Trademark Appeal Case
VSETの要部認定
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2008−900089(T2008−900089/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第5094342号商標(以下「本件商標」という。)は、「VSET」の文字を標準文字で書してなり、2006年4月21日オーストラリア連邦においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、平成18年10月23日に登録出願、 第10類「睡眠時呼吸障害及びその併発症を有する患者の検査・診断及び治療に用いる医療用機械器具,人工呼吸器,睡眠時無呼吸症候群治療用の持続的に気道に陽圧を付加する機械器具,二相性人工呼吸器,自動的に漸増する持続気道陽圧呼吸器,順応型サーボベンチレーター,医療用吸入加湿器,医療用機械器具の付属品,医療用気管内チューブ,医療用気管内チューブのコネクタ,医療用機械器具用エアフィルター」を指定商品として、平成19年11月22日に設定登録されたものである。
2 登録異議申立ての理由
(1)引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)の引用する登録第4615589号商標(以下「引用商標1」という。)は、「SET」の文字を標準文字で書してなり、平成12年9月14日に登録出願、第10類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成14年10月25日に設定登録されたものである。
同じく登録第4186270号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲に示すとおりの構成からなり、平成8年7月24日に登録出願、第10類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、平成10年9月11日に設定登録され、その後、平成20年9月2日に商標権の存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。(以下、一括していうときは「引用各商標」という。)
(2)理由の要点
申立人は、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に該当するものであるから、同法43条の2第1項の規定により取り消されるべきものであると申し立て、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号ないし第17号証を提出した。
ア 商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、需要者に広く認識された申立人の登録商標である引用商標1「SET」及び引用商標2「図形+MasimoSET」の要部である「SET」の文字に「V」の文字を結合させたものに過ぎないから、引用各商標に類似するものである。また、その指定商品も互いに類似する。
イ 商標法第4条第1項第15号について
引用各商標は、申立人の業務に係る商品を表示するものとして広く一般に知られていることから、本件商標がその指定商品に使用された場合、商品の出所について混同を生ずるおそれがある。
3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、「VSET」の文字からなるところ、その構成各文字は同じ書体、同じ大きさ、等間隔に、軽重の差なく一体的に表されているものである。
そして、かかる構成態様の本件商標にあって、これを「V」と「SET」とに分離したうえ、「SET」の文字部分から生じる称呼や観念、あるいは印象をもって取引に資されるとすべき特段の理由は見いだせない。
また、構成文字全体から生じる「ブイセット」の称呼も格別冗長でなく、一気に称呼し得るものであるから、本件商標は、構成文字に相応して「ブイセット」の称呼のみを生じ、一連の造語からなるものとして看取されるというのが相当である。
してみると、本件商標の要部が「SET」であるとしたうえで、引用各商標に類似する商標であるとする申立人の主張は採用し得ない。
ほかに、本件商標が引用各商標に類似するとすべき理由もみいだせない。
したがって、本件商標は、引用各商標に類似する商標とは認められないから、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
(2)商標法第4条第1項第15号について
申立人提出の証拠によれば、同人に係る商品「パルスオキシメータ」に、引用商標2が使用されている事実を認めることができる。
しかしながら、提出された全証拠によると「MasimoSET」、「マシモSET」の使用例は認められるとしても、商標「SET」が単独で当該商品に使用されている事実は見いだせず、さらに、引用商標1の「SET」及び引用商標2の構成中の「SET」が、本件商標の出願時において、申立人の前記商品の商標として需要者間に広く認識されるに至っていたと認めることもできない。
しかして、本件商標と引用各商標とが類似する商標と認められないことは、前記(1)に示すとおりであり、更に本件商標と引用各商標とを関連づけて見なければならない理由も見いだせないから、結局、両者は別異の出所を示す商標として看取されるものといわざるを得ない。
してみれば、本件商標の登録時はもとより、その出願時において、本件商標をその指定商品に使用しても、これより需要者が引用各商標を想起し連想して、当該商品を申立人あるいは同人と経済的又は組織的に何らかの関係がある者の業務に係る商品であると誤認するとは言い難く、商品の出所について混同するおそれがあったとは認められない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当しない。
(3)結論
以上のとおり、本件商標は商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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