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Trademark Appeal Case

ありふれた氏と名称の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2008−12503(T2008−12503/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第7類及び第37類に属する願書記載の商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成19年5月1日に登録出願され、その後、指定商品及び指定役務については、同20年1月23日付け及び当審における同年5月15日付け手続補正書により、最終的に、第7類「パワーショベル,クローラ式運搬機,トラックローダ,その他の土木機械器具,荷役機械器具,攪拌機,その他の化学機械器具,軸,軸受,軸継ぎ手,ベアリング,動力伝導装置,緩衝器,ばね,制動装置,バルブ」、第37類「土木機械器具の貸与,土木機械器具の修理又は保守,荷役機械器具の修理又は保守,化学機械器具の修理又は保守」及び第39類「荷役機械器具の貸与」に補正されたものである。

2 原査定の理由

原査定は、「本願商標は、ありふれた氏と認められる『竹内』に、会社等の名称中に普通に使用される『製作所』の文字を結合してなるにすぎないから、これをその指定商品に使用しても、ありふれた名称を表示する標章のみからなるものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第4号に該当する。」旨、認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、別掲のとおり、「竹内製作所」の漢字を肉太に横書きしてなるところ、構成中の「竹内」の文字は、「姓氏の一。」(「広辞苑第六版」株式会社岩波書店発行)を意味するものであって、「日本人の姓」(佐久間英著、1972年3月8日再版、六藝書房発行)によれば、「竹内」の姓は、約12万人であり全国第67位に位置づけられていることが記載されており、さらに、「ハローページ東京都23区個人名全区版・中巻」(平成13年3月、東日本電信電話株式会社発行)においても、約3000名を超える掲載がされていることからすれば、「竹内」の氏姓は、我が国に広く行き渡って存在する、ありふれた氏の一つであることが認められる。

また、その構成中の「製作所」の文字は、「ものをつくること。また、つくったもの。」(前掲「広辞苑第六版」)の意味を有する「製作」の文字と、「特設の施設・機関」等の意味を有する(前掲「広辞苑第六版」)「所」の文字と結合したものと認められるところ、該「製作所」を含む名称は、たとえば、インターネットの「YAHOO!JAPAN電話帳」(http://phonebook.yahoo.co.jp/)において、「製作所」及び「全国」をキーワードに検索すれば、約7万6千余件掲載され、また、「土木建築用機械」の分野において「製作所」の文字を含む名称を検索すれば、全国において約230件掲載されていることからすれば、「製作所」の文字は、会社の名称(商号)の一部に普通に使用される文字といえ、本願の指定商品の分野においても、同様に普通に使用されているといえるものである。

そして、ありふれた氏である「竹内」と会社の名称の一部に普通に使用される「製作所」の文字を結合した「竹内製作所」の名称は、前記「YAHOO!JAPAN電話帳」において、「竹内製作所」及び「全国」をキーワードに検索すれば約20件掲載されているものである。

そうすると、本願商標は、ありふれた氏姓と認められる「竹内」と多数の者が会社の名称の一部に採択、使用する「製作所」の各語を結合した「竹内製作所」の文字を普通に用いられる方法で書してなるものであり、「竹内製作所」の文字自体も相当数の者が使用しているものであるから、これをその指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者は、ありふれた名称を表したものと理解、認識するにとどまり、自他商品又は自他役務の出所識別標識としての機能を果たし得ないというのが相当である。

ところで、請求人は、「本願商標は、『竹内』および『製作所』という二つの分離した語により構成されるのではなく、これらの語を一体に組み合わせてなる一つの文字列である『竹内製作所』を商標としたものであるから、ありふれた名称を表示する標章のみからなるものではない」旨主張しているが、本願商標は、前記のとおり判断するのが相当であるから、請求人の主張を採用することはできない。

また、請求人は、「本願商標『竹内製作所』の名称は、請求人が、現在まで約45年間に亘り社名商標として使用してきたものであり、指定商品中、特にミニショベルについては、著名な商標として認識されている」とも、主張している。

たしかに、ありふれた氏と「製作所」とを結合した商標であっても、例えば、永年に亘り、ある商品について使用された結果、そのことにより自他商品の識別力を有するに至ったもの等については、商品の出所表示標識としての機能を有すると認められる場合があるが、本願商標については、請求人提出の甲第1号証ないし同第11号証に照らしても、そのような事情を認めるに足る証左は見あたらないものである。

さらに、請求人は、過去の登録例を挙げ、本願商標も同様に登録されるべきである旨主張するが、登録出願された商標が登録され得るものであるか否かの判断は、当該商標の構成態様に基づいて、個別具体的に検討、判断されるべきものであって、本願商標とはその構成文字が相違する登録商標の存在により、拘束される理由はないというべきである。

よって、請求人の前記いずれの主張も採用することはできない。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第4号に該当するとした原査定は、妥当なものであって取り消すことができない。

よって、結論のとおり審決する。

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