Trademark Appeal Case
語順反転商標の称呼・観念
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2008−11950(T2008−11950/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「NetTouch」の欧文字を横書きしてなり、第9類「電子計算機用プログラム(電気通信回線を通じてダウンロードにより販売されるものを含む。),コンピュータ用プログラムを記憶させた記録媒体」及び第42類「電子計算機のプログラムの作成・設計又は保守,電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープ・光ディスクその他の周辺機器を含む。)の貸与,電子計算機を用いて行う情報処理のためのデータ入力,電子計算機を用いて行う情報処理,電子計算機を使用することにより機能するシステムの設計又は保守,電子計算機を用いて行う情報処理に関する企画及び助言,電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープその他の周辺機器を含む。)の性能・操作方法に関する紹介及び説明,通信回線を利用して行う電子計算機用プログラムの貸与,インターネットを経由したサーバコンピュータ上のアプリケーションソフトウェアの提供,コンピュータの貸与,コンピュータソフトウエアの保守」を指定商品及び指定役務として、平成19年1月18日に登録出願されたものである。
2 引用商標
原査定は、本願の拒絶の理由に下記の登録商標(以下「引用商標」という。)を引用し、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当する旨認定、判断して、本願を拒絶したものである。
(1)登録第4119110号商標は、「TOUCHNET」の欧文字を横書きしてなり、平成8年3月28日登録出願、第9類「電子応用機械器具及びその部品,電気通信機械器具」を指定商品として、同10年2月27日に設定登録、その後、同19年9月25日に商標権の存続期間の更新登録がされ、現に有効に存続しているものである。
(2)登録第4124674号商標は、「TOUCHNET」の欧文字を横書きしてなり、平成8年3月28日登録出願、第42類「電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守,電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープその他の周辺機器を含む。)の貸与」を指定役務として、同10年3月13日に設定登録、その後、同19年9月25日に商標権の存続期間の更新登録がされ、現に有効に存続しているものである。
3 当審の判断
本願商標は、前記したとおり、「NetTouch」の欧文字を書してなるところ、その構成中「N」と「T」がそれぞれ大文字で表されていることから、視覚上「Net」の欧文字と「Touch」の欧文字の2語からなるものと容易に看取し得るものであり、その構成文字に相応して、「ネットタッチ」の称呼を生じ、また、該「ネットタッチ」は、「ネットタッチ[net+touch]○1(○の中に算用数字を配してなる。以下同じ。)【テニス】反則の1.競技中にラケット、体または着衣の一部がネットに触れること.○2→タッチネット.」(株式会社三省堂発行「コンサイスカタカナ語辞典第3版」)、「ネットタッチ[net+touch]→タッチネット。」(株式会社三省堂発行「大辞林第3版」)、の意味を有するものであるから、本願商標からは、「ネットに触れる」の観念が生ずるものである。
他方、引用商標は、前記したとおり、「TOUCHNET」の欧文字を、同書、同大、同間隔で書してなるものであるが、その構成文字に相応して「タッチネット」の称呼が生じるところ、該「タッチネット」の称呼からは、「タッチネット touch+net【バレー・卓球など】反則の1.試合中にラケット、体、または着衣がネットに触れること.ネットタッチとも.」(株式会社三省堂発行「コンサイスカタカナ語辞典第3版」)、「タッチネット[touch+net]テニス・バレーボール・卓球で、プレー中に身体の一部やラケットがネットに触れること。失点となる。ネットタッチ。」(株式会社三省堂発行「大辞林第3版」)、「タッチネット[touch net]バレーボールで、ネットに選手の体が触れること。ネットタッチとも。」(株式会社旺文社発行「カタカナ語・略語辞典[改訂新版]」)、「タッチネット【英 touch (the)net】[バレーボール]競技中ネットにからだまたは衣服がさわること。反則となり、相手に1点献上したうえ、サーブの権利をも渡す。」(株式会社角川書店発行「角川外来語辞典第2版」)の意味を有する語として一般に知られている「タッチネット」の語を容易に想起するものである。
そして、引用商標は、上記「touch net」と綴りを同じくするものであるから、その構成文字に相応して、「タッチネット」の称呼及び「ネットに触れる」の観念を生ずるといえる。
しかして、「タッチネット」は、「タッチ」と「ネット」の文字を入れ替えて、上記のとおり、「ネットタッチ」とも称されることなどからすれば、引用商標は、「TOUCH」の欧文字と「NET」の欧文字の2語からなるものと容易に認識、理解されるものといえる。
そして、両商標を構成する「NET」及び「Net」、「TOUCH」及び「Touch」の各欧文字は、それぞれが「網、ネット」、「触れる、さわる」等の各意味合いを有する語として我が国においても一般に親しまれているものであって、専ら一方が他方を修飾するというような主従・軽重の差は見いだせないから、両商標に接する取引者、需要者は、該商標を構成する各文字が単に前後に入れ替わってなるにすぎないものと認識し、把握するとみるのが自然である。
そうしてみると、この2語を組み合わせた両商標において、その各文字の配列に異なるところがあるにしても、この両商標に接する取引者、需要者は、これらの文字が「ネットに触れる」という共通の意味を有するものと認識し、把握するとみるのが自然であり、「ネット」及び「タッチ」の各称呼及び「網、ネット」と「触れる、さわる」の各観念の組み合わせからなる商標として印象づけられるものとみるのが相当である。
してみれば、本願商標と引用商標とは、「ネットに触れる」という観念を共通にするものであって、称呼を同じくする二つの語が単に前後入れ替わってなるにすぎないことから、取引者、需要者が時と所を異にしてこれに接するときは、互いに相紛れるおそれが少なくないとみるのが相当である。
そうすると、本願商標と引用商標とは、外観における差異を考慮しても、観念において共通し、称呼において相紛らわしい類似の商標といわなければならず、かつ、本願商標の指定商品及び指定役務は、引用商標の指定商品及び指定役務と同一又は類似の商品及び役務を含むこと明らかである。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は妥当であって、これを取り消すことができない。
なお、請求人は、本願商標と引用商標とは、外観及び称呼において著しく相違するものであり、両商標は非類似である旨主張するが、本願商標及び引用商標から生ずる外観、称呼及び観念については、前記のとおり認定するのを相当とするものであるから、その主張は採用できない。
よって、結論のとおり審決する。
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