Trademark Appeal Case
ペリカンマンゴー識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2008−6628(T2008−6628/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「ペリカンマンゴー」の片仮名文字を上段に、「PELICAN MANGO」の欧文字を下段に、二段に併記してなり、第31類に属する「マンゴー」を指定商品として、平成19年2月8日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由(要点)
原査定は、「本願商標は、『ペリカンマンゴー』の文字と、その英文字『PELICAN MANGO』の文字を併記してなるところ、『ペリカンマンゴー』は、マンゴーの姿がペリカンのくちばしの形に似ていることから、『ペリカンマンゴー(フィリピンマンゴー)』の愛称で親しまれ普通一般に使用されているものであるから、これをその指定商品中『ペリカンマンゴー』に使用するときは、単に該商品の品質を表示するに止まり、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものと認められる。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審における証拠調べ通知
当審において、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するか否かについて、職権に基づく証拠調べを行ったところ、別掲に示すとおりの事実を発見したので、同法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づき、請求人に対し、平成20年7月23日付けで証拠調べの結果を通知した。
4 職権証拠調べに対する請求人の対応
前記「証拠調べ通知」に対して、所定の期間を指定して意見を申し立てる機会を与えたところ、請求人からは何らの意見もない。
5 当審の判断
本願商標は、前記1のとおり、「ペリカンマンゴー」の片仮名文字を上段に、「PELICAN MANGO」の欧文字を下段に、二段に併記してなるところ、上段の「ペリカンマンゴー」の文字は、下段の「PELICAN MANGO」の欧文字の読みを特定したものと、容易に理解、認識させるものである。
そして、前記3の証拠調べ通知で記載した事実からすれば、「ペリカンマンゴー」の文字は、マンゴーの種類の一、例えば「勾玉の形をした果皮が黄色いマンゴー」又は「フィリピン産のカラバオ種のマンゴー」を表す語として、書籍、新聞をはじめ、実際に商品を取引き、販売する市場においても、「ペリカンマンゴー」の文字が、前記意味合い有するマンゴーの種類を表す文字として使用されている実情を窺い知ることができるものである。
してみれば、本願商標を、その指定商品中「ひらたい形をして、果皮や果肉が黄色いフィリピン産のマンゴー」に使用するときは、これに接する取引者、需要者に「マンゴー」の種類を表したものと理解させるに止まるものであって、単に商品の品質を表してなるにすぎないものであるから、自他商品の識別標識としての機能を有する商標とは認識し得ないものというべきであって、かつ、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものと判断するのが相当である。
なお、請求人(出願人)は、原審における意見書において、「出願人(請求人)が、『ペリカンマンゴー』又は『PELICAN MANGO』の文字を有する登録商標を保有していること。」、及び、当審における審判請求の理由において、「『ペリカンマンゴー』及び『PELICAN MANGO』の文字はフィリピンマンゴーの通称、愛称を表わすものではなく、請求人(出願人)の営業努力により築き上げたマンゴーのブランド名である。また、本願商標中の『ペリカンマンゴー』の文字は普通名称化したものでも、慣用商標化したものでもなく、自他商品の識別標識として機能するものである。」旨、主張している。
たしかに、請求人の関連会社と思われる株式会社タイコーフランチャイズが、昭和50年代に「PELICAN MANGO」の文字を有する商標を、マンゴーに使用していた事実を窺い知ることはできるものの、「ペリカンマンゴー」及び「PELICAN MANGO」の各文字が、出願人により築き上げられたマンゴーのブランド名であるとまでは、提出された全証拠を仔細に検討しても、その事実を見出すことはできない。
また、「ペリカンマンゴー」及び「PELICAN MANGO」の各文字が、これに接する取引者、需要者に「ひらたい形をして、果皮や果肉が黄色いフィリピン産のマンゴー」であること、すなわち、マンゴーの種類の一を理解させるに止まり、単に商品の品質を表してなるにすぎないものであって、自他商品の識別標識としての機能を有する商標とは認識し得ないといわざるを得ないこと、前記認定のとおりである。
そして、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号の適用時期は、査定時又は審決時と解されているところ、現時点において、「ペリカンマンゴー」及び「PELICAN MANGO」の文字からなる本願商標が、指定商品「マンゴー」との関係において、マンゴーの種類の一を理解させるに止まり、単に商品の品質を表してなるにすぎないものである以上、請求人(出願人)が、当該各文字を有する登録商標の商標権者であるとしても、そのことが、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するか否かの判断に影響を及ぼすものではない。
そうとすれば、請求人の前記のいずれの主張も採用することはできない。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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