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結論

敗訴(請求棄却)

商標「CRYSTAL」と「あんま・マッサージ及び指圧」の個室マッサージの役務類似性(第4条第1項第11号・第2条第4項第5号|審判平成10年審判第16449号)

審判番号
平成10年審判第16449号
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「CRYSTAL」引用商標「あんま・マッサージ及び指圧」
争点(論点)
個室マッサージの役務類似性
適用条文
第4条第1項第11号・第2条第4項第5号
指定商品・役務の区分
第42類
最終結論
請求不成立(敗訴(請求棄却))

この審決(審判平成10年審判第16449号・不服)は、本件商標「CRYSTAL」と引用商標「あんま・マッサージ及び指圧」について、商標法第4条第1項第11号・第2条第4項第5号への該当性が争われた事例です。主な争点は「個室マッサージの役務類似性」です。指定商品・役務は第42類に属します。特許庁は「本件審判の請求は、成り立たない」と判断しました(請求不成立)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本件商標

本件商標は、「CRYSTAL」の欧文字を横書きしてなり、第42類「ファッションマッサージ」を指定役務として、平成7年12月7日に登録出願されたものであるが、その後、指定役務については、同10年3月11日付けの手続補正書により「個室マッサージ」に補正されたものである。

2 原審の引用商標

原審において本願の拒絶の理由に引用された登録第4058504号商標は、ゴシック体で「クリスタル」の文字を大きく横書きし、その上段にこれよりやや小さく「個室マッサージ」の文字を併記した構成からなるものである。同じく、登録第4058505号商標は、ゴシック体で「クリスタル」の文字を大きく横書きし、その上段にこれよりやや小さく「エキサイトルーム」の文字を併記した構成からなるものである。同じく、登録第4058508号商標は、ゴシック体で「クリスタル」の文字を大きく横書きし、その上段にこれよりやや小さく「健康クラブ」の文字を併記した構成からなるものである。同じく、登録第4058509号商標は、ゴシック体で「クリスタル」の文字を大きく横書きし、その上段にこれよりやや小さく「ヘルスクラブ」の文字を併記した構成からなるものである。そして、これらの登録商標(以下、これらをまとめて「引用商標」という。)は、いずれも第42類「あんま・マッサージ及び指圧」を指定役務とするものである。

3 請求人の主張

本願商標の指定役務である「個室マッサージ」は、「個室において異性の客の好奇心に応じてボディマッサージを行う」もので、引用商標の指定役務である「あんま・マッサージ及び指圧」と、特に、「提供の手段、目的又は場所」のうちの「提供の目的」が大きく異なり、この結果、仮に、同一の商標を両指定役務にそれぞれ使用しても、両者の間で出所の混同等を生ずるおそれは全くない。よって、本願商標の指定役務と引用商標の指定役務とは、同一でもなく、かつ、類似するものでもないといえるから、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。

4 当審の判断

(1) 請求人は、本願商標の指定役務と引用商標の指定役務とが同一でもなく、類似するものでない旨主張しているので、先ず、この点について判断する。

請求人の提出に係る各甲号証によれば、近年、新手のセックス産業として「個室マッサージ」や「ファッションマッサージ」と呼ばれる新規な形態の営業が出現していること、これらは「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」(以下、「風営法」という。)の適用を受けるものであること、風営法第2条第4項第5号の政令で定める風俗関連営業には、「個室(個室付浴場業の施設として設けるものを除く。)を設け、当該個室において、異性の客の性的好奇心に応じてその客に接触する役務を提供する営業」いわゆる個室マッサージ等が該当し、日常一般的なマッサージは該当しないことが認められる。そして、本願商標の指定役務は、ここでいう「個室マッサージ」に相当するものといえる。

しかして、引用商標の指定役務中の「マッサージ」は、必ずしも日常一般的なマッサージに限定されているものとはいい難く、上記「個室マッサージ」が含まれないとはいえない。ちなみに、引用商標中の登録第4058504号商標は、その構成中に「個室マッサージ」の文字を有しており、上記「個室マッサージ」について使用するものと推認される。

そうすると、本願商標の指定役務は、引用商標の指定役務に包含されるものというべきであるから、本願商標の指定役務と引用商標の指定役務とが同一でもなく、類似するものでもないとする請求人の主張は理由がない。

(2) 次に、本願商標と引用商標との類否について判断する。

本願商標は、その構成文字に相応して「クリスタル」の称呼及び「水晶」の観念を生ずること明らかである。一方、引用商標は、いずれも、ゴシック体で顕著に書された「クリスタル」の文字部分より「クリスタル」の称呼及び「水晶」の観念を生ずるものといえる。

してみれば、本願商標と引用商標とは、外観において相異するところがあるとしても、それぞれから生ずる称呼及び観念を共通にする類似の商標というのが相当である。

(3) 以上のとおりであるから、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものであって、これを取り消すべき限りでない。

よって、結論のとおり審決する。

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