sokuhyo

Trademark Appeal Case

著名建造物名の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2008−5333(T2008−5333/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「東京駅赤レンガ」の文字を標準文字で書してなり、第30類「コーヒー及びココア,コーヒー豆,茶,調味料,香辛料,食品香料(精油のものを除く。),穀物の加工品,ぎょうざ,サンドイッチ,しゅうまい,すし,たこ焼き,肉まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,べんとう,ホットドッグ,ミートパイ,ラビオリ,菓子及びパン,即席菓子のもと,アイスクリームのもと,シャーベットのもと,アーモンドペースト,イーストパウダー,こうじ,酵母,ベーキングパウダー,氷,アイスクリーム用凝固剤,家庭用食肉軟化剤,酒かす,ホイップクリーム用安定剤」を指定商品として、平成18年9月19日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、『東京駅赤レンガ』の文字よりなるところ、現在、東京駅周辺の再開発事業の一環として、東京駅の赤レンガ駅舎が創建時の3階建て、丸ドーム屋根を復元する等の工事が進められており、東京を代表する建物として知られていることから、該文字よりは『東京駅赤レンガ駅舎』を容易に理解し得るものであって、このことは、新聞記事からも窺うことができる。そして、商標法第3条第1項第3号の『販売地』は、厳密に地域、土地の表示に限定されるものではなく、例えば、著名な公共建造物等の名称などもこれに含まれると解して差し支えがないものである。そうとすると、『東京駅』が出願人の親会社である東日本旅客鉄道株式会社が所有するものであるとしても、多数の列車乗降客等が利用する著名な建造物である『東京駅赤レンガ駅舎』は、産地または販売地に含まれると認められる。そして、『東京駅赤レンガ駅舎』には、多くの土産物店や飲食店が入居している。そうしてみると、本願商標をその指定商品に使用しても、これに接する需要者、取引者は商品が『東京駅赤レンガ駅舎』で生産または販売される商品であることを理解するにとどまり、単に商品の産地、販売地として、看取、把握されるにすぎないものと認められる。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記1のとおり、「東京駅赤レンガ」の文字からなるところ、該文字から原審が説示する「東京駅赤レンガ駅舎」を認識させることがあるとしても、当該駅舎は、いまや東日本旅客鉄道株式会社(東京都渋谷区在)が所有する私有の建造物であって、公共の建造物ではないから、これを特定人の独占的使用を認めることが公益上適切でないものということはできない。

さらに、当審において調査するも、本願の指定商品を取り扱う業界において、「東京駅赤レンガ」の文字が商品の産地、販売地等を表示するものとして、取引上普通に使用されていると認めるに足りる事実も発見できなかった。

そうすると、本願商標は、これをその指定商品について使用する場合、自他商品の識別標識を有しないものということはできない。

なお、請求人が主張するとおり、請求人自身は、東日本旅客鉄道株式会社がその発行済株式の88.8%を保有する同社の連結子会社(http://www.nre.co.jp/nre/nre/index.html)であるから、同社の所有に係る建造物の名称を認識し得るという本願商標を請求人が、その指定商品について使用しても、他人の業務に係る商品と混同を生ずるおそれはないものとみて差し支えないものである。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当ではなく、取消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。