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Trademark Appeal Case

品質表示と識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2006−26743(T2006−26743/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「ヤンニョムキムチドレッシング」の文字を標準文字で表してなり、第30類「ドレッシング」を指定商品として、平成18年2月7日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、『ヤンニョムキムチ用のドレッシング』『キムチのもと入りのドレッシング』の意を表したものと看取される『ヤンニョムキムチドレッシング』(ヤンニョムは、香辛料を意味する韓国語。)の文字を書してなるものであるから、これを指定商品について使用しても、単に商品の品質を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

(1)本願商標は、前記1のとおり「ヤンニョムキムチドレッシング」の文字を標準文字で表してなるところ、構成中前半の「ヤンニョム」の文字は「合わせ調味料、たれ」(株式会社小学館「朝鮮語辞典」)、中間の「キムチ」の文字は「朝鮮の漬け物。塩漬にした野菜に、ニンニク・ショウガ・トウガラシ・塩辛などを合せて漬け込む。」(株式会社岩波書店「広辞苑第五版」)を意味する語であり、また、後半の「ドレッシング」の文字は「サラダなどの調味に用いる和え酢。」(株式会社岩波書店「広辞苑第五版」)の意味を有する語であり、それぞれの意味合いからして、全体として「キムチのたれ入りドレッシング」又は「キムチ用合わせ調味料入りドレッシング」の意味合いを容易に理解させるというのが相当である。

近年、日本と韓国の交流が盛んになり、日本においても韓国に関する様々な情報が入って来ているところ、その情報は、韓国の文化、生活、料理等多岐にわたるものであり、料理については、例えば「ビビンバ」、「プルコギ」、「ナムル」といった朝鮮語の表音がそのままで日本に紹介され、韓国料理店において提供され、料理名や商品名として浸透している実情がある。

そして、「ヤンニョム」が主にキムチを漬けるために用いられる「合わせ調味料、たれ」であること、また、「朝鮮の漬け物」として一般に良く知られている「キムチ」味のドレッシングが「キムチドレッシング」と称して紹介され、また、表示されている実情がある。

(2)上記実情は、下記の新聞記事、雑誌、インターネット情報等からも裏付けられるところである。

ア.新聞記事情報

(ア)2008年2月17日 毎日新聞地方版/北海道 19頁

「千客万来:札幌 『キムチ専門店 山麓』 /北海道」の見出しの下、「北区新琴似に店を構える『キムチ専門店 山麓(さんろく)』は、こだわりの自家製キムチを店頭販売。市内は宅配も行って好評だ。店内は純和風の粋な装い。キムチは一枚一枚丁寧に塩漬けした白菜を、本場韓国産の厳選したトウガラシ、何種類もの野菜、果物から作られる独自の

ヤンニョム

に漬け込んで作っている。」の記載。

(イ)2007年12月18日 毎日新聞東京朝刊 15頁

「食べるナビ:韓国の食を訪ねる たっぷり野菜、元気の源」の見出しの下、「キムチを製造しているソウル郊外の『豊味(プンミ)食品』では、白菜が旬の今がキムチを漬け込む最盛期。24〜36時間白菜を塩漬けにし、トウガラシやニンニク、ネギなどの薬念(

ヤンニョム

)(薬味)を挟みこみ発酵させる。」の記載。

(ウ)2007年10月24日 日本食糧新聞

「鍋物調味料特集:主要メーカー動向=モランボン」の見出しの下、「野菜売場向けには、野菜の鍋スープの素として、ウェル・ビン・ライフ『すりおろし野菜仕込み キムチチゲの素』、『同 カムジャタンの素』、菜の匠『きのこ鍋用スープ』『同はりはり鍋用スープ』を新発売。一度に1000gの野菜が取れるヘルシー感を訴求した商品で、ウェル・ビン・ライフは野菜で野菜を包んで食べるをコンセプトとし、すりおろし野菜と

ヤンニョム

(調味料)、だしで仕上げ、濃厚なコクとうま味が特徴だ。」の記載。

(エ)2007年7月16日 日本食糧新聞

「エバラ食品工業、『おいしいキムチ』ボトル400g導入」の見出しの下、「今回発売する『おいしいキムチ ボトル400g』(オープン価格)は白菜を食べやすくカットし、

ヤンニョム

をしっかりなじませた食べやすいマッキムチ(刻みキムチ)で、2種類の唐辛子、5種類の新鮮な野菜、6種類の塩辛を使用し、辛さを抑えて食べやすくした(韓国直輸入)。」の記載。

(オ)2001年10月1日 外食レストラン新聞

「インタビュー・韓国料理ブームを語る:有紀食品代表取締役社長・田中晃氏」の見出しの下、「いまのラインアップは三六品種。一番売れているのは焼肉のたれで、次にコチジャン、韓国スープ、冷麺、

キムチドレッシング

など日本人にポピュラーなものに人気がある。」の記載。

(カ)2001年9月17日 日本食糧新聞

「韓国・韓国風食材特集:トピックス=味彦発酵、『韓国シリーズ』出揃う」の見出しの下、「同社はキムチ大豆、キムチ鍋つゆ、

キムチドレッシング

、韓国冷麺つゆを順次発売し、韓国シリーズを充実してきた。」の記載。

(キ)2001年1月1日 日本食糧新聞

「元旦号・1集・1部:21世紀の日本と食品産業革命・完熟時代の4つの視点」の見出しの下、「韓国食品の成長性が見込まれる中で、日本の加工食品の伸び悩みがみられ、日本を代表するメーカーがこの分野に参入した。・大手製粉...韓国風お好み焼(パジョン)発売、・大手酢企業(ビビンバ、クッパ、チャプチェ)、・中国食材企業(

