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Trademark Appeal Case

称呼類似性:有声音無声音の差異

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2008−5307(T2008−5307/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「VOLDRAC」の欧文字を標準文字で表してなり、第5類「薬剤,ワクチン」を指定商品として、平成18年8月18日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するものとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、次の(1)及び(2)である。なお、これらを総称するときは、以下「引用商標」という。

(1)登録第2460740号商標(以下「引用A商標」という。)は、「PORTOLAC」の欧文字を横書きしてなり、平成2年6月1日に登録出願され、第1類「化学品、薬剤、医療補助品」を指定商品として、同4年9月30日に設定登録され、その後、同15年12月24日に指定商品を第5類「高アンモニア血症治療剤,その他の薬剤」とする指定商品の書換登録がされたものである。

(2)登録第2488492号商標(以下「引用B商標」という。)は、「ポルトラック」の片仮名文字を横書きしてなり、平成2年6月1日に登録出願され、第1類「化学品、薬剤、医療補助品」を指定商品として、同4年12月25日に設定登録され、その後、同15年12月24日に指定商品を第5類「高アンモニア血症治療剤,その他の薬剤」とする指定商品の書換登録がされたものである。

3 当審の判断

本願商標は、「VOLDRAC」の欧文字を書してなるところ、これは、特定の意味を有しない造語よりなるものであり、その構成文字に相応して「ボルドラック」の称呼を生ずるとみるのが相当である。

他方、引用A商標は、「PORTOLAC」の欧文字を書してなるところ、我が国において親しまれた既成の意味を有する成語を表した語ではなく、造語と認識されるものである。そして、このような文字からなる語にあっては、我が国で最も親しまれたローマ字又は英語風に読まれる場合が多いものであるから、これに接する取引者、需要者は、これを「ポルトラック」又は「ポートラック」と読み、その称呼をもって取引に資するとみるのが自然である。

また、引用B商標は、「ポルトラック」の片仮名文字よりなるものであるから、これより「ポルトラック」の称呼を生ずることは明らかであり、特定の意味を有しない造語よりなるといえるものである。

そこで、本願商標から生じる「ボルドラック」の称呼と引用商標から生じる「ポルトラック」及び「ポートラック」の称呼とを比較するに、まず、本願商標から生じる「ボルドラック」の称呼と引用商標から生じる「ポルトラック」の称呼とは、語頭音において「ボ」と「ポ」、第3音において「ド」と「ト」の差異を有し、その他の音を共通にするものである。

そして、両者の差異音である「ボ」(bo)と「ポ」(po)、「ド」(do)と「ト」(to)は、それぞれ、母音(o)を共通にするものの、子音において、前者が有声音の(b)及び(d)であるのに対して、後者が無声音(p)及び(t)であるという差異を有するものであり、共に促音を含めて6音という比較的短い音構成の両称呼において、この差異が称呼全体に与える影響は決して小さいとはいえず、両者をそれぞれ一連に称呼するときは、その語調、語感が相違し、称呼上相紛れるおそれはないとみるのが相当である。

次に、本願商標から生じる「ボルドラック」の称呼と引用A商標から生じる「ポートラック」の称呼とは、前半の「ボルト」と「ポート」の部分において、その音質、音構成に明らかな相違があるから、それぞれ一連に称呼するも、互いに聞き誤るおそれはないというべきである。

また、本願商標と引用商標とは、その構成に照らし、外観においても相紛れるおそれはないものであり、そして、両商標がそれぞれ造語と認識されるものであるから、互いの観念については比較することができない。

そうとすれば、本願商標と引用商標とは、称呼、外観及び観念のいずれの点においても紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。

したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するものであるとした原査定は、妥当でなく、取消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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