Trademark Appeal Case
鮮度勝負の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2008−10944(T2008−10944/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「鮮度勝負」の漢字を標準文字で横書きしてなり、第29類「食用魚介類(生きているものを除く。),加工水産物」を指定商品として、平成19年7月9日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由
原査定は、「『鮮度勝負』や『鮮度で勝負』という言葉は、『鮮度勝負の生しいたけ』、『鮮度勝負の練り製品』、『鮮度勝負の野菜』、『鮮度勝負のレバー』、『乳製品など鮮度勝負の加工品』、『ふぐさしなど鮮度勝負の商品』、『明太子で漬け込んだいかの塩辛について『鮮度勝負の逸品』』、『小樽産の魚を中心に鮮度で勝負』などのように使用されており、その『鮮度勝負』という言葉は、野菜や肉や鮮魚などの生鮮食品、練り製品やいかの塩辛などの加工水産物、乳製品などの商品について、鮮度が勝負となる商品を意味する言葉として理解され使用されているものと認められる。こうした事情を考慮すると、本願商標は、『鮮度勝負』と書したものであるから、鮮度が勝負となる商品というような意味を理解させるにとどまり、需要者が何人かの業務に係る商品であるかを認識することができない商標と認められる。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、上記1のとおり、「鮮度勝負」の漢字を標準文字で横書きしてなるところ、その構成中「鮮度」の文字は「食品などの新鮮さの度合。」を意味し、「勝負」の文字は「かちまけ。勝敗。争ってかちまけを決すること。」(いずれも株式会社岩波書店発行「広辞苑第6版」)等を意味する語として、一般に知られている語である。
そして、「勝負」の文字は、例えば「一発勝負」の語が「一回で物事を決すること。」の意味を、「一番勝負」が「ただ1番だけで決する勝負。また、ただ1回だけ試みること。」(いずれも上記「広辞苑第6版」)を意味する熟語のように、「一発」、「一番」等の他の文字(語)と結合して熟語を構成することも一般に知られているものである。
してみると、本願商標は、その構成全体をもって、「食品などの新鮮さの度合が勝負となる商品」程の意味合いを看取させるということができる。
そして、そのことは、「鮮度勝負」の文字について、本願指定商品を含む商品を取り扱う業界において上記意味合いをもって使用されていることが、原審の拒絶理由通知で引用した新聞記事やインターネットのウェブページの記載並びに別掲の新聞記事の記載によっても、裏付けられるところである。
してみれば、本願商標は、これをその指定商品について使用するときは、これに接する取引者、需要者をして、「鮮度が勝負となる商品」程の意味合いを理解、認識させるにとどまり、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものであるから、これをもって、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができないものといわざるを得ない。
なお、請求人は、過去の登録例を挙げて、本願商標が自他商品の識別機能を有するものであるから、登録されるべきである旨主張している。
しかしながら、商標登録出願に係る商標が商標法第3条第1項第6号に該当するものであるかどうかの判断は、当該商標の構成態様、指定商品及び指定役務に基づいて、個別具体的に判断されるものであるところ、本願商標が自他商品の識別標識として機能し得ないものであることは、上記認定のとおりであり、また、請求人の挙げる登録例は本願商標とはその文字構成、指定商品及び指定役務を異にするものであって、同一に論ずることはできないものであるから、請求人の主張は採用することができない。
以上のとおり、本願商標は商標法第3条第1項第6号に該当するものであるから、これを拒絶した原査定は妥当であって、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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