キムチドレッシング

、チヂミ)、・大手発酵企業(キムチケヂをFDで発売)、・大手ラーメン企業(キムチ、ユッケ、ジャン)‐を発売し、これらは一例に過ぎず、二一世紀は一段の拡大が予想される。」の記載。

(ク)1997年12月12 日本食糧新聞

「中部・北陸版 極東資材機器

キムチドレッシング

『生夢知』プラ容器入り発売」の見出しの下、「『生夢知』は、ピリカラなのにまろやかな風味が特徴のキムチドレッシングで、寄せ鍋、水炊きなどの鍋物や焼き魚、刺身のつけ液に、またサラダ、生野菜、冷奴などや揚げ物、炒め物のドレッシングとしての利用価値が高く、高級外食店のプロも絶賛するおいしさだ。」の記載。

(ケ)1994年2月11日 日本食糧新聞

「丸美屋食品工業、ピリ辛、深みの味『麻婆ドレッシング』など3月8日から発売」の見出しの下、「丸美屋食品工業(株)は、中華ドレッシングのニュータイプ『麻婆ドレッシング』(びん入り二〇〇ml)『

キムチドレッシング

』(びん入り二〇〇ml)を3月8日から発売する。」の記載。

イ.雑誌

(ア)成美堂出版株式会社発行「赤く熱く豪快に キムチ料理 味わいつくす本格ピリ辛料理100」7頁には、「

ヤンニョム

は『薬念』と書き、薬味と調味料が合わさったような役割のものです。」の記載。

(イ)株式会社柴田書店発行「韓国料理 −伝統の味・四季の味−」87頁には、「薬念 薬念は

ヤンニョム

と読み、調味料、香辛料、薬味の総称で、料理の主材料ではなく、料理に香りと味をつけるものです。」の記載。

(ウ)東京書籍株式会社発行「食べまくり韓食韓菜大全」133頁には、「このヤンニョム(薬念)というものの使い方が、韓国料理の味の基本になっている。その巧拙が、韓国料理をつくる人の味覚の差になる。

ヤンニョム

は調味料と薬味をひっくるめたものである。」の記載。

ウ.インターネット情報

(ア)株式会社モランボンが運営するホームページの中の「モランボン薬念研究所」には、「韓国の食文化」の見出しの下、「薬念(

ヤンニョム

)とは、韓国における薬味・香辛料、調味料の総称であり、その由来は塩が薬のように貴重だった時代の名残りといわれています。」の記載。(http://yangnyeom.jp/culture/yan.html)

(イ)株式会社フードレーベルが運営するホームページの「品質管理」の項には、「牛角キムチのこだわり」の見出しの下、「旨さの秘密は

ヤンニョム

と低温熟成! 野菜と唐辛子を混ぜて作ったタレをヤンニョムといいます。

ヤンニョム

はキムチの味・辛さを決めるうえで重要なものです。」の記載。(http://www.foodlabel.co.jp/kimuchi/quality.html)

(ウ)株式会社ほし山が運営するホームページの「商品一覧」の項には、「特選

ヤンニョム

」として「瀬戸内海の新鮮あみえびの塩辛をたっぷり使った、旨味たっぷり、コクたっぷりの辛ダレ。」等の記載。 (http://www.hoshiyama.ne.jp/item/item_715.html)

(エ)株式会社韓国広場が運営するホームページ「Hiroba」の「グルメ」の項には、「

ヤンニョム

類」の見出しの下、「韓国で

ヤンニョム

というのは、食材の味と香りを生かすために使う調味料と薬味を示す言葉です。」の記載。(http://www.ehiroba.jp/gurume/hiroba_gurume01.htm)

(オ)ユウキ食品株式会社が運営するホームページの「商品紹介&ショッピング」のページ中、「韓国食材」の調味料のうち「

キムチドレッシング

」が紹介され、「サラダやあえものにそのまま使える本格的な

キムチドレッシング

。」の記載。(http://youki.jp/youki/7.1/110038/)

(カ)ヤマサン醤油株式会社が運営するホームページの「オンラインショップ」のスペイン産オリーブ関連商品のうち、「ドレッシング」の見出しの下、「

キムチドレッシング

」が紹介され、「キムチの辛みを生かしながらエキストラバージンオリーブオイルと醤油をブレンドしたまろやかなドレッシングです。」の記載。(http://www.yamasanshoyu.com/shop34.html)

(キ)山元醸造株式会社が運営するホームページ「yamagen−jouzou.com」の「商品カタログ」のうち、「ドレッシング」の見出しの下、「

キムチドレッシング

」が紹介され、「キムチ風味のピリッとした辛さが癖になります。スティックタイプですので、扱い便利で環境にもやさしい商品です。」の記載。(http://www.yamagen-jouzou.com/products/dressing/index.html)

(3)そうすると、本願商標は、これをその指定商品「ドレッシング」に使用しても、これに接する取引者、需要者は、全体として「キムチのたれ入りドレッシング」又は「キムチ用合わせ調味料入りドレッシング」の意味合いを容易に想起し、単に商品の品質を表示するものと理解するにとどまり、自他商品識別標識としての機能を果たし得ないものといわなければならない。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとして本願を拒絶した原査定は妥当であり、取消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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