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結論

敗訴(請求棄却)

商標「プレミアムミスト」と「プレミアム」の要部抽出の可否(第4条第1項第11号|審判異議2008−900117(T2008−900117/J7))

審判番号
異議2008−900117(T2008−900117/J7)
審判種別
異議

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「プレミアムミスト」引用商標「プレミアム」
争点(論点)
要部抽出の可否
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
第3類
最終結論
登録維持(敗訴(請求棄却))

この審決(審判異議2008−900117(T2008−900117/J7)・異議)は、本件商標「プレミアムミスト」と引用商標「プレミアム」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「要部抽出の可否」です。指定商品・役務は第3類に属します。特許庁は「登録第5100556号商標の商標登録を維持する」と判断しました(登録維持)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

登録第5100556号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第5100556号商標(以下「本件商標」という。)は、「プレミアムミスト」の片仮名文字と「PREMIUM MIST」の欧文字とを二段に横書きしてなり、平成19年5月24日に登録出願、第3類「せっけん類,歯磨き,化粧品,香料類」を指定商品として、同年12月21日に設定登録されたものである。

第2 登録異議の申立ての理由

1 引用商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)が、本件商標についての取消理由に引用する登録商標は、以下(1)ないし(3)のとおりである。

(1)登録第2722896号商標(以下「引用商標1」という。)は、「プレミアム」の片仮名文字と「PREMIUM」の欧文字とを二段に横書きしてなり、昭和63年12月28日に登録出願、第4類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成9年8月29日に設定登録されたものである。その後、同19年4月3日に商標権の存続期間の更新登録がされ、さらに、同年7月18日に第3類「香料類,化粧品,歯磨き」を商品とする指定商品の書換登録がされ、現に有効に存続しているものである。

(2)登録第4072261号商標(以下「引用商標2」という。)は、「bigen」、「プレミアムカラー」及び「PREMIUMCOLOR」の各文字を三段に横書きしてなり、平成7年11月22日に登録出願、第3類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同9年10月24日に設定登録されたものである。その後、商標登録原簿の記載によれば、同19年10月24日に商標権の存続期間が満了し、その抹消の登録が同20年7月16日にされているものである。

(3)登録第5009243号商標(以下「引用商標3」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、平成18年5月19日に登録出願、第3類「化粧品」を指定商品として、同年12月8日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

(以下、(1)ないし(3)をまとめて、「引用商標」という。)

2 理由の要点

本件商標は、商標法4条第1項第11号に該当するものであるから、同法第43条の2第1号の規定により取り消されるべきである旨、主張し、証拠方法として甲第1号証ないし甲第56号証(枝番のあるものを含む。)を提出している。

(1)本件商標

本件商標の構成中、「ミスト」及び「MIST」の各文字部分は、化粧品業界において、「霧状に噴霧して使用する商品」を表す語として普通に使用されているため、該文字部分は単に商品の品質、使用方法等を表示するにすぎず、自他商品の識別標識としての機能を果たさない部分であるから、本件商標の要部は「プレミアム」及び「PREMUM」の文字部分にある。

(2)本件商標と引用商標1の類否について

本件商標と引用商標1とは「プレミアム」及び「PREMIUM」の文字部分を共通にし、「プレミアム」の称呼において類似する商標であって、その、指定商品も同一又は類似のものである。

(3)本件商標と引用商標2及び3の類否について

引用商標2及び3からは、「プレミアムカラー」の称呼をも生じるものであるが、その構成中「カラー」及び「COLOR」の各文字は、「ヘアカラー、染毛剤」を示すものとして普通に使用されていることから、自他商品の識別標識としての機能を果たさない部分であり、両引用商標の要部は、「プレミアム」及び「PREMIUM」の文字部分である。

そうすると、本件商標と引用商標2及び3とは、「プレミアム」及び「PREMIUM」の文字部分を共通にし、「プレミアム」の称呼において類似する商標であって、その、指定商品も同一又は類似のものである。

第3 当審の判断

本件商標は、前記第1のとおり、上段に「プレミアムミスト」の片仮名文字を、下段に「PREMIUM MIST」の欧文字を、二段に横書きしてなるところ、「PREMIUM」と「MIST」との各文字の間に半角程度のスペースはあるものの、片仮名文字と欧文字は、同じ書体で、かつ、語頭と語尾の位置をそれぞれ合わせて、上段と下段の文字幅が等しくなるように、外観上まとまりよく一体的に構成されているといい得るものである。

そして、たとえ、本件商標の構成中「ミスト」及び「MIST」の各文字が、「霧、もや」等の意味を有し、本件指定商品中「化粧品」との関係において、「霧状」の商品を指称する語として使用される場合があるとしても、かかる構成においては、特定の商品の品質、使用方法等を具体的に表示するものとして、直ちに理解し得るものとはいい難いことから、むしろ、構成全体をもって、一体不可分の一種の造語を表したものと認識し、把握されるとみるのが自然である。

そうすると、本件商標は、その構成文字全体に相応して「プレミアムミスト」の称呼のみを生じ、単に「プレミアム」の称呼は生じないものと判断するのが相当である。

してみれば、本件商標と引用商標は、共に「プレミアム」の称呼をも生ずるとし、そのうえで、本件商標と引用商標が称呼において類似するとの申立人の主張は採用できない。

なお、引用商標2は、前記第2、1(2)のとおり、平成19年10月24日に商標権の存続期間が満了し、その抹消の登録が同20年7月16日にされているものである。

その他、本件商標と引用商標1及び3とが、外観、称呼、観念において類似とすべき点は見当たらず、両商標は、いずれの点においても紛れるおそれのない非類似の商標というべきであるから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものとはいえない。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものとする。

よって、結論のとおり決定する。

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