクの製粉過程で発生し、通常はえぐ味があるため除かれる飛び粉を使ったこんにゃくを販売し、話題を呼んでいる。飛び粉は精神を安定させるセレトニン、保湿成分のセラミドを多く含んでいる。」との記載(2005.6.15 日本農業新聞 39頁)。

(3)「化粧品原料 コーンセラミドの品揃え強化・辻製油(企画記事)」の見出しのもと,「昨年九月に発表して国内にとどまらず海外でも反響を呼んでいるのはコーンセラミド(コーンスフィンゴ糖脂質)。製油とレシチンで培った技術を駆使してコーンの胚芽に含まれるセラミドを高純度に抽出、精製する技術を開発した。従来の米、小麦、こんにゃく由来のセラミドに比べ低価格で製品化したことが特徴で、すでに健康食品素材としての採用が決まっており、化粧品や医薬部外品分野にも対象を広げ、五種類を品揃えしている。」との記載(2005.2.28 化学工業日報 13頁)。

(4)「一丸ファルコス、高純度セラミドを事業化、秋から販売開始」の見出しのもと,「一丸ファルコスは、健康食品素材の第一弾としてコメを原料に高純度セラミドを製品化、今秋から上市する。・・製品化されているセラミドはコメ、小麦、こんにゃくなどを原料にしてヘキサン、アセトン、酢酸エチル、イソプロパノールなどの有機溶剤を用いて生産しているが、セラミドの含有量が少ないことで分離精製に複雑な工程が必要になっていた。」との記載(2004.10.4 化学工業日報 5頁)。

(5)「[満載]プレゼント編『カイゲン』美容総合ドリンク10本入りを10人に/大阪」の見出しのもと,「ハリのあるしなやかな肌をつくるフィッシュコラーゲン、弾力やみずみずしさのもととなるヒアルロン酸、こんにゃく由来セラミド、ガニアシエキス、サメ軟骨由来コンドロイチン、ハトムギエキス、コエンザイムQ10、ハス胚芽エキス配合で、不足しがちな栄養を一度に取ることでそれぞれの成分の働きが高まる。さわやかなグレープミント味。問い合わせはカイゲン食品事業部(0120・101・329)」との記載(2004.9.1 毎日新聞 地方版/大阪 25頁)。

(6)「“美肌こんにゃく”を開発 県農業技術センターなど=群馬」の見出しのもと,「◆イモが含む保湿成分、無駄ない利用に成功 県農業技術センターと県立群馬産業技術センターは、県の主要特産品であるこんにゃくに肌の保湿力を高める美肌成分『セラミド』を多く含ませる製造技術を開発した。元々、原料のコンニャクイモには多くのセラミドが含まれているが、精粉にする時分離して出る『飛び粉』の方に多くのセラミドが残っていた。両センターは共同研究の結果、飛び粉からセラミド含有量の多いペーストを作り、これを精粉と混ぜてこんにゃくを作る方法を開発した。」との記載(2004.6.22 読売新聞 東京朝刊 33頁)。

(7)「『バイオアクティブおかやま』に委託研究 特産物を12件−−県/岡山」の見出しのもと,「県はこのほど、産学官連携で機能性食品の開発などに取り組んでいる『バイオアクティブおかやま』(会長、山本格・岡山大薬学部教授)事業において、ピオーネやナス、黒米といった県特産物についての委託研究を始めた。・・・委託研究は次の通り。・・・▽蒟蒻(こんにゃく)芋セラミドの機能性を生かした新製品の検討▽」との記載(2004.1.5 毎日新聞地方版/岡山 23頁)。

(8)「中部流通特集:トピックス=ポッカ、『ほんのりビターなミルクココア』など発売」の見出しのもと,「(株)ポッカコーポレーション(名古屋市東区、052・932・1473)は、素材のおいしさを生かしたデザート飲料『ほんのりビターなミルクココア』『カスタード仕立てミルクセーキ』の二品と、レモン果汁が入ったホットレモン飲料『ぽっかぽかレモン』、体の中から美しさをサポートする女性のための飲料『うるおいヴェール セラミド』、サラシア・オブロンガエキスを配合したすっきりとした味わいの無糖茶『すっきりサラシア茶』の合計五品を9日から新発売した。・・・『うるおいヴェールセラミド』は、こんにゃく由来の植物性素材である“セラミド”を六〇〇μg配合し、健康感のあるアロエとやさしいイメージがあり爽やかなピーチ風味に仕上がっている。」との記載(2003.9.30 日本食糧新聞)。

