結論テキスト
審判費用は、請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 取消2007−301198(T2007−301198/J2) |
|---|---|
| 審判種別 | 取消 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
本件登録第2085971号商標(以下「本件商標」という。)は、籠字風にやや図案化された「nucleus」の文字を横書きし、その下段にこれよりやや小さく「ニュークリアス」の文字を併記した構成よりなり、昭和60年3月27日に登録出願、第11類「電気機械器具、電気通信機械器具、電子応用機械器具(医療機械器具に属するものを除く)電気材料」を指定商品として同63年10月26日に設定登録され、その後、平成10年7月7日及び同20年6月10日に商標権の存続期間の更新登録がされ、現に有効に存続しているものである。
請求人は、本件商標の登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由を要旨以下のように述べている。
本件商標は、商標権者、専用使用権者及び通常使用権者のいずれによっても、その指定商品について継続して3年以上日本国内において使用された事実が存しないことから、その登録は商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである。
被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として乙第1ないし第9号証を提出している。
(1)本件商標は請求に係る指定商品に関し、本件審判請求の登録日前3年以内に国内において使用された事実がある。本件商標がその指定商品に関して使用されたことを証明するために、以下の証拠方法を提出し、説明する。乙各号証に示されている本件商標の使用者は、商標権者である。
(ア)乙第1号証、1988年(昭和63年)12月商標権者発行に係る「アブソリュート1軸CNC装置 Nucleus10シリーズ」商品カタログ
本号証の第1頁ないし第4頁に、「Nucleus10シリーズ」、「プログラムレス 割出し・位置決め用Nucleus10/S」、「NCフオーマット 切削送り制御用Nucleus10/F」、「Nucleus10/S仕様」、「Nucleus10/F仕様」の各文字が印刷表示されている。
本号証により、本号証の第1頁に記載の商標権者に係る製品「アブソリュート1軸CNC装置」の商標として、「Nucleus」が表示されていることが明らかである。
(イ)乙第2号証、1990年(平成2年)10月商標権者発行に係る「高性能CNC装置 Nucleus80シリーズ」商品カタログ
本号証の第1頁ないし第6頁に「Nucleus80シリーズ」、「Nucleus」、「NACHI Nucleus80シリーズ」、「Nucleus80」、「NACHI Nucleusシリーズ」、「NACHI Nucleus80シリーズ 標準仕様」、「NACHI Nucleus80シリーズ オプション」、「NACHI Nucleus10シリーズ」、「NACHI Nucleus32シリーズ」の各文字が印刷表示されている。
第6頁上段の製品写真には「NACHI/Nucleus/10」と3段表記されたプレートが印刷表示され、下段の製品写真には「NACHI/Nucleus」と2段表記されたプレートが印刷表示されている。
本号証により、本号証の第1頁に記載の商標権者に係る製品「高性能CNC装置」の商標として、「Nucleus」が表示されていることが明らかである。
(ウ)乙第3号証、2004年(平成16年)9月商標権者発行に係る「PC組込み型オープンコントローラ パソコンNC Personal Computer Nucleus PNC−RT」技術資料
本号証の第1頁には「Nucleus PNC−RT」の文字が印刷表示されている。
本号証により、本号証の第1頁に記載の商標権者に係る製品「PC組込み型オープンコントローラ パソコンNC」の商標として、「Nucleus」が使用されていることが明らかである。
(エ)乙第4号証、2000年(平成12年)7月18日第三者の登録商標に係る商標登録第4392725号の商標公報
本号証の登録商標は、国際分類第7版の第9類「NC工作機械を駆動制御する電子応用機械器具及びその部品」を指定商品とし、登録されたものである。これは、昭和34年法においては、第11類の「電子応用機械器具」に属するものである。
一方、乙第1ないし第3号証として提出する商標権者に係る製品についても本号証と同様に「NC工作機械を駆動制御する電子応用機械器具」に属するものである。
したがって、上記乙第1ないし第3号証に掲げる製品は、昭和34年法の第11類「電気機械器具、電気通信機械器具、電子応用機械器具(医療機械器具に属するものを除く)電気材料」を指定商品として登録された本件商標の商品に該当するものである。
(オ)乙第5号証、2006年(平成18年)12月15日商標権者の製品に係る「Nucleus10/F」の修理依頼(書類送付案内)
本号証には、左上の宛先欄に商標権者の従業員である「株式会社不二越/マシナリー製造所調達課/竹原様」の文字が3段表記で印刷表示されている。
また、本号証には、「ニュークリアス基板修理依頼」、「下記の明細のニュークリアス基板の修理をお願い致します。」の各文字、2段表記の「品名/ニュークリアス基板」及び「型式/10F」の各文字が印刷表示されており、日付「07.1.25」が印字された「竹原」の押印(受領印)が印刷表示されている。
本号証により、乙第1号証として提出する商標権者発行に係る「Nucleus10シリーズ」製品に関する修理依頼が、(株)旭商工社の加藤殿から商標権者の従業員である「竹原」宛に送付され受領されていることが明らかである。
(カ)乙第6号証、2006年(平成18年)10月5日商標権者の製品に係る「Nucleus10/F」の修理依頼(送状)
本号証には、左上の宛先欄に商標権者の従業員である「(株)不二越/マシナリー製造所 竹原様御中」の文字が2段表記で印刷表示され、品名欄に「ニュークリアス修理/F10」の文字が2段表記で印刷表示されている。
本号証により、乙第1号証として提出する商標権者発行に係る「Nucleus10シリーズ」製品に関する修理依頼が、いすゞ自動車株式会社の片柳殿から商標権者の従業員である「竹原」宛に送付されていることが明らかである。
