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Trademark Appeal Case

スキンケア感覚の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2008−10584(T2008−10584/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「スキンケア感覚」の文字を標準文字で表してなり、第3類「せっけん類,歯磨き,化粧品,香料類,つけづめ,つけまつ毛」を指定商品として、平成19年7月26日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由(要点)

原査定は、「本願商標は、『スキンケア感覚』の文字を標準文字で表示してなるところ、本願指定商品との関係において、『スキンケア』の文字は、『肌の手入れ』『肌を保護する化粧品』の意味を有すると共に、その意味合いで使用され、かつ、スキンケアをうたい文句にした商品も販売されており、また、『感覚』の文字は、『(美醜・善悪など物事について)感じとること』『感じとる心の働き』等の意味をそれぞれ有する語として一般に親しまれ、商品の用途、使用の方法等を表示する広告文等に使用されているものである。そして、『スキンケア感覚』の文字全体が第三者から提出された『刊行物等提出書』によれば、例えば『スキンケア感覚で手軽に使える育毛剤』、『スキンケア感覚のベースメイクアイテム登場』、『スキンケア感覚で簡単にナチュラルメイク』、『お肌にやさしいスキンケア感覚のファンデーション』、『スキンケア感覚で使えますから』のように、化粧品を取り扱う業界において用いられていることから、本願商標をその指定商品中の『肌用化粧品』(例えば『ファンデーション』等)に使用するときには、これに接する取引者、需要者は、その商品が『肌の手入れの感じで使えるもの』あるいは『肌を保護する化粧品の感じで使うもの』等の意味合いを表示したものと理解するにすぎず、単に商品の品質(内容)、用途、使用の方法を表わしたものと認められる。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、本願商標の文字に相応する前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記1のとおり、「スキンケア感覚」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中「スキンケア」の文字は、「肌の手入れ」の意味を有し、また、「感覚」の文字は、「物事を感じとらえること。また、その具合。」(いずれも「広辞苑第六版」)等の意味を有し、各文字共に、それぞれの意味合いをもって使用されていることは、原審説示のとおりであることから、本願商標全体として、「肌を手入れする感覚」程の意味合いを容易に認識し、把握させるものである。

ところで、昨今、健康志向の一環として、肌の手入れへの関心が高まり、従来、基礎化粧品と呼ばれていた化粧品はスキンケア化粧品(「imidas2007」株式会社集英社発行)と称され、それらは、肌に水分や油分を補い、水分保持力の向上や皮膚細胞の働きを高めることを目的としており、さらに、原審で説示したように、紫外線など外敵からの刺激に対して肌をいたわるために、保湿成分等を配合することにより、肌に水分や栄養分を補い、肌の乾燥を防ぐと共にうるおいを与えるスキンケア効果をうたう商品が取引、販売されている実情にある。

そして、本願指定商品中、肌を手入れするための商品、例えばせっけん類、化粧品を取り扱う業界においては、本願商標を構成する「スキンケア感覚」の文字が、「肌を手入れする感覚」如き意味合いをもって、商品の品質等を表す文字として普通に使用されていることは、原審において提示した証拠に加えて、以下の新聞記事及びインターネットによる記載からも十分に裏付けられるものである。

(1)「【ニュースリリース プレゼント】ワールド企画のネール除光液『レントナー』」の見出しのもと、「ネールエナメルを取り除き、指先をトリートメントするスキンケア感覚の除光液。(略)炭酸プロピレン、大豆油メチルエステル成分の配合により、つめ、皮膚にダメージを与えずに使用できる。」との記事(2005.02.16 FujiSankei Business i. 15頁 リリースボード)。

(2)「【ニュースリリース】スキンケア感覚のファンデーション」の見出しのもと、「現代女性の肌のために生まれた、スキンケア感覚のファンデーション。天然保湿成分を配合したなめらかな超微粒子パウダーが、肌のくすみや白浮きを防ぎ、時間が経つほどツヤ肌に導く。」との記事(2005.04.13 FujiSankei Business i. 15頁 リリースボード)。

(3)「近江兄弟社、日焼け止め新ブランドを投入、美白・美肌機能も」の見出しのもと、「近江兄弟社は、日焼け止めの新ブランド『ソラノベール』を立ち上げた。通勤・通学時などにスキンケア感覚で使う『デイリーサンケア』と、美白・美肌機能をプラスした『ビューティーサンケア』の二ラインで構成する、二十五歳以上の女性をメーンターゲットにしたブランド。(略)『デイリーサンケアライン』はせっけんで簡単に落とせる『ジェル』、白残りしない『ミルク』、肌への負担を軽減させた『センシティブ』の三商品をラインアップ。『白金ナノコロイド』と『リピジュア』の二つのモイスチャー成分が日焼けによる乾燥しがちな肌のうるおいを保つ。」との記事(2007.03.12 化学工業日報 5頁)。

