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Trademark Appeal Case

不使用取消と使用証拠

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号取消2007−300171(T2007−300171/J2)
審判種別取消
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第2315602号商標(以下、「本件商標」という。)は、「SPYDER」の欧文字を書してなり、昭和56年2月6日に登録出願、第17類「被服、その他本類に属する商品」を指定商品として、平成3年6月28日に設定登録されたものである。その後、同13年4月10日に商標権の存続期間の更新登録がなされ、さらに、同14年12月4日に指定商品を第25類「被服」とする指定商品の書換登録がなされ、現に有効に存続しているものである。

第2 請求人の主張の要点

請求人は、「本件商標に係る指定商品中、第25類『エプロン,えり巻き,靴下,ゲートル,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,足袋,足袋カバー,手袋,布製幼児用おしめ,ネクタイ,ネッカチーフ,バンダナ,保温用サポーター,マフラー,耳覆い,おくるみ,抱っこ紐,よだれ掛け,布製幼児用おしめカバー,腹巻き,アームウォーマー,アームカバー,レッグウォーマー,割烹着,ミトン』についての登録を取り消す、審判請求は被請求人の負担とする。」との審決を求め、その理由として、以下のように述べている。

本件商標は、請求の趣旨に記載した指定商品について、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者の何れによっても使用されていないから、その登録は商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである。

なお、請求人は、請求の趣旨に記載した指定商品について上記のように補正し、平成20年8月11日付けで、商標登録原簿にその請求の趣旨についての更正の登録がなされている。

第3 被請求人の答弁の要点

被請求人は結論同旨の審決を求め、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第20号証を提出している。

本件商標は、本件審判請求の登録前3年以内に、「有限会社POW WAVE」が、その指定商品に属する商品について使用している。

乙第1号証及び乙第20号証は、「有限会社POW WAVE」とスイスに所在の「SPYDER EUROPE A.G.」との間で取り交わされた「DISTRIBUTORSHIP AGREEMENT(販売契約)」及びその抄訳である。同契約書で明らかなように、「有限会社POW WAVE」が、被請求人の商品を日本で販売する権限を有する者であり、本件商標の黙示の使用権者に該当することが認識できる(以下、有限会社POW WAVEを「使用権者」と呼ぶ。)。

1 使用の事実

(1)使用権者は、乙第2号証ないし乙第20号証に示すとおり、本件商標と社会通念上同一の商標を「耳覆い」、「ネックゲートル」、「靴下」、「手袋」について、本件審判請求に係る予告登録前3年以内に使用しており、現在もその使用を継続しているものである。

ア 乙第2号証は、被請求人が製造し、使用権者が日本国内で販売していた「耳覆い」の現物及び写真である。

イ 乙第3号証は、本件商標と社会通念上同一の商標が表示されている上記商品に付されたタグの写真である。

ウ 乙第4号証は、使用権者が「耳覆い」の商品を宣伝広告するために作成した商品パンフレットであり、商品番号「6347」の商品が、乙第2号証の商品と同一であることが確認できる。

エ 乙第5号証は、平成17年10月27日に使用権者が、販売店「センタースポーツパワーズ」にあてた納品書の写しである。これには、「商品コード/商品名」の欄に「56347」(数字の頭「5」は、日本を示すコードであるから、商品番号は「6347」)と記載されている。すなわち、これが、乙第2号証に係る納品書であることがわかる。

オ 乙第6号証は、被請求人が製造し、使用権者が日本国内で販売していた「ネックゲートル」(商品番号「7182」)が掲載された商品パンフレットである。

カ 乙第7号証は、平成17年10月18日に使用権者が、販売店「GO INSANE」へ「ネックゲートル」(商品番号「7182」)を納品した時の納品書の写しである。

キ 乙第8号証は、乙第6号証の「ネックゲートル」が売れ切れとなったために提出するこれと同型の「ネックガートル」の現物である。

ク 乙第9号証は、本件商標と社会通念上同一の商標が表示されている「ネックゲートル」に付されたタグの写真である。「ネックゲートル」は、防寒のために首の回りに巻いて使用するものであり、その用途・機能等からすれば、「マフラー」の範疇の商品であり、取消請求に係る指定商品に含まれるものである。

