Trademark Appeal Case
欧文字称呼の判断
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2008−1828(T2008−1828/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「GARNET」の文字を標準文字で表してなり、第9類「コンピュータオペレーティングシステムソフトウェア,その他の電子応用機械器具及びその部品」を指定商品として、平成18年10月18日に登録出願されたものである。
2 引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下の(1)及び(2)のとおりであり、当該商標権は現に有効に存続している。
(1)登録第2638384号商標(以下「引用商標1」という。)は、「GERNET」の文字を横書きしてなり、平成3年12月16日登録出願、第11類「電気機械器具、電気通信機械器具、電子応用機械器具(医療機械器具に属するものを除く)電気材料」を指定商品として、同6年3月31日に設定登録され、その後、同16年3月2日に商標権の存続期間の更新登録がされ、更に、同年7月28日に指定商品を第7類「起動器,交流電動機及び直流電動機(陸上の乗物用の交流電動機及び直流電動機(その部品を除く。)を除く。),交流発電機,直流発電機,家庭用食器洗浄機,家庭用電気式ワックス磨き機,家庭用電気洗濯機,家庭用電気掃除機,電気ミキサー,電機ブラシ」、第8類「電気かみそり及び電気バリカン」、第9類「配電用又は制御用の機械器具,回転変流機,調相機,電池,電気磁気測定器,電線及びケーブル,電気アイロン,電気式ヘアカーラー,電気ブザー,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品,磁心,抵抗線,電極」、第10類「家庭用電気マッサージ器」、第11類「電球類及び照明用器具,家庭用電熱用品類」、第12類「陸上の乗物用の交流電動機又は直流電動機(その部品を除く。)」、第17類「電気絶縁材料」及び第21類「電気式歯ブラシ」を商品とする指定商品の書換登録がされたものである。
(2)登録第4610311号商標(以下「引用商標2」という。)は、「carnet」の文字を標準文字で表してなり、平成13年3月22日登録出願、第9類「電子応用機械器具及びその部品」を指定商品として、同14年10月4日に設定登録されたものである。
3 当審の判断
(1)本願商標について
本願商標は、前記1のとおり、「GARNET」の文字よりなるものであるから、その構成文字に相応して、「ガーネット」の称呼及び「石榴石(ざくろいし)」の観念を生ずるものである。
(2)引用商標1について
引用商標1は、前記2のとおり、「GERNET」の文字よりなるものであるから、その構成文字に相応して、「ジャーネット」又は「ガーネット」の称呼を生ずるものであり、特定の語義を有するものではないから、一種の造語からなるものといえる。
請求人は、「引用商標1は、その称呼上『ガーネット』と発音せずに、『ジャーネット』と発音するのが自然であり、そのことは、欧文字の『GERMAN』や『GERM』が『ジャーマン』や『ジャーム』とそれぞれ発音されることから明らかである。」旨主張する。
しかしながら、わが国においては、外国語のうちでは英語の普及率が圧倒的に高いものであるところ、欧文字で書された商標に接した者は、その発音を知らない場合であっても、一般には自己の有する英語の知識に従って、これを英語風に読もうとすると解される(東京高裁 平成11年(行ケ)第197号判決参照)ものである。
これを引用商標1についてみると、構成中前半の「GER」の文字部分を英単語と見た場合、我が国において、よく知られている英単語、例えば、「SINGER」(歌手)の語が「シンガー」、「TIGER」(虎)の語が「タイガー」、「FINGER」(指)の語が「フィンガー」と発音され使用されている。加えて、キク科の花の名称である「GERBERA」の語が「ガーベラ」と発音されて使用されている。これらの用例に照らしてみれば、構成中前半の「GER」の文字部分は、「ガー」と称呼する場合も少なくないといえるものである。
そうとすれば、引用商標1は、請求人が主張するように、「ジャーネット」と称呼される他に、「ガーネット」の称呼をも生ずるものとみるのが相当であるから、請求人の主張は採用することができない。
(3)本願商標と引用商標1との類否について
本願商標と引用商標1とは、「ガーネット」の称呼を共通にする類似の商標である。
そして、外観においては、本願商標と引用商標1とは、前記のとおりの構成よりなるところ、いずれも欧文字を大文字で表しており、異なるのは第2音の「A」と「E」の文字のみであって、語頭の「G」の文字と第3音以下に続く「RNET」の文字を共通にしているものである。
さらに、観念においては、本願商標が、「石榴石(ざくろいし)」の観念を有するのに対し、引用商標1は造語よりなるものであるから、比較することができないものである。
してみれば、本願商標と引用商標1とは、観念については比較すべきところがないとしても、「ガーネット」の称呼を共通にし、外観においてもある程度近似した印象を与える、全体として類似の商標であり、かつ、指定商品も同一又は類似するものである。
(4)まとめ
以上のとおりであるから、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことができない。
よって、結論のとおり審決する。
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