(4)「gooショッピング」のウェブサイトにおいて、「スキンケア感覚で簡単にナチュラルメイク『トミーリッチナチュラルローションファ -』」の項目のもと、「■3つの効果をひとつにまとめたワンタッチ薄化粧ファンデーション 基礎化粧、美容液、ファンデーションの3つがこれひとつでOKです。スキンケア感覚で簡単にナチュラルメイクができます。配合成分の働きが化粧をすると同時に肌トラブル(肌あれなど)を解消していきます。」との記載(http://shope.goo.ne.jp/se/goods_detail/00523/61000053_83242115.html)。

(5)「YAHOO!ショッピング」のウェブサイトにおいて、「スキンケア感覚のファンデーション! エバメール リキッドファンデーション ホワイト 30ml」の項目のもと、「素肌の潤い、素肌の呼吸を大切にするスキンケア感覚のファンデーションです。」との記載(http://store.shopping.yahoo.co.jp/nissen3180/0328.html)。

(6)「Natural Web」のウェブサイトにおいて、「美麗手Hクリーム 手荒れに人気のハンドクリーム」の項目のもと、「高級保湿成分と手荒れにビタミンB12を配合 だからすべすべスキンケア感覚」及び「主成分のヒアルロン酸は、美容にも使われるたいへん優れた保水能力を持っている高級成分です。ほかにもビタミンB12や海藻エキスやアラントイン、プルランなどの保湿成分を配合!スキンケア感覚で使えますから、朝晩、家事の後にお使いいただくことで手肌のすべすべ感がよみがえってきますので手荒れの方にもおすすめです。」との記載(http://www.naturalweb.co.jp/shopping/skincare/gelhc.htm)。

(7)「楽天市場」のウェブサイトにおいて、「コールドプロセス石鹸 オリーブ、セサミ」の項目のもと、「コールドプロセス石鹸は、アボカドオイル、オリーブオイル、セサミオイル、それぞれの植物油脂の持つ個性を十分に引き出したスキンケア感覚の石けんです。天然のグリセリンがたっぷり入ってしっとりマイルドな洗い上がり♪あなたのお肌の状態や目的に合わせてお選びくださいね。」との記載(http://item.rakuten.co.jp/raison-store/cold-process-soap/)。

(8)「YAHOO!ショップ」のウェブサイトにおいて、「VITECファンデーション【全3色】【美容成分配合 スキンケア感覚のパウダーファンデーション】」の項目のもと、「ドクターサニーの『VITECファンデーション』は、日中のお肌をトリートメントしながら、ふんわり柔かなベルベット肌に仕上げる2wayタイプのパウダーファンデーションです。メイクの間中ずっとスキンケア(ヒアルロン酸・ローヤルゼリー・ビタミンC・ビタミンE・ティーエキス配合)し、余分な皮脂を吸着して、お化粧くずれを防ぎます。」との記載(http://store.shopping.yahoo.co.jp/suny/ds500-01.html)。

(9)「Pearl&Pastel」のウェブサイトにおいて、「ジュポン化粧品 / ナチュラルスィートファンデーション 17(ライトピンク)30ml」の項目のもと、「≪美容液のようなファンデーション≫水や汗に強く、お肌をしっとりさせ自然な透明感ある仕上がりに。スキンケア感覚のファンデーションで肌に負担がかかりません。」との記載(http://www.pandp.co.jp/item/JU-NSF-17.html)。

(10)「MACCHIALb(マキアレイベル)」のウェブサイトにおいて、「ホワイトパウダーファンデーション」の項目のもと、「美容液に匹敵する贅沢成分を配合した、スキンケア感覚のファンデーションです。ホワイトパウダーファンデーションの限界まで美容液成分を追加配合し、そのスキンケア効果でつけている間中、潤ってふっくらした肌へと仕上げます。」との記載(http://www.macchialb.com/CSsGoods/0000100003-ODgwMDkx-04892-%20-%20)。

(11)「Nature Beauty」のウェブサイトにおいて、「ゲマイン シルキーファンデーション (SPF20 PA++)」の項目のもと、「肌のエネルギー源として大切な働きをするATPを配合。肌のストレス(活性酸素)をなくし、ハリと弾力あるイキイキとした状態を保つスキンケア感覚のファンデーションです。」との記載(http://www.nb8c.com/epheon/sfd.html)。

(12)「楽天市場」のウェブサイトにおいて、「◆THE FACE SHOP ザ・フェイスショップ フレボーテ コラジェニック トゥーウェイケイク NB21号(ライトベージュ) SPF17/PA+」の項目のもと、「TVで話題中のフェイスショップの人気ライン、フレボーテシリーズのコラーゲン入り美肌ファンデーションです。しっとりとして、メイクをしながらも肌の潤うスキンケア感覚のファンデーションです。」との記載(http://item.rakuten.co.jp/victomarket/10000248/)。

(13)「ベルマン化粧品販売アメニックス」のウェブサイトにおいて、「UVカットミルク<日焼け止め乳液>」の項目のもと、「ゲル成分が紫外線を優しくカット 紫外線からしっかり素肌を守る力と肌へのやさしさのダブル効果を実現。また、スキンケア感覚のみずみずしさで、肌にうるおいを与える美白機能で、明るく透明感のある白い肌をキープします。」との記載(http://www.amenix.org/uvcutmilk.htm)。

