Trademark Appeal Case
称呼類似性:末尾音の判断
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2008−900087(T2008−900087/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第5093347号商標(以下「本件商標」という。)は、「XENOS」及び「ゼノス」の文字を上下二段に横書きしてなり、平成19年2月14日に登録出願、第9類、第14類、第18類及び第25類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、平成19年11月22日に設定登録されたものである。
2 登録異議申立ての理由
(1)引用商標
登録異議申立人の引用する登録第2089372号商標は、「XENON」の文字を書してなり、1985年8月28日ドイツ連邦共和国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、昭和61年2月28日に登録出願、第10類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、昭和63年10月26日に設定登録されたものであり、同じく登録第2118309号商標は、「XENON」の文字を書してなり、1985年8月28日ドイツ連邦共和国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、昭和61年2月28日に登録出願、第23類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、平成元年3月27日に設定登録されたものである(以下、両者を併せて、「引用商標」という。)。
(2)理由の要点
本件商標は「XENOS/ゼノス」の欧文字及び片仮名文字からなり、「ゼノス」の称呼が生じるのに対し、引用商標は「XENON」の欧文字からなり「ゼノン」の称呼が生ずる。
本件・引用の両商標は、「ゼノ」の称呼を生ずる「XENO」を共通とし、相違音は末尾に位置し、比較的聴別し難い摩擦音「ス」と鼻音「ン」であるから、全体の語調、語感が近似したものとなり、互いに聴き誤るおそれがある。
なお、本件と類似する構成からなる商標が互いに類似すると判断された審決例を参酌しても両商標は互いに類似するものと考える。
したがって、本件商標は、引用商標との関係において商標法第4条第1項第11号に該当する瑕疵ある登録であるから、取り消されるべきである。
3 当審の判断
本件商標は、二段に書された構成文字において、下段の片仮名文字「ゼノス」が上段の欧文字「XENOS」の読みを特定したものとみるのが自然であるから、これに相応して「ゼノス」の称呼が生じ、また、特定の観念を生じさせることのない造語からなるものというべきである。
他方、引用商標は、いずれも、構成文字「XENON」に相応して「ゼノン」あるいは「キセノン」の称呼が生じるものである。
そこで、「ゼノス」と「ゼノン」の両称呼を対比すると、両者は、第1音「ゼ」及び第2音「ノ」を共通にし、第3音の「ス」と「ン」に差異を有するものである。
そして、「ス」は、舌端を前硬口蓋に寄せて発する無声摩擦子音「s」と母音「u」の結合した音節であるのに対し、「ン」は、有声の気息を鼻から洩らして発する鼻音であるから、互いに音質の異なるものである。
しかして、3音構成という簡素な称呼において、語尾に位置するとはいえ、前記の差異が称呼全体の音感に与える影響は決して少なくないというべきであり、両者をそれぞれ一連に称呼するときには、全体の音感が異なり、相紛れることなく区別し得るものである。
また、「ゼノス」と「キセノン」の両称呼は、相違する音数の差及び相違する各音の音質の差異によって、相紛れる余地はないものである。
さらに、本件商標と引用商標は、その外観構成において明らかに相違するものであり、外観において相紛れるおそれはなく、また、本件商標と引用商標とは、本件商標が特定の観念を生じさせないものであるから、観念において比較することができない。
してみると、本件商標は、外観、称呼及び観念のいずれからみても、引用商標に類似する商標とすることはできないものである。
したがって、本件商標は商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものとはいえないから、その登録は維持すべきものである。
よって、同法第43条の3第4項の規定に基づき、結論のとおり決定する
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