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Trademark Appeal Case

地名と標語の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成10年審判第13740号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、後掲に示すとおり、「WE LOVE SHIBUYA」の文字を横書きしてなり、第41類「映画・演芸・演劇又は音楽の演奏の興行の企画又は運営,映画の上映・制作又は配給,演芸の上演,演劇の演出又は上演,音楽の演奏,音響用又は映像用のスタジオの提供,娯楽施設の提供」を指定役務として、平成8年9月5日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定は、「本願商標は、本願指定役務との関連においては『SHIBUYA』の文字部分は東京副都心の一で若者に人気の街「渋谷」を指称することから、看者をして『若者の街渋谷を愛する』程度の意味合いを看取させる以上に特別顕著なところはなく、キャッチフレーズの一と理解させるにとどまり、需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができないものと認める。したがって、この商標登録出願に係る商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。」との理由により、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、その構成後掲したとおり、「WE LOVE SHIBUYA」の欧文字を書してなるところ、その構成中、前半部の「WE LOVE」の文字は、「ウイ(ー)ラブ」と読まれ、これに固有名詞等を続けることにより、「私たちは〇〇が好き、私たちは〇〇を愛する」等の意味合いを看取させる平易な英語であり、また、同後半部の「SHIBUYA」の文字は、東京都渋谷区の中央部に位置する東京副都心の一で、「Bunkamura」(文化村)をはじめとして、音楽・演劇・美術・映像等さまざまな文化施設を有し、かつ若者向けの風俗・文化を象徴する(シンボライズ)街として知られる渋谷駅を中心とした山手(やまのて)の繁華街一帯を指称する「渋谷」の文字(地域名称)をローマ字風に表したものと容易に看取させるものである。そして、これよりは全体として「私たちは渋谷(の街)を愛する」といった意味合いを容易に理解させるものである。

ところで、「WE LOVE」(ウイラブ,ウイーラブ)又はこれと同様に用いられる「I LOVE」(アイラブ)の文字(語)と特定の町名又は地域名を組み合わせて、不特定多数の者に対し、その地域・街を美化し又は喧伝し、或いは注意喚起させるための一種広告的手法が普通一般に行われている状況は、例えば、以下の日刊新聞記事或いは当該インターネットホームページ情報により認めることができる。

(イ)「〈ひと・立ちばなし〉親しみある広報・・・地元FMファンに人気の広報番組『アイラブ金沢』・・・」(1993.11.22付共同新聞より)

(ロ)「[メールかわら版]ベレー帽が彫る 『アイラブ隅田川』」(1999.07.08付東京読売朝刊より)

(ハ)「KTS番組審議会----1999年1月度の番組審議会『WeLove九州』・・・について審議した。」(鹿児島テレビ http://www.minc.ne.jp:80/kts/so/so-000i.html)

(ニ)「神奈川散策 観光・スポット・ホテル 〜鎌倉・逗子(見る)〜 WeLoveKAMAKURA」(http://www.gs-sekitei.co.jp:80/address/kensee16.html)

(ホ)「鰺ヶ沢町発行 広報あじがさわ 『ウィラブあじがさわ環境美化コンクール』」(http://www.net.pref.aomori.jp/ajigasawa/indexsaki/koho/koho-h11-8/koho-342-10.htm)等の用例。

さらには、本願商標と同一の語が「WE LOVE SHIBUYAキャンペーン実行委員会(東京都飲食業環境衛生)」に係るインターネットホームページ上において、「WE LOVE SHIBUYA ようこそ渋谷へ Welcome to SHIBUYA」の如く実際に使用され、渋谷で開催される音楽会等のイベントやキャンペーン・アンケート等の情報を具体的に提供している事実が認められる。

以上によれば、本願商標「WE LOVE SHIBUYA」の文字(語)からは、渋谷界隈において、ファッション・風俗・文化・芸能・音楽関連等のいろいろな催し物を行う際の訴求活動の一環として、人々の注目を集めるための一種喧伝語句(キャッチフレーズ)を標榜するものと認識し把握されるものとみるのが相当であるから、結局、本願商標をその指定役務について使用しても、これに接する取引者、需要者は、商活動上普通に呼び交わされる広告宣伝語句の一つとして、或いは当該役務の質、内容又は提供地等を誇称し又は象徴的に表現したものと理解するに止まり、何人かの業務に係る役務であるのかを認識することができないものといわなければならない。

したがって、本願商標を商標法第3条第1項第6号に該当するものとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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