結論テキスト
本願商標は、登録すべきものとする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 不服2008−26897(T2008−26897/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本願商標は、「ひかりモバイル」の文字を標準文字で表してなり、第9類、第38類及び第42類に属する願書記載の商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成18年11月24日に登録出願され、その後、第42類の指定役務については、同19年10月25日付け手続補正書により、該手続補正書記載の役務に補正されたものである。
原査定において、以下の(1)ないし(7)に示す登録商標を引用し、本願商標が、商標法第4条第1項第11号に該当すると認定、判断し、本願を拒絶したものである。
(1)登録第2244779号商標(以下「引用商標1」という。)は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、昭和60年10月31日に登録出願、第11類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、平成2年7月30日に設定登録され、同12年8月8日に商標権存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。
(2)登録第3037805号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、平成4年9月17日に登録出願、第42類に属する商標登録原簿記載のとおりの役務を指定役務として、同7年4月28日に設定登録され、同17年4月5日に商標権存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。
(3)登録第4056270号商標(以下「引用商標3」という。)は、「ひかり」の文字を横書きしてなり、平成4年9月8日に登録出願、第42類に属する商標登録原簿記載のとおりの役務を指定役務として、同9年9月12日に設定登録され、同19年7月17日に商標権存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。
(4)登録第4620404号商標(以下「引用商標4」という。)は、別掲(3)のとおりの構成よりなり、平成13年12月14日に登録出願、第38類及び第42類に属する商標登録原簿記載のとおりの役務を指定役務として、同14年11月15日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
(5)登録第4657857号商標(以下「引用商標5」という。)は、別掲(4)のとおりの構成よりなり、平成11年9月29日に登録出願、第9類、第15類及び第28類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同15年4月4日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
(6)登録第4694513号商標(以下「引用商標6」という。)は、別掲(5)のとおりの構成よりなり、平成14年9月2日に登録出願、第9類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同15年7月25日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
(7)登録第4960504号商標(以下「引用商標7」という。)は、「ひかり」の文字を横書きしてなり、平成17年11月17日に登録出願、第42類に属する商標登録原簿記載のとおりの役務を指定役務として、同18年6月9日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
以下、これらを総称するときは、「引用各商標」という。
本願商標は、前記1のとおり、「ひかりモバイル」の文字を標準文字で表してなるところ、本願商標を構成する平仮名文字「ひかり」及び片仮名文字「モバイル」は、同書、同大で外観上まとまりよく一体的に表されており、これより生ずる「ヒカリモバイル」の称呼もよどみなく一連に称呼し得るものである。
ところで、「光」を平仮名表記したものと認められる「ひかり」の文字は、コンピュータ分野において、コンピュータにおける情報伝達や演算処理を光で行うことを「光コンピュータ」、光によって情報の読み出しと書き込みができるディスクを「光ディスク」、インターネット通信において高速な通信サービスを実現する際に用いる回線を「光ファイバー」あるいは単に「光」、そして該光ファイバーを用いた通信が「光通信」と称されていることからすれば、「光」を用いた商品あるいは該商品を用いて提供する役務の各表示の接頭語として一般に認識されるものといえる。一方、「モバイル」の文字は、「小型パソコンやPDAなど持ち運び可能な情報機器」(株式会社三省堂発行「コンサイスカタカナ語辞典」第3版」)の意味を有するほかに、「移動中に情報の送受信を行うこと」(株式会社集英社発行「imidas2007」)の意味をも有する語として、一般に親しまれているものである。
そうすると、本願商標の指定商品及び指定役務中、電子計算機、電気通信(放送を除く。)を取り扱う分野においては、本願商標を構成する「ひかり」の文字は、「光」に関連する商品及び役務であること、また、「モバイル」の文字は「小型パソコンなどの持ち運び可能な情報機器」又は「該情報機器を用いて提供する通信」の役務であることを認識させるにすぎず、各文字それぞれは、商品の品質又は役務の質を表すものとして、自他商品及び役務の識別力の弱い語として一般に認識されるものといえる。そして、このような識別力が弱い文字どうしが結合した本願商標においては、構成中の「ひかり」の文字部分のみが出所の識別標識として機能するというよりは、むしろ、外観上まとまりよく一体に表された「ひかりモバイル」の構成文字全体が、一種の造語として、取引者、需要者に認識、把握されるとみるのが自然である。
また、上記電子計算機、電気通信(放送を除く。)以外の商品及び役務においては、殊更「モバイル」の文字を取捨して「ひかり」の文字のみによって取引に資されるとみるべき特段の事情を見いだし得ない。
そうとすれば、本願商標は、構成文字全体として一体的に把握されるものであり、全体の構成文字に相応して「ヒカリモバイル」の称呼のみを生ずるものといわざるを得ない。
これに対して、引用各商標からは、「光」、「HIKARI」、「ひかり」又は「H・I・K・A・R・I」の文字に相応して、「ヒカリ」の称呼及び「光」の観念を生ずるものである。
そこで、本願商標と引用各商標を比較すると、まず、称呼についてみると、本願商標より生ずる「ヒカリモバイル」の称呼と引用各商標から生ずる「ヒカリ」の称呼は、「モバイル」の音の差異を有することから、その構成音及び音数において、十分に聴別し得るものである。また、本願商標は前記のとおり、造語よりなるものであるのに対し、引用各商標は「光」の観念を生ずるものであるから、両商標は観念上比較することができない。
さらに、両商標は、前記した構成よりみて外観上明らかに区別し得る差異を有するものである。
してみると、本願商標と引用各商標は、称呼、観念、外観のいずれの点においても非類似の商標といわなければならならない。
したがって、本願商標から、単に「ヒカリ」の称呼をも生ずるとし、その上で、本願商標と引用各商標が称呼において類似するものとして、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、取消しを免れない。
その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
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