Trademark Appeal Case
結合商標の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2008−900058(T2008−900058/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第5090552号商標(以下「本件商標」という。)は、「バリアAローション」の文字を標準文字で表記してなり、平成18年12月11日に登録出願、第3類「ハンドローション,その他の化粧水」を指定商品として、平成19年11月9日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由(要旨)
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反して登録されたものであるから、同法第43条の2第1項により取り消されるべきである旨主張し、その理由を要旨以下のとおり述べ、証拠方法として甲第1号ないし第6号証を提出した。
(1)商標法第3条第1項第3号について
本件商標は、「さく、防壁」の意味を有する「バリア」、商品記号等の意味を有する「A」及び「化粧水」の意味を有する「ローション」からなるものである。
本件商標と本件指定商品との関連を鑑みるに、「バリア」の語は、「紫外線をはじめとする外部の刺激等を防ぎ、肌等を守る商品」を表す語として普通に使用され、認識されていることは明白なところである。
また、「ローション」の語は、本件指定商品においては、「化粧水」を表す語として、普通に使用されていることも明白なところであるが、さらに、「バリア」の語と「ローション」の語を結合した「バリアローション」の語も、「外部の刺激等を防ぎ、肌等を守る効果を有する化粧水」を表す語として使用され、認識されているものである(甲第5号及び第6号証)。
本件指定商品において「A」の語は、単に商品の記号、符号等として普通に使用される英文字であり、例えば「化粧水」を表す語である「ローション」に英文字「A」を付した「Aローション」は、単に「商品記号『A』の化粧水」を表す語として使用され、認識されているものである。
したがって、本件商標は、これを本件指定商品に使用するときは「外部の刺激等を防ぎ、肌等を守る商品記号『A』の化粧水」を直感させ、単に商品の効能、用途、品質を表す標章にすぎないから、商標法第3条第1項第3号に該当する。
(2)商標法第4条第1項第16号について
本件商標を、「外部の刺激等を防ぎ、肌等を守る商品記号『A』の化粧水」以外の本件指定商品に使用するときは、あたかもその商品が「外部の刺激等を防ぎ、肌等を守る商品記号『A』の化粧水」であるかの如く直感させ、その商品の品質について誤認を生ずる恐れがあることは明白であるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。
3 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号について
本件商標は、「バリアAローション」の文字からなるところ、その構成中「バリア」の文字が、「さく、防壁」等の意味を有する外来語であり、同「A」の文字が、商品記号等に類型的に使用されることのあるローマ字の1つであり、同「ローション」の文字が、化粧水を表す外来語であるとしても、これらを一連一体に表した「バリアAローション」の文字からは、直ちに、申立人の主張のごとく「外部の刺激等を防ぎ、肌等を守る商品記号『A』の化粧水」といった意味合いを認識させるものとは認め難く、むしろ、本件商標は、構成文字全体をもって一連の造語として看取されるものとみるのが相当というべきである。
そして、申立人提出の証拠に徴してみても、本件商標を構成する文字が、化粧水に関連して、その商品の効能、用途、品質を表すものとして、取引上普通に使用されている事実はみいだせない。
してみると、本件商標をその指定商品に使用しても、商品の効能、用途、品質を表示する商標とは認められず、自他商品の識別標識としての機能を充分に果たし得るものというべきであるから、本件商標は、商標法第3条第1項第3号には該当しない。
(2)商標法第4条第1項第16号について
本件商標は、前記(1)のとおり、一連の造語として看取されるというべきものであり、化粧水との関連においてみても、特定の化粧水とそれ以外の化粧水とに峻別して認識させるものとは認め難いものであるから、本件商標をその指定商品について使用した場合でも、商品の品質について誤認を生じさせるおそれはないといわざるを得ないものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第16号に該当しない。
(3)まとめ
以上のとおり、本件商標は商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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