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Trademark Appeal Case

称呼類似と末尾音の有無

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2008−900084(T2008−900084/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第5094682号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第5094682号商標(以下「本件商標」という。)は、「dano」の文字を書してなり、平成19年2月27日に登録出願、第30類「菓子及びパン」を指定商品として、同年11月30日に設定登録されたものである。

2 登録異議申立ての理由

(1)引用商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)の引用する登録第1245539号商標(以下「引用商標」という。)は、「DANONE」及び「ダノン」の文字を上下二段に横書きしてなり、昭和48年12月13日に登録出願、商標登録原簿記載の商品を指定商品として、同52年1月10日に設定登録され、その後、3回にわたり商標権存続期間の更新登録がされ、また、指定商品については、平成19年7月4日、第30類「菓子,パン」に書換登録がなされたものである。

(2)理由の要点

本件商標は、以下のアあるいはイによって、その登録を取り消されるべきものである。

ア 商標法第4条第1項第11号該当

本件商標は、その構成から、「ダノ」の称呼を生ずる。他方、引用商標からは「ダノン」の称呼を生ずる。

称呼「ダノ」と称呼「ダノン」とを対比すると、両者は、語尾の「ン」の音の有無の相違にすぎない。

したがって、本件商標と引用商標とは、称呼による識別において重要な語頭の「ダ」音を共通にし、称呼による識別において次に重要な「ノ」音において共通する。

両者の相違は、称呼の識別において重要でない語尾の音「ン」の有無のみにすぎない。

よって、本件商標の称呼「ダノ」と引用商標「ダノン」とは、称呼上相紛らわしく、本件商標と引用商標とは称呼において類似する。

また、本件商標の指定商品と引用商標の指定商品とは類似するものである。

イ 商標法第4条第1項第15号該当

申立人は、世界一のヨーグルトのメーカーであり、そのことは我が国においても周知であること、申立人がその製造販売するヨーグルトに使用するハウスマーク「DANONE」、「ダノン」は我国においても周知であること、本件商標は、「DANONE」、「ダノン」と称呼において相紛らわしく類似すること、本件商標は自然に「DANONE」の短縮形と認識されること、本件商標の指定商品「菓子・パン」は、ヨーグルトと密接な関連を有する商品であること及び本件商標は、商標権者によりその指定商品に使用されておらず、少なくとも、我が国において知られていないことを考慮すれば、本件商標をその指定商品に使用したときは、当該商品は申立人の製造、販売に係る商品であると誤認混同されるおそれがある。

あるいは、申立人と何らかの経済的な関係を有する者の製造販売に係る商品であると誤認混同されるおそれがある。

よって、本件商標は、他人の業務に係る商品と混同を生ずるおそれのある商標に該当する。

3 当審の判断

1 商標法第4条第1項第11号該当について

本件商標は、「dano」の文字よりなるものであるから、その構成文字に相応して「ダノ」の称呼を生ずるものであり、当該文字からは特定の観念を生じないものである。

他方、引用商標は、二段に表された「DANONE」と「ダノン」の文字からなるところ、それぞれの構成文字は同じ書体、同じ大きさ、同じ間隔で一連に表されており、その構成中の「DANO」あるいは「ダノ」の部分が殊更に強く印象され認識されるという格別の理由はないから、これらの文字に相応して「ダノン」の称呼を生ずるものであり、また、「DANONE」「ダノン」のいずれからも特定の観念を生じないものである。

そこで、本件商標より生ずる「ダノ」の称呼と引用商標より生ずる「ダノン」の称呼とを対比すると、両者は、第1音の「ダ」及び第2音の「ノ」を同じにするけれども、末尾音「ン」の有無の差異を有するものである。

そして、両者が2音と3音の極めて短い音数からなるものであることから、末尾に位置するものの、鼻音「ン」の差異は、称呼全体の音感に及ぼす影響が決して小さいものとは言い難く、両称呼をそれぞれ一連に称呼した場合においても、聞き違え、取り違えることなく区別し得るというべきである。 また、本件商標と引用商標は、外観構成において明らかに相違するものであり、観念については、両商標は比較することができない。

してみれば、本件商標は、外観、称呼及び観念のいずれからみても、引用商標に類似する商標であるとすることはできない。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。

2 商標法第4条第1項第15号該当について

申立人提出の証拠によれば、引用商標は、我が国においてヨーグルト製品を中心として申立人に係る日本法人によって使用され、本件商標の登録時はもとより出願時には既に、申立人に係る前記商品の商標として、その需要者の間で広く知られるに至っていたと認めることができるものである。

しかしながら、本件商標が引用商標に類似する商標と認められないことは前記1で述べたとおりであり、両商標を更に関連付けてみなければならない格別の理由もみいだせないから、結局、両商標は別異の出所を表示するものとして看取されるといわざるを得ない。

してみれば、本件商標をその出願時に指定商品について使用した場合にも、当該商品に接する需要者が引用商標を想起し連想して、申立人あるいは同人と経済的又は組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかの如く誤認するとは認め難く、商品の出所について混同するおそれがあったとはいえない。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するものではない。

3 まとめ

以上のとおり、本件商標は商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反して登録されたものではないから、その登録は維持すべきものである。

よって、同法第43条の3第4項の規定に基づき、結論のとおり決定する。

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