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Trademark Appeal Case

モイスチャーフィットの識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2008−900207(T2008−900207/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第5112523号商標の登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第5112523号商標(以下「本件商標」という。)は、「モイスチャーフィット」の片仮名文字を標準文字で表してなり、平成19年6月19日に登録出願、第1類及び第3類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同20年1月4日に登録査定され、同年2月22日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由

(1)本件商標は、「湿気」、「水分」の意味を有する語である「モイスチャー」と、「適合」、「ぴったり合うこと」の意味を有する語である「フィット」からなるものである。

しかるに、本件商標とその指定商品との関連を鑑みるに、「モイスチャー」の語は、「モイスチャークリーム」や「モイスチャーローション」のように「肌等にうるおいを与える商品」を表す語として普通に使用されているものであり、また、「フィット」の語は、ファンデーション等の商品において、「肌等の親和性に優れた商品」を表す語として普通に使用されているところであるが、さらに、「モイスチャー」と「フィット」を結合した「モイスチャーフィット」の語が、ファンデーション等のその指定商品においては、「肌等にうるおいを与える、親和性に優れた商品」を表す語として普通に使用され、認識されているものである(甲第1及び第2号証)。

したがって、本件商標は、これをその指定商品に使用するときは、「肌等にうるおいを与える、親和性に優れた商品」を直感させ、単にその指定商品の品質を表す標章にすぎないものであるから、商標法第3条第1項第3号に該当するものである。

また、本件商標を「肌等にうるおいを与える、親和性に優れた商品」以外の指定商品に使用するときは、あたかもその商品が「肌等にうるおいを与える、親和性に優れた商品」であるかの如く直感させ、その商品の品質について誤認を生ずるおそれのあることは明白であって、商標法第4条第1項第16号に該当するものである。

(2)以上の理由により、本件商標は、その指定商品中、第3類「家庭用帯電防止剤,家庭用脱脂剤,さび除去剤,染み抜きベンジン,洗濯用柔軟剤,洗濯用漂白剤,せっけん類,歯磨き,化粧品,香料類,つけづめ,つけまつ毛」について、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものであるから、その登録は取り消されるべきである旨を登録異議申立人(以下「申立人」という。)は主張し、証拠方法として甲第1及び第2号証を提出している。

3 当審の判断

本件商標は、前記のとおり、「モイスチャーフィット」の文字を標準文字で表してなるところ、構成中の「モイスチャー」及び「フィット」の各文字が「湿気、うるおい、水分」、「適合すること。特に、洋服が身体や感覚にぴったり合うこと。」の意味をそれぞれ有するとしても、「モイスチャー」と「フィット」の2語を軽重の差なく結合した「モイスチャーフィット」の文字全体が、申立人の主張する意味を直ちに直感させるとはいい難いものである。

そして、申立人の提出に係る甲第1及び第2号証を徴するも、甲第1号証の「インターネット打ち出しの抜粋」は、全て打ち出し日が本件商標の登録査定日(平成20年1月4日)後で、内容中にも日付の記載がないものであり、また、使用例としては「モイスチャーフィットファンデーション」(甲第1号証の一枚目)、「モイスチャーフィットソープ」(甲第1号証の二枚目)、「モイスチャーフィットパウダー」(甲第1号証の八枚目)のように、「モイスチャーフィット」に具体的商品名を付加した事例であり、単に「モイスチャーフィット」のみを使用している事例ではない。

さらに、甲第2号証(「廣川 香粧品事典」413頁)は、「モイスチャークリーム」、「モイスチャーローション」についての記述であり、「モイスチャーフィット」についての記述ではない。

そうすると、本件商標は、これに接する需要者をして、申立人が主張するような、「肌等にうるおいを与える、親和性に優れた商品」なる意味合いをもって、商品の品質等を認識させるというより、構成全体をもって、一種の造語を表したと理解されるとみるのが相当である。

してみれば、本件商標は、自他商品の識別標識としての機能を十分に果たすものであり、かつ、商品の品質の誤認を生ずるおそれもないものといわなければならない。

したがって、本件商標は、登録異議の申立てに係る第3類「家庭用帯電防止剤,家庭用脱脂剤,さび除去剤,染み抜きベンジン,洗濯用柔軟剤,洗濯用漂白剤,せっけん類,歯磨き,化粧品,香料類,つけづめ,つけまつ毛」について、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。

よって、結論のとおり決定する。

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