ケ 乙第10号証は、被請求人が製造し、使用権者が日本国内で販売していた「靴下」の現物及び写真であり、この靴下には、本件商標と社会通念上同一の商標が付された包装が施されている。

コ 乙第11号証は、使用権者が「ネットゲートル」を宣伝広告するために作成した商品パンフレットであり、商品番号「4500」の商品が乙第10号証の商品と同一であることが確認できる。

サ 乙第12号証は、平成17年11月11日に使用権者が、販売店「ブラックダイヤモンド」へ「靴下」を納品した時の納品書の写しである。商品番号「4500」が印字されていることから、これが乙第10号証にかかる納品書であることがわかる。

シ 乙第13号証は、被請求人が製造し、使用権者が日本国内で販売していた「手袋」の現物及び写真である。

ス 乙第14号証は、本件商標と社会通念上同一の商標が表示されている上記の「手袋」に付されたタグの写真である。

セ 乙第15号証は、使用権者が「手袋」を宣伝広告するために作成した商品パンフレットであり、記載中の商品番号「6334」の商品が乙第13号証の商品と同一であることが確認できる。

ソ 乙第16号証及び乙第17号証は、平成17年10月17日に使用権者が、販売店「ブラックダイヤモンド」へ「手袋」を納品した時の納品書の写しである。商品番号「6334」の「手袋」が、乙第15号証に掲載された商品と同一であることが確認できる。

タ 乙第18号証は、乙第17号証に記載の同型・同素材の「手袋」の現物及び写真である。

チ 乙第19号証は、本件商標と社会通念上同一の商標が表示されている上記商品に付されたタグの写真である。

2 以上のとおり、本件商標は、本件審判請求の登録前3年以内に、請求に係る商品について使用されていたものであるから、本件審判請求は成り立たないものである。

第4 被請求人の答弁に対する請求人の弁駁 請求人は、何ら弁駁していない。

第5 当審の判断

1 被請求人の提出に係る各号証によれば、以下の事実が認められる。

(1)乙第2号証は、被請求人が製造し、使用権者が日本国内で販売していた「耳覆い」の現物及びその写真である。

(2)乙第3号証は、乙第2号証の商品に付された下げ札と認められるところ、これには「SPYDER」の文字が表示されている。

(3)乙第4号証は、商品カタログと認められるところ、これには「6347」(数字の頭「5」は、日本を示すコードである)と「ShadyVisor」と表示されており、これは、乙第2号証の現物及びその写真と同一の「耳覆い」であることが認められる。

(4)乙第5号証は、平成17年10月27日に使用権者が販売店「センタースポーツパワーズ」に宛てた納品書の写しと認められるところ、これには、商品コード/商品名欄に、「56347A」及び「ShadyVisor」の記載があり、これらは、乙第4号証のカタログに記載された商品コード及び商品名と一致していることが認められる。

以上の事実によれば、本件商標に係る指定商品中、(1)の商品「耳覆い」が(4)に示された納品書の年月日に、使用権者から「センタースポーツパワーズ」に引き渡されたと推認することができる。

2 本件商標は、「SPYDER」の欧文字からなるものであるところ、前記1の(1)及び(2)に示された「SPYDER」の文字は、本件商標と社会通念上同一の商標と認められるものである。

そして、「耳覆い」は、取消請求に係る指定商品中の「被服」に包含される商品である。

また、被請求人提出の乙第13号証ないし乙第17各号証によれば、「手袋」についても上記の「耳覆い」と同様の事実が認められる。

3 してみれば、本件商標は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、被請求人の通常使用権者である「有限会社POW WAVE」により、取消請求に係る指定商品に含まれる「耳覆い」及び「手袋」について使用していたものというべきである。

4 したがって、本件商標は、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれもが各指定商品についての登録商標の使用をしていないものには該当しないから、商標法第50条により、その登録を取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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