(9)「マルベリーショップ ファイズ 商品詳細/うるりC2 94g ・・・うるりC2は、こんにゃく芋から抽出されたセラミドを配合。食べ物からも摂取できますが、乾燥が気になる方や肌のトラブルにお悩みの方はセラミド不足が考えられます。」との記載(ファイズの運営するマルベリーショップ ファイズのウェブページ(http://www.mulberry-faiz.com/info))。

3 「こんにゃくセラミド」の文字が使用されていることについて(下線は審判官による。)

(1) 「持田インターナショナル、栄養機能食品2種類を通信販売」の見出しのもと,「持田インターナショナル(東京都新宿区、木戸武宣社長、03・3225・0901)は、健康補助食品のビタコラージュシリーズから栄養機能食品『ビタミンCホワイト1000ミリグラム』と『ビタミンB群+ビオチン・セラミド』の通信販売を始めた。・・・『ビタミンB群+ビオチン・セラミド』は、8種類のビタミンB群に加え、こんにゃく芋から抽出したこんにゃくセラミドを配合。」との記載(2007.9.19 日刊工業新聞 15頁)。

(2)「Ceramide−Cafe こんにゃくセラミドをご紹介/・・『こんにゃく芋』にセラミドが含まれていることがわかりました。さらに米や小麦などに比べて7〜15倍のセラミドを含んでいる、『こんにゃく芋』から効率よく、高純度のセラミドを抽出する技術を確立。化粧品のようにカラダの外側からセラミドをプラスすることはもちろん、食べることでカラダの内側からセラミドを吸収できます。・・・『こんにゃくセラミド』はその名の通り、こんにゃく芋を原材料とする植物由来なので、『安心して食べられるセラミド』というわけです。」との記載(セラミドカフェの運営するCeramide−cafeのウェブページ(http://www.ceramide-cafe.com/what/index.shtml))。

(3)「beta/stmx これこれ倶楽部/【送料無料】こんにゃくセラミド+フィトケミカル7 2個セット! フィトケミカルでセラミドを活性化!お肌を若返らせるヒミツの成分フィトケミカルとこんにゃくセラミドが入ったすごいサプリが登場です・・・8粒中にこんにゃくから抽出したこんにゃくセラミド30mg 肌によい7色のフィトケミカル配合」との記載(株式会社アインが運営するこれこれ倶楽部のウェブページ(http://www.store-mix.com/ko-bai/product.php?pid=652710))。

(4)「爽快ドラッグ/★税込3150円以上で送料無料 こんにゃくセラミド 240粒・・・【こんにゃくセラミドの商品詳細】・・●こんにゃく芋には、米や小麦などに比べて7〜15倍のセラミドが含まれています。●こんにゃくから抽出した植物性セラミドに7種のフィト(植物)ケミカル成分を配合しました。」との記載(株式会社創快ドラッグの運営する爽快ドラッグのウェブページ(http://store.shopping.yahoo.co.jp/soukai/4945904015988.html))。

(5)「beta/stmx 美と健康ショップ/毎日1本こんにゃくジュースで自然派ダイエット『結果がダイエット(セラミド入り)』・・・・腸をキレイにする成分だけじゃない!こんにゃくセラミド1200μg配合 肌の保湿に必要なセラミドは1日に1000μg必要といわれています。それを上回る1200μgを配合!・・お店からのコメント/こんにゃくを液化濃縮する製造特許素材を使用した、こんにゃくジュースです。」との記載(株式会社エーアンドエムのウェブページ(http://www.store-mix.com/ko-bai/product.php?afid=8713045&pid=661169&oid=7851&hid=96680 ))。

(6)「持田製薬グループ 持田インターナショナル/持田製薬 ビタミンB群+ビオチン・セラミド こんにゃくセラミド配合 バランスのとれた毎日を 主要配合成分【6粒、1.8gあたり】ビオチン/480μg・・・こんにゃくセラミド(セラミド 600μg含有)/20.0mg・・・◎本品には、8種類のビタミンB群とビタミンC、こんにゃくセラミドをバランスよく配合しました。『こんにゃくセラミド』は、もともと体内にある保湿成分『グルコシドセラミド』を含んでいます。こんにゃく芋から抽出していますので、自然素材でヘルシーです。」との記載(株式会社持田インターナショナルのウェブページ(http://www.vitacollage.jp/item/item.html?property_id=11))。

