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Trademark Appeal Case

称呼の類似性と要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2008−2006(T2008−2006/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「Advance CLA4 Complex」の文字を標準文字で横書きしてなり、第3類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成19年4月17日に登録出願されたものであり、その後、指定商品については、原審における同年12月13日付け提出の手続補正書により、第3類「せっけん類,バス・シャワー用化粧品,スキンケア用化粧品,スキンオイル,スキンクリーム,スキンローション,シェービング用化粧品,髭剃前の化粧品,髭剃後の化粧品,脱毛剤,日焼け用化粧品,日焼け止め用化粧品,化粧品,メイクアップ用化粧品,クレンジング用化粧品,化粧落とし剤,リップクリーム,タルカムパウダー,化粧用脱脂綿,化粧用コットン,化粧用綿棒,パッドに染み込ませたクレンジング用化粧品,ティッシュ・ワイプ・コットンに染み込ませたクレンジング用化粧品,美顔用パック,香料類,香水類,精油」に補正されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第4139499号商標(以下、「引用商標」という。)は、「ADVANCE」の欧文字と「アドバンス」の片仮名文字とを上下2段に横書きしてなる構成からなり、平成6年6月9日に登録出願、第3類「せっけん類,植物性天然香料,動物性天然香料,合成香料,調合香料,精油からなる食品香料,薫料,化粧品,歯磨き」を指定商品として、同10年4月24日に設定登録され、その後、同20年3月25日に商標権の存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

本願商標は、上記1のとおり、「Advance CLA4 Complex」の文字を標準文字で横書きしてなるところ、構成全体よりは「アドバンスシイエルエイフォーコンプレックス」又は「アドバンスシイエルエイヨンコンプレックス」の称呼が生じ、その称呼は極めて冗長と言えるものである。

また、本願商標は、構成中の「Advance」、「CLA4」及び「Complex」との間に、それぞれ一文字分程度の間隔を有するものであること、並びに、「Advance」及び「Complex」の語が、冒頭の一文字のみが大文字でその他の文字が小文字よりなるものであるのに対して、「CLA4」については大文字と数字から構成されていることから、「Advance」、「CLA4」及び「Complex」のそれぞれが視覚上分離して看取されるものである。

さらに、該構成中、「Advance」が英語「advance」に由来し「前払い金。手付金」を意味する語であり、「Complex」が英語「complex」に由来し「心の中で抑圧されて意識されないまま複雑な感情を担っている表象の複合体。神経症の原因となることがある。精神分析の用語。」(いずれも株式会社岩波書店発行「広辞苑第6版」)を意味する語であるのに対して、「CLA4」は特定の意味合いを理解、認識するものと認められないものであり、意味合いにおいて軽重の差を有するものであること、さらには、商標全体から特定の観念が生じるとは認められないこと、等を考慮すると、「Advance」、「CLA4」及び「Complex」の各文字部分を、常に一体不可分のものとして捉えることはできないものである。

そうとすれば、本願商標に接する取引者・需要者は、本願商標の構成文字前半にある「Advance」の文字部分を自他商品の識別標識として捉え、これより生ずる「アドバンス」の称呼をもって取引にあたる場合も決して少なくないものとみるのが相当である。

してみれば、本願商標は、構成文字全体に相応して「アドバンスシイエルエイフォーコンプレックス」又は「アドバンスシイエルエイヨンコンプレックス」と称呼されるほか、その構成中の「Advance」の文字部分に相応して「アドバンス」の称呼をも生ずるものといわざるを得ない。

他方、引用商標は、「ADVANCE」の欧文字と「アドバンス」の片仮名文字とを上下2段に横書きしてなるところ、これよりは「アドバンス」の称呼が生ずるものである。

してみれば、本願商標と引用商標とは、観念においては比較することができず、外観において相違する点があるとしても、その称呼において類似する商標と認められ、かつ、指定商品も同一又は類似のものである。

なお、請求人は、証拠として甲第1号証ないし甲第3号証(枝番を含む。以下、同じ。)を提出し、「Advance」の語は「進歩した」等の意味を有し、商品の特質等を賛美するのに使用される語であり、化粧品との関係では、比較的識別力が弱い語であり、本願商標から「Advance」の文字部分を取り分け分離して該部分のみを称呼する可能性はない旨述べている。

しかしながら、請求人が提出した甲第1号証においては、「Nature's Gate Organics Advanced care シリーズ」、「ESTEE LAUDER ADVANCED NIGHT REPAIR」若しくは「CELLEX-C Cellex-C Advanced Skin Hydration Complex/セレックスC Advanced-C スキンハイドレーション コンプレックス 30ml」の語句は確認できるものの、いずれも「Advanced」の欧文字が使用されているものであって、該証拠をもって「Advance」が自他商品の識別標識として機能し得ないとする証拠とはなり得ないとみるのが相当である。

さらに、甲第1号証のインターネット上のウェブページの記載並びに甲2号証及び甲第3号証において請求人が挙げる過去の登録例は、本願商標とは事案を異にするばかりでなく、その事例をもって、本願商標の登録の適否を判断する基準とするのは適当ではない。

そもそも、商標登録出願に係る商標が商標法第4条第1項第11号に該当するか否かは、過去の審決例等の判断に拘束されることなく、本件の事案に即して当該出願に係る商標と特定の他人の登録商標との対比において、個別具体的に判断されるべきものであるところ、本件については、上記認定のとおりであるから、この点に関する請求人の主張は採用することができない。

したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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