Trademark Appeal Case
称呼・観念の類似性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2008−900123(T2008−900123/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
第1 本件商標
本件登録第5099477号商標(以下「本件商標」という。)は、「GrandSlam」の欧文字を標準文字で表してなり、平成18年11月24日に登録出願、第18類「かばん金具,がま口口金,皮革製包装用容器,かばん類,袋物,携帯用化粧道具入れ,傘,ステッキ,つえ,つえ金具,つえの柄,乗馬用具,皮革」及び第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,仮装用衣服,乗馬靴」を指定商品として、同19年10月30日に登録査定、同年12月21日に設定登録されたものである。
第2 本件登録異議の申立ての理由
本件登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第22号証(枝番号を含む。)を提出した。
1 本件商標は、以下の(1)及び(2)と類似する商標であって、指定商品も同一又は類似の商品であるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(1)登録第2413555号商標は、別掲のとおりの構成よりなり、昭和63年12月28日に登録出願、第17類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、平成4年5月29日に設定登録、その後、同14年6月11日に商標権存続期間の更新登録がされ、さらにその後、同15年10月8日に指定商品を第25類「被服」とする書換登録がなされたものである。
(2)登録第2388699号商標は、別掲のとおりの構成よりなり、昭和63年12月28日に登録出願、第24類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、平成4年3月31日に設定登録、その後、同14年3月26日に商標権存続期間の更新登録がなされ、さらにその後、同16年7月28日に指定商品を第9類「家庭用テレビゲームおもちゃ,携帯用液晶画面ゲームおもちゃ用のプログラムを記憶させた電子回路及びCD−ROM,電子楽器用自動演奏プログラムを記憶させた電子回路及びCD−ROM,スロットマシン,ウエイトベルト,ウエットスーツ,浮袋,運動用保護ヘルメット,エアタンク,水泳用浮き板,レギュレーター,メトロノーム,レコード」、第25類「仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」及び第28類「おもちゃ,人形,囲碁用具,将棋用具,歌がるた,さいころ,すごろく,ダイスカップ,ダイヤモンドゲーム,チェス用具,チェッカー用具,手品用具,ドミノ用具,トランプ,花札,マージャン用具,遊戯用器具,ビリヤード用具,運動用具,釣り具」とする書換登録がなされたものである。
以上の(1)及び(2)の登録商標を一括して、「引用各商標」という。
2 申立人が「セーリングウェアを中心とする被服及びバック類」について使用する引用標章(別掲)は、周知著名であって、本件商標は、これをその指定商品について使用した場合、申立人の業務に係る商品と出所について混同を生ずるおそれがあるから、商標法第4条第1項第15号に該当する。
3 したがって、本件商標の登録は、商標法第43条の2第1号により、取り消されるべきものである。
第3 当審の判断
1 商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、前記第1のとおり、「GrandSlam」の欧文字よりなるところ、該欧文字は、「(特定のプロ選手が)一シーズン中の主な選手権試合に全て優勝すること」の意味を有する親しまれた英語であるから、一連に「グランドスラム」の称呼を生じ、当該観念を有するものである。
他方、引用各商標は、別掲のとおり、ややレタリングしてなるとしても、容易に「SLAM」の欧文字よりなるものと看取できるから、「スラム」の称呼を生じ、該語は我が国において親しまれた英語等の外国語とはいい難いから、特定の語義を有しない造語と解されるものである。
そこで、本件商標と引用各商標を比較するに、両商標は、前記第1及び別掲のとおりであるから外観上明らかに相違するものであり、本件商標の「グランドスラム」の称呼と引用商標の「スラム」の称呼とは、それぞれの構成音数が明らかに相違するから、称呼上相紛れることなく十分に聴別し得るものである。
また、本件商標は、「(特定のプロ選手が)一シーズン中の主な選手権試合に全て優勝すること」の観念を有するのに対し、引用商標は、特定の語義を有しない造語と解されるものであるから、観念について比較できない。
してみれば、本件商標と引用各商標は、その外観、称呼及び観念のいずれよりみても、何ら相紛れるおそれのない、非類似の商標といわざるを得ない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
2 商標法第4条第1項第15号について
申立人提出の甲第16号証ないし甲第22号証によれば、申立人が引用標章を「セーリングウェアを中心とする被服及びバック類」に使用していることは認めることができるとしても、これをもって引用標章が申立人の業務に係る商品を表示するものとして取引者、需要者間に広く認識されているものとは到底認めることができない。
しかも、本件商標と引用各商標とは、前記1の認定のとおり、何ら相紛れるおそれのない非類似の別異の商標といえるものである。
そうとすると、本件商標をその指定商品について使用しても、これに接する取引者、需要者が引用標章を連想、想起するようなことはないというべきであり、該商品が申立人又は同人と経済的・組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかの如く、商品の出所について混同を生ずるおそれはないものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当しない。
3 以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反して登録されたものでないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
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