(キ)乙第7号証、商標権者の製品に係る「Nucleus10/S」の電子回路基板(マスター基板)の写真
本号証は、乙第1号証として提出する商標権者発行に係る「Nucleus10シリーズ」商品カタログの第2及び3頁に掲載の製品写真に関し、その最上部に位置する電子回路基板(マスター基板)の拡大写真である。なお、本拡大写真は、乙第1号証として提出する商標権者発行に係る「Nucleus10シリーズ」商品カタログの第4頁に記載の「Nucleus10S仕様」のものである。
本号証の製品写真の左上には「NACHI/Nucleus/10S」と3段表記されたプレートが印刷表示されている。
また、本号証の製品写真の右端(矢印で朱記)には「NACHI N10−MAST」と表記された文字が印刷表示されている。
本号証により、乙第1号証として提出する商標権者発行に係る「Nucleus10シリーズ」の「Nucleus10S仕様」の製品には、基板名称「NACHI N10−MAST」の文字が表記された電子回路基板上に、「NACHI/Nucleus/10S」と3段表記されたプレートが印刷表示されていることが明らかである。
(ク)乙第8号証、2006年(平成18年)6月28日商標権者の製品に係る「Nucleus10/S」の修理報告書
本号証の件名の欄には、「N10Sの修理について/(UT837)」の文字が2段表記で印刷表示されている。なお、「UT837」 の文字は、本修理報告書に関する修理案件に商標権者が付与した製番である。
また、本号証の「2.[調査装置名]」の欄には「名称:N10S NUC−10S」の文字が、「3.[調査結果]」の欄には、「基板 NACHI N10−MAST」と表記された文字が、「4.[修理内容]」の欄には、「上記部品を交換しました。」と表記された文字がそれぞれ印刷表示されている。
本号証により、乙第1号証として提出する商標権者発行に係る「Nucleus10シリーズ」製品に関する修理報告書が、商標権者から富士重工業株式会社宛に送付されていることが明らかである。
さらに、本号証により、乙第7号証として提出する商標権者の製品に係る「Nucleus10/S」の電子回路基板「NACHI N10−MAST」を交換する旨の修理内容であることが明らかである。
(ケ)乙第9号証、2006年(平成18年)7月5日商標権者の製品に係る「Nucleus10/S」の修理に関する受注リスト
本号証の左欄には「部門:C(マシナリー)」、「製番:UT837」、「需要家:A077(富士重工業 大泉)」、「型式:ニュークリアスシュウリ」、「商品価格:52,000」及び消費税:2,600」の各文字が、それぞれ印刷表示されている。
本号証の左欄には「販売拠点:SAA(東日本支社)」、右欄には「販売担当者:P32024(エノキ)」の各文字が、それぞれ印刷表示されている。これは、当時、本修理案件に関する営業を担当していた商標権者の従業員である東日本支社所属(当時)の榎克祥(従業員番号32024)のことである。
また、本号証には、「入庫済」及び「受注済」が印字された押印が印刷表示され、右下の担当欄には、日付「06.7.−5」が印字された「竹原」の押印が印刷表示されている。
本号証により、本号証に係る受注リストは商標権者に関するものであり、その作成は担当者「竹原」が作成したこと、本号証に係る受注リストはニュークリアスの修理に関するものであること、「製番:UT837」及び需要家「富士重工業」の記載により、本号証に係る受注リストは乙第8号証として提出する商標権者の製品に係る「Nucleus10/S」の修理報告書に対応するものであること、等が明らかである。
(2)以上の乙第5ないし第9号証により、以下のことが明らかである。
(ア)商標権者の従業員である「竹原」が「Nucleus/ニュークリアス」の修理依頼の受け付けを担当していること(乙第5及び第6号証)。
(イ)富士重工業株式会社から商標権者に対して「Nucleus10/S」の修理依頼があり(乙第8号証)、これを商品価格5万2千円で受注した旨の受注リストを商標権者の従業員である「竹原」が作成したこと(乙第9号証)。
(ウ)その具体的な修理内容は、寿命が来た現状製品と交換するために「基板NACHI N10−MAST」を新たに販売したこと(乙第8及び第9号証)。
(エ)この新たに販売した「基板 NACHI N10−MAST」は電子回路基板であり、その表面には「NACHI/Nucleus/10S」と3段表記されたプレートが貼り付けられていること(乙第7号証)。
これにより、乙第1号証として提出する商標権者発行に係る「Nucleus10シリーズ」製品に関しては、その販売先等から商標権者に対して本件審判請求の登録前3年以内に修理依頼が複数件あり、修理の内容によっては乙第7号証として提出する商標権者の製品に係る「Nucleus10/S」の電子回路基板「NACHI N10−MAST」 を交換するために、これを修理依頼者に対して譲渡(販売)しており、その譲渡(販売)された電子応用機械器具としての電子回路基板「NACHI N10−MAST」には本件商標「Nucleus」が使用されていることが明らかであるので、商標法第2条第3項第二号の規定による「使用」に該当するものである。
(3)結論
以上により、商標権者は、本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において、本件商標をその指定商品中「電子応用機械器具」について使用をしていたものである。
したがって、本件商標は、商標法第50条第1項の規定により、その登録が取り消されるものではないから、本件審判の請求は成り立たない。
被請求人の提出に係る乙第1ないし第9号証によれば、被請求人は、本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において、本件商標と社会通念上同一と認め得る商標を、その指定商品中「電子応用機械器具」について使用をしていたと認められる。
一方、請求人は、上記3の答弁に対し、何ら弁駁していない。
したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により取り消すべき限りでない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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