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Trademark Appeal Case

フォトスキャナーの識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成10年審判第16506号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、その構成後掲のとおり「PHOTOSCANNER」の欧文字を書してなり、第9類に属する商品を指定商品として、平成8年11月6日に登録出願され、その後、指定商品については、平成10年5月7日付手続補正書をもって「理化学機械器具,測定機械器具,配電用又は制御用の機械器具,回転変流機,調相機,電池,電気磁気測定器,電線及びケーブル,写真機械器具,映画機械器具,光学機械器具,眼鏡,加工ガラス(建築用のものを除く。),救命用具, 電気通信機械器具,レコード,メトロノーム,オゾン発生器,電解槽,ロケット,遊園地用機械器具,電気アイロン,電気式ヘアカーラー,電気式ワックス磨き機,電気掃除機,電気ブザー,乗物の故障の警告用の三角標識,発光式又は機械式の道路標識,鉄道用信号機,火災報知機,盗難警報器,事故防護用手袋,消火器,消火栓,消火ホース用ノズル,消防艇,消防車,自動車用シガーライター,保安用ヘルメット,防火被服,防じんマスク,防毒マスク,溶接マスク,磁心,抵抗線,電極,映写フィルム,スライドフィルム,スライドフィルム用マウント,録画済みビデオディスク及びビデオテープ,ガソリンステーション用装置,自動販売機,駐車場用硬貨作動式ゲート,金銭登録機,硬貨の計数用又は選別用の機械,作業記録機,写真複写機,手動計算機,製図用又は図案用の機械器具,タイムスタンプ,タイムレコーダー,電気計算機,パンチカードシステム機械,票数計算機,ビリングマシン,郵便切手のはり付けチェック装置,計算尺,ウエイトベルト,ウエットスーツ,浮き袋,エアタンク,水泳用浮き板,レギュレーター,潜水用機械器具,アーク溶接機,金属溶断機,電気溶接装置,犬笛,家庭用テレビゲームおもちゃ,検卵器,電動式扉自動開閉装置」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定は、本願商標は写真読み取り装置を指称する「PHOTOSCANNER」の文字を普通に書してなるものであるから、これをその指定商品中「写真読み取り装置」に使用するときは、単に、商品の品質を表示するに止まり、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。また、上記手続補正書によりなされた補正後の指定商品についても、なお商品の品質について誤認を生ずるおそれがあるとして、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、その構成後掲のとおり「PHOTOSCANNER」の欧文字よりなるものであるところ、構成中前半の「PHOTO」の文字部分は、「写真」等の意味の英語「photograph」の略語として、また、同後半の「SCANNER」の文字部分は「光学走査機、スキャナー」等の意味の英語として共に一般によく知られる語であり、本願商標からは全体として「写真読み取り機(装置)」の如き意味合いを容易に看取し得るものと認められる。

ところで、デジタル画像入力機器の最新情報に関し、関連業界紙又は一般紙の新聞報道記事をみると、例えば、(イ)「松下電送は・・・コンピューターに入力できる高解像度フォトスキャナー(写真読み取り装置)を発売した・・・。」(1985年9月12日付日経産業新聞)、 (ロ)「松下電送は・・・フォトスキャナー(写真読み取り装置)を発売した・・・。」(1985年9月12日付日本経済新聞)、(ハ)「日本ポラロイドは・・・までの画像が取り込めるフォトスキャナーを発売予定している・・・。」(1997年3月28日付化学工業日報)、(ニ)「日本コダックは・・・写真年賀状の・・・フォトスキャナー1・・・」(1996年11月20日付同紙)、(ホ)「富士写真フイルムは、・・・普及タイプのデジタルカメラで、フォトスキャナーAS-1は・・・」(1996年6月26日付同紙)、(ヘ)「日本コダックが発売する専用機『コダック スナップショット フォトスキャナー』は・・・」(1996年10月27日付毎日新聞社)、等の各記事にみられるように、昨今、写真画像をスキャナーで入力しデジタル化するための機器(装置)が急速に開発され普及している状況が窺われる。

そして、特に電気通信機械器具、電子応用機械器具等の商品分野においては「写真画像をスキャナーで入力しデジタル化するための機器(装置)」を「フォトスキャナー(写真読み取り装置)」と称して取引上普通に用いていることはすでに顕著な事実と認められる。

かかる状況よりして、本願商標からは、本認定の「フォトスキャナー(写真読み取り装置)」を直ちに想起し、それら用例と同義のものとして把握、認識されるものといわなければならない。

また、本願商標の指定商品中の「理化学機械器具,測定機械器具,写真機械器具,映画機械器具,光学機械器具, 電気通信機械器具,写真複写機」等の商品は、例えば、写真を用いた地形測量用としての写真測量器械、電気通信機械器具に属するところの写真的情報等を電送するファクシミリ(模写電送装置)或いは写真の現像・焼き付け・引き伸ばしまたは仕上げ用の写真機械器具等、その使用目的において写真を処理、ないしはこれを用いる機器が少なからず存在し、又はその周辺機器に利用される場合等、その機構中に電子的写真読み取り装置を備えてなる機器が少なからず存するものと認められる。

そうすると、「PHOTOSCANNER」の文字からなる本願商標をその指定商品中、写真画像をスキャナーで入力しデジタル化するための写真読み取り機構を備えてなる「理化学機械器具,測定機械器具,写真機械器具,映画機械器具,光学機械器具, 電気通信機械器具,写真複写機」について使用した場合、これに接する取引者・需要者は、前記事情よりして該商品の品質を端的に表示し、又はその構造、機能を表したものと理解するに止まり、それをもって商品識別の標識とは認識し得ないものといわなければならない。また、本願商標を指定商品中の「理化学機械器具,測定機械器具,写真機械器具,映画機械器具,光学機械器具, 電気通信機械器具,写真複写機」等、該品質(機能、機構等)を備えていない商品に使用するときは商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものといわなければならない。

してみれば、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものというべきであるから、これと同趣旨をもって本願を拒絶した原査定は、妥当であって取り消す理由はない。

よって、結論のとおり審決する。

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