Trademark Appeal Case
称呼の全体性判断
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2008−900163(T2008−900163/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第5102708号商標(以下「本件商標」という。)は、平成19年6月7日に登録出願、「バージン プラチナ ピンク」の片仮名文字を標準文字により表してなり、第3類「化粧品,せっけん類,香料類」を指定商品として、同20年1月11日に設定登録がされたものである。
2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録第4688295号商標(以下「引用商標」という。)は、「ヴァージン ピンク」の片仮名文字を標準文字により表してなり、平成12年2月9日に登録出願、第3類「化粧品」を指定商品として、同15年7月4日に設定登録がされたものである。
3 登録異議の申立ての理由
申立人は、引用商標を引用し、本件商標は商標法第4条第1項第11号に該当するものであるから、その指定商品中「化粧品」についての登録は、取り消されるべきものであると要旨次のように述べている。
(1)本件商標は、「バージン」と「プラチナ」の間にスペースが介在し、しかも「バージンプラチナピンク」なる全体称呼が10音以上と冗長感を禁じ得ないことから、単に「バージン」なる略称をもって商取引される。
他方、引用商標は「ヴァージン」と「ピンク」の間にスペースが介在し、しかも、当該「ピンク」の文字は、化粧品が「ピンク色」であることを表示するに過ぎず、それ自体に自他商品識別力が認められないことからすれば、前半部のみの「バージン」なる略称が生じる。
してみれば、本件商標と引用商標とは、「バージン」の称呼において類似の商標であり、また、両商標の指定商品は同一である。
(2)本件商標中「プラチナ」の語は、「白金」を意味するものとして我が国においても日常頻繁に使用されており、「化粧品」の分野においても原材料表示として汎用されている語であって、単なる化粧品の原材料表示に過ぎず、それ自体に自他商品識別力が認められない以上、これを割愛し、本件商標から「バージンピンク」なる略称が生じることも否定し得ない。
してみれば、本件商標と引用商標とは、何れも「バージンピンク」なる称呼をもって商取引されるものであり、称呼上類似の商標たるを免れない。
4 当審の判断
本件商標は、「バージン プラチナ ピンク」の片仮名文字からなるところ、その構成は、標準文字により表されてなるもの、すなわち同じ書体、同じ大きさの構成文字であり、羅列された文字間にスペースを設けてあるとはいえ、外観上まとまりよく一体に表現されていて、しかも、全体をもって称呼してもよどみなく一連に称呼できるものである。
そして、たとえ、「バージン」、「プラチナ」及び「ピンク」の各構成文字が指定商品との関係からして、それぞれが「純粋」、「白金(プラチナ)」及び「ピンク色」などの意味を有する語として、当該商品の性状や色彩等の品質を表示するものとして使用される場合があるとしても、かかる構成においては、これらを直ちに商品の品質等を具体的に表示するものとして理解するとはいい難く、殊更に「バージン」の文字部分を抽出し、あるいは「プラチナ」の文字部分を分離し、もって取引に資されるというべき特段の理由は見出せないところである。
してみると、本件商標は、その構成文字全体をもって一体不可分のものと認識し把握され、取引に資されるというのが自然であるから、これに相応して「バージンプラチナピンク」の称呼のみを生じるものである。
また、観念上では、羅列された各語毎の「処女、純粋」、「プラチナ、白金」及び「ピンク(淡紅、桃、石竹)色、色事に関すること」等のそれぞれの意味を捉えるとしても、これ以上に全体としては、熟語的な意味合いを生じ得ない造語からなるものと判断するのが相当である。
他方、引用商標も「ヴァージン ピンク」の片仮名文字を標準文字で表してなり、外観上まとまりよく一体に表現されていて、「バージンピンク」の称呼もよどみなく一連に称呼できるものであって、「ヴァージン」と「ピンク」の文字がそれぞれ上記意味を有するとしても、本件商標と同様に一体不可分の造語としてみるのが相当である。
してみれば、引用商標は、その構成文字全体に相応して、「バージンピンク」の称呼のみを生じ、また、全体としては特定の観念を生じ得ない造語商標というべきものである。
そうすると、本件商標より「バージン」又は「バージンピンク」の称呼を、また、引用商標より単に「バージン」の称呼を生じ得るものとはいえないから、これを前提に、本件商標と引用商標との類似を述べる申立人の主張は妥当でなく、その理由をもって、本件商標を引用商標と類似のものとすることはできない。
その他、本件商標と引用商標とを類似のものとすべき理由は見出せない。
したがって、本件商標は、その指定商品中の申立てに係る商品について、商標法第4条第1項第11号に該当するものでないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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