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Trademark Appeal Case

品番の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2008−650015(T2008−650015/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「A318」の文字を書してなり、第12類「Aircraft and parts thereof as far as included in this class.」を指定商品として、2005年(平成17年)8月25日にドイツ連邦共和国においてした商標出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し、2006年(同18年)2月23日を国際登録の日とするものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、商品の品番・型番等を表示する記号・符号として普通に使用されている『A』の文字と『318』の数字の組合せであるから、これは、極めて簡単で、かつ、ありふれた標章のみからなる商標といわざるを得ない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第5号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記のとおり、「A318」の文字を書してなり、また、請求人は、1970年にフランスとドイツの企業連合として設立され、現在はヨーロッパの大手航空・宇宙企業であるEADS傘下の株式会社となっているものである。

そして、請求人製造に係る製品群は、1972年に初飛行を行った「A300」より始まり、その後に生産されたA320ファミリーとよばれる「A318」、「A319」、「A320」及び「A321」、さらにはA330ファミリー及びA340ファミリーとよばれる、「A330−200」、「A330−300」、「A340−500」及び「A340−600」等があり、請求人製造に係る航空機は2007年の12月末現在の確定受注機数は8,438機となっている。また、A320ファミリーだけで6,000機以上の受注があり、現在、世界200社を越える航空会社により約3,400機が運行され、かつ、A330及びA340ファミリーは、現在、世界90社の航空会社により850機以上が運行され、その受注残機は400機近くに及んでいる。

我が国においても、1979年に日本エアシステム(現日本航空)が「A300」を6機発注したのを始めに、1987年には全日本空輸が「A320」を発注し、その後もスターフライヤー及びギャラクシーエアラインズが発注し、現在、請求人製造に係る航空機は日本の航空会社においても主力機的な存在として運行されていることが認められる。

以上のとおり、請求人は世界的屈指の航空機メーカーであり、その製造に係る航空機には、請求人の社名に通ずるローマ文字の「A」と「300」番台の数字を組み合わせ、「A3○○」ファミリーとして使用されていることが認められる。

さらには、本願の指定商品を取り扱う業界は、その製造・取引に係る事業者及び需要者が限定的であり、その数も少なく、また、その生産・販売には高額なコストがかかるため、一般の商品とは取引の実情が大きく異なり、慎重な取引が行われているものといえる。

してみれば、本願商標である「A318」に接する取引者及び需要者は、これが請求人の製造に係るA320ファミリーの航空機の一つとして、認識し、把握するものとみるのが相当であるから、これを本願の指定商品に使用するときは、十分に自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものであるというべきである。

したがって、本願商標について、商標法第3条第1項第5号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は、妥当でなく、取消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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