(14)「コスメ牧場」のウェブサイトにおいて、「商品名 ダーマメディコUVプロテクトクリーム SPF30 PA++」の項目のもと、「塗布後も白っぽくならないためスキンケア感覚でオールシーズンお使いいただけます。VC-IP配合により、日焼けによるシミ・ソバカス・シワ・肌荒れを防ぎたい方にもお薦めします。」との記載、及び、「商品名 ダーマメディコセブンUVケアクリーム SPF18 PA++」の項目のもと、「保湿力が高く、塗布後も白っぽくならないためスキンケア感覚でオールシーズンお使いいただけます。」との記載(http://www.teishigeki.com/cosme/products/index.asp?cid=10)。

(15)「楽天市場」のウェブサイトにおいて、「毎日のスキンケア感覚で日常紫外線をカット 資生堂 アネッサ ミルキーサンスクリーン(タウンユース)」の項目のもと、「○美容液のようなコクのあるうるおいで、乾燥しがちな肌もしなやかな感触が続く−肌保湿成分ウオーターチャージ成分(ヒアルロン酸、PEG/PPG−14/7ジメチルエーテル、グリセリン)。○紫外線により劣化した皮脂などの刺激から肌を守り、ダメージを防ぐ−肌保護成分オウゴンエキス配合」との記載(http://item.rakuten.co.jp/cosmeland/217527/)。

(16)「株式会社ルバンシュ」のウェブサイトにおいて、「エポカル 家族でうるおいUVケア」の項目のもと、「●のばしやすい乳液タイプ。スキンケア感覚で全身にお使いいただけます。」及び「●うるおい成分・ヒアルロン酸を配合。つっぱり感もなく、軽くなめらかな使い心地です。」との記載(http://www.revanche.jp/goods/uv/uvmoisture/)。

(17)「株式会社ピエールファーブルジャポン」のウェブサイトにおいて、「サンブロックジェルクリーム」の項目のもと、「オイリーな敏感肌もサラッと使えるスキンケア感覚の日焼け止めジェルクリーム」、「● 敏感肌の悩みに応えるスキンケア効果 アベンヌ温泉水配合。敏感肌を落ちつかせ、うるおいを与えます。さらに保湿成分プレトコフェリル、パンプキンペポ配合で、肌のバリア機能を保護しながら皮脂バランスを整えて、肌のベタつきを防ぎます。」及び「毎日スキンケア感覚で使える日焼け止めをお求めの方に」との記載(http://www.avene.co.jp/products/sun_block_gel/block_gel_main.html)。

してみれば、本願商標を、その指定商品中、肌を手入れするための商品、例えば「せっけん類,化粧品」等に使用するときは、これに接する取引者、需要者は、「肌を手入れする感覚で使える商品」との意味合いを表示したものと理解し、単に商品の品質、用途、使用の方法を表わしたものと認識し、把握するにとどまるものであるから、自他商品の識別標識としての機能を有する商標とは認識し得ないというべきであり、かつ、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものというべきである。

なお、請求人は、「本願商標は、一気一連に称呼し得るものであるから、簡易迅速を尊ぶ取引の場においては各文字の意味合いを組み合わせて特定の意味合いまで認識されるとは考えににくく、むしろ造語と印象付けられるものである。また、『スキンケア』及び『感覚』の各語に分離観察されたとしても、各語共に多用な意味合いを想起させ、原審説示の意味合いを表示するものとして直ちに理解し得ず、極めて漠然とした表現として捉えられる言葉にすぎない。したがって、本願商標は十分に自他商品の識別標識としての機能を果たすものと確信する。」旨、主張している。

しかしながら、上述のとおり、「スキンケア感覚」の文字が、本願指定商品中、肌を手入れするための商品、例えばせっけん類、化粧品との関係において、商品の説明、広告又は宣伝の文中に、商品の品質等を表す文字として使用されていることからすれば、本願商標に接する取引者、需要者が「スキンケア感覚」の文字から、「肌を手入れする感覚で使える商品」程の意味合いを容易に理解し、商品の品質、用途、使用の方法を表したものと認識すると判断するのが相当である。

そして、たとえ、「スキンケア感覚」の文字が造語であるとしても、本願商標が登録されるべきであるかどうかは、その指定商品の取引者、需要者等において、これがどのような意味を有するものとして認識され用いられているかによって判断されなければならないところ、「スキンケア」の文字と「感覚」の文字とを結合した、本願商標「スキンケア感覚」の文字は、その指定商品中、肌を手入れするための商品を取り扱う取引者、需要者等において、その商品の品質、用途、使用の方法を表示するものとして認識されることは、前記認定のとおりである。

また、請求人は、過去の登録例を挙げ、本願商標も同様に登録されるべきである旨主張するが、登録出願された商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものであるか否かの判断は、当該商標の構成態様と指定商品との関係における、その商品の取引の実情を考慮して、個別具体的に判断されるべきものであって、かつ、その判断時期は、査定時又は審決時と解されるべきものであるから、請求人が挙げた商標登録例の存在によって、前記判断は左右されないというべきである。

そうとすれば、請求人の前記いずれの主張も採用することはできない。 したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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