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Trademark Appeal Case

振り仮名による称呼の特定

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2008−900212(T2008−900212/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第5110802号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第5110802号商標(以下「本件商標」という。)は,別掲のとおりの構成よりなり,平成19年6月13日に登録出願,第3類「化粧品,せっけん類,香料類」及び第29類「植物を主原料とするカプセル状・錠剤状・顆粒状・液体状・ゼリー状・粉末状・粒状・固体状の加工食品,動物性原料を主原料とするカプセル状・錠剤状・顆粒状・液体状・ゼリー状・粉末状・粒状・固体状の加工食品」を指定商品として,同年12月14日に登録査定,同20年2月15日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由(要旨)

(1)引用商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)の引用する登録第5076125号商標(以下「引用商標」という。)は,「はつ肌」の文字を標準文字で表してなり,平成19年2月5日に登録出願,第3類「せっけん類,化粧品」,第29類「アミノ酸を主原料とするゼリー状・液状・カプセル状・粉末状・錠剤状の加工食品」及び第32類「清涼飲料,果実飲料,乳清飲料」を指定商品として,同年9月7日に設定登録され,現に有効に存続しているものである。

(2)理由の要点

本件商標は,漢字の「初肌」の上に平仮名で「ういはだ」と添え書きしてなるものである。この小さく表示した平仮名部分から「ウイハダ」の称呼が生ずることはいうまでもないが,大きく表示された漢字の「初肌」からは「ハツハダ」の称呼も生ずると考える。

すなわち,引用商標「はつ肌」を漢字で表示することは簡単であり,万人が「初肌」と書すことは自明である。また,甲第3号証の広辞苑に記載されている単語をみても,日常的に慣れ親しんだ語は「ハツ」と読むものが圧倒的に多いため,「初肌」を目にした需要者は,ごく自然にこれを「ハツハダ」と読むものと断定できる。

さらに,甲第4号証の記載から,唯一の自然な称呼を振り仮名として付した場合には不自然な称呼は生じないことが明らかな状況において,本件商標の商標掲載公報には,称呼として振り仮名の「ウイハダ」だけではなく「ハツハダ」も記載されている。

かかる事実は,本件商標の振り仮名「ウイハダ」が「初肌」の称呼の一であるとしても,「ハツハダ」も自然な称呼であることの裏付けである。

したがって,本件商標からは自然な称呼として「ハツハダ」が生ずるものである。

これに対し,引用商標は,標準文字にて「はつ肌」と書してなり,これより「ハツハダ」の称呼が生ずるものである。

そうすると,本件商標と引用商標は,称呼「ハツハダ」を共通とする称呼上類似する商標である。

また,指定商品についても,第3類「せっけん類,化粧品」及び第29類「植物を主原料とするカプセル状・錠剤状・願粒状・液体状・ゼリー状・粉末状・粒状・固体状の加工食品,動物性原料を主原料とするカプセル状・錠剤状・順粒状・液体状・ゼリー状・粉末状・粒状・固体状の加工食品」が引用商標の指定商品と同一又は類似の商品である。

以上のとおり,本件商標と引用商標とは,同一の称呼「ハツハダ」を生ずる類似商標であり,指定商品も互いに類似するものである。

(3)以上のとおり,本件商標は,商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから,その登録は商標法第43条の3第2項の規定により取り消されるべきである。

3 当審の判断

(1)本件商標について

本件商標は,別掲のとおり,「ういはだ」の平仮名文字と「初肌」の漢字とを上下二段に横書きしてなるところ,上段の「ういはだ」の平仮名文字は,下段の漢字に比してかなり小さく表されているが,これは一般に漢字の読みを表す場合に行われている方法といえるものであり,また,この「ういはだ」が不自然な読みともいえないから,下段の「初肌」の漢字の読み方を特定したものというのが自然である。

そうすると,本件商標は,下段の「初肌」の漢字の読み方を特定した上段の「ういはだ」の平仮名文字に相応して,「ウイハダ」のみの称呼を生ずるものというべきである。

(2)他方,引用商標は,上記のとおり,「はつ肌」の文字を標準文字で表してなるものであるから,その構成文字に相応して「ハツハダ」の称呼を生ずるものである。

(3)そこで,本件商標から生ずる「ウイハダ」の称呼と引用商標から生ずる「ハツハダ」の称呼とを比較すると,両者は共にわずか4音という短い音構成からなるところ,音感の異なる前半部の「ハツ」と「ウイ」の2音の相違を有するものであるから,両者をそれぞれ一連に称呼しても相紛れるおそれはないというのが相当である。

また,本件商標と引用商標とは,別掲及び前記のとおりの構成からなるものであるから,両者は外観上判然と区別し得るものであり,観念上も共に特定の観念を有しないものであるから,比較できないものである。

(4)まとめ

以上のとおり,本件商標と引用商標は,称呼,外観及び観念において相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。

したがって,本件商標は,商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものではないから,同法第43条の3第4項の規定により,その登録を維持すべきものとする。

よって,結論のとおり決定する。

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