(7)「ニュース・リリース 平成17年8月1日/株式会社 創健社 ‖美容・健康補助食品 『えごま油&セラミドC』新発売(2005/08/01)この度、株式会社創健社(社長:中村 靖 本社:横浜市)は、必須脂肪酸の1つであるα−リノレン酸(n−3系)を50%以上(脂肪酸中)含む圧搾えごま油と、こんにゃくセラミド、ビタミンCを配合した美容・健康補助食品を新発売しました。/えごま油&セラミドCの特長 1.えごま油にはα−リノレン酸がたっぷり・・・2.こんにゃくにセラミドを配合・・動物由来のセラミドではなく、植物性、特にこんにゃくは小麦や米に比べ7−15倍もセラミドを含有してます。・・・」との記載(株式会社創健社ウェブページ(http://www.sokensha.co.jp/news/detail/33.html))。

(8)「ファイン online shop ファインセラミドコラーゲン 製造元:株式会社ファイン ☆コンニャクセラミド・コラーゲン・植物の恵みフィトケミカルでキレイをサポート。」との記載(株式会社ファインが運営するファイン online shopのウェブページ(http://www.fine-fine-fine.net/shopdetail/003000000025/order/))。

(9)「ぷるるんセラミド/この製品は新成分こんにゃくセラミドをはじめ、ビタミンC、コラーゲンを配合しております。近年こんにゃく芋にセラミドが多く含まれていることが分かり、その含有量はなんと米ぬかや小麦の7〜15倍と言われています。また、敏感肌やアレルギー体質の方にも安心して使用できる成分として今注目を浴びている成分です。《原材料》ブドウ糖、コーンスターチ、こんにゃくセラミド、ビタミンC、難消化性デキストリン、コラーゲン、香料」との記載(製造元・株式会社ミル総本社のウェブページ(http://www.delta21.jp/mill/psm.html))。

(10)「Fs健康ショッピングサイト フジサプリ/FUJISUPPLE 潤美精−JYUNBISEI−・・こんにゃく芋粉抽出物(セラミド含有)こんにゃく芋から抽出されたこんにゃくセラミドは、安全性が高く高純度の食品素材です。・・・飲む『肌の水分補給』潤美精(コラーゲン・こんにゃくセラミド)」との記載(株式会社フジプランニングが運営するフジサプリのウェブページ(http://store.shopping.yahoo.co.jp/fuji-supple/m1132.html))。

(11)「いきいきとした潤いをあなたに!コエンザイムQ10配合ビューティサプリメント こんにゃく芋から抽出した植物性のセラミドを配合した美容と健康をサポートするサプリメントです。・・■名称:こんにゃくセラミド含有食品・・商品名/マリーノエル」との記載(株式会社アルファセレクション オンライン事業部のウェブページ(http://aselection.dreamblog.jp/blog/276.html))。

(12)「petittenGu プチテング コンニャクセラミド入りMint Kudoux ミントクデュウー/『ミントクデュウー』コンニャク芋から抽出したセラミドを使っています。はこんにゃく芋から抽出されたエキスで、スフィンゴ糖脂質であるグルコシルセラミドを多く含む美容食品素材です。こんにゃく芋由来の天然素材のためヘルシーです。/お肌にとびっきりのごちそう!こんにゃくセラミドでお肌に潤い ペパーミントでリラックス!ミントクデュウ−お試し4袋入り」との記載(株式会社ぷちてんぐのウェブページ(http://www.rakuten.co.jp/putitengu/511955/682955/ ))。

4 当審の判断

本願商標は、前記1のとおり、「こんにゃくセラミド」の文字(語)よりなるところ、該文字(語)は、前記3のとおり、食品業界においては、「こんにゃくを原料としたセラミド」を表すものとして普通に使用されている事実が認められる。

そうすると、本願商標をその指定商品に使用した場合には、これに接する取引者、需要者は、該商品が「こんにゃくを原料としたセラミドを使用した商品」であることを表したものと理解、認識するにとどまるというのが相当であって、自他商品の識別標識としては理解、認識し得ないものというべきであるから、本願商標は単に商品の原材料、品質を普通に用いられる方法で表示するにすぎないものといわざるを得ない。また、本願商標を「こんにゃくを原料としたセラミドを使用した商品」以外の商品に使用した場合には、商品の品質について誤認を生ずるおそれがあるものと認められる。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものとして、本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことができない。

よって、結論のとおり審決する。

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