結論テキスト
本願商標は、登録すべきものとする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 不服2008−21322(T2008−21322/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第30類「みそ・米」及び第33類「日本酒」を指定商品として、平成19年10月31日に登録出願されたものである。
原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下のとおりである。
(1)登録第1631189号商標(以下、「引用商標1」という。)は、「香神」の文字を縦書きに書してなり、昭和49年10月2日に登録出願され、第28類「日本酒」を指定商品として、同58年11月25日に設定登録、その後、2回に亘り商標権の存続期間の更新登録がされた後、同15年9月17日に指定商品を第33類「日本酒」とする書換登録がされ、現に有効に存続しているものである。
(2)登録第3361318号商標(以下、「引用商標2」という。)は、「コーシン」の文字を横書きしてなり、平成7年6月9日に登録出願され、第29類「食肉,食用魚介類(生きているものを除く。),肉製品,加工水産物,豆,加工野菜及び加工果実,卵,加工卵,乳製品,食用油脂,カレー・シチュー又はスープのもと,なめ物,お茶漬けのり,ふりかけ,油揚げ,凍り豆腐,こんにゃく,豆乳,豆腐,納豆,食用たんぱく」を指定商品とし、同9年11月21日に設定登録、さらに同19年10月23日に商標権の存続期間の更新登録がされ、現に有効に存続しているものである。
(3)登録第4001730号商標(以下、「引用商標3」という。)は、「コーシン」の文字を書してなり、平成7年6月9日に登録出願され、第30類「コーヒー及びココア,コーヒー豆,茶,調味料,香辛料,食品香料(精油のものを除く。),米,脱穀済みの大麦,食用粉類,食用グルテン,穀物の加工品,サンドイッチ,すし,ピザ,べんとう,ミートパイ,ラビオリ,菓子及びパン,即席菓子のもと,アイスクリームのもと,シャーベットのもと,アーモンドペースト,イーストパウダー,こうじ,酵母,ベーキングパウダー,氷,アイスクリーム用凝固剤,家庭用食肉軟化剤,ホイップクリーム用安定剤,酒かす」を指定商品とし、同9年5月23日に設定登録、さらに同19年5月8日に商標権の存続期間の更新登録がされ、現に有効に存続しているものである。
本願商標は、別掲のとおり、図形と文字からなる態様であるところ、その構成全体は黒い太線で書してなる四隅を緩やかにした四角形の枠内に、山に沈む夕陽と、牧場と思われる場所にいる親子の馬を描写した風景と認められる特徴のある図形と、その四角形枠内の左上に「耕心」の文字を書してなるものである。そして「耕心」の文字部分より「コウシン」の称呼を生ずるものと認められる。
一方、引用商標1は前記の構成よりなるところ、その構成文字に相応して「コウシン」の称呼を生ずるものと認められる。また、引用商標2及び引用商標3は前記の構成よりなるところ、それぞれその構成文字より「コーシン」の称呼を生ずるものと認められる。
そうとすると、本願商標と引用商標1とは「コウシン」の称呼を共通にするものであり、本願商標と引用商標2及び引用商標3とは第2音目において「ウ」の音と長音の差を有するものであるが、「ウ」の音は前音「コ」の長音化した音として実際には聴取されるものであるから両称呼の差異を聴別することは難しく、両称呼は近似しているというのが相当である。
ところで、昭和39年(行ツ)第110号判決によれば、「商標の類否は、対比される両商標が同一または類似の商品に使用された場合に、商品の出所につき誤認混同を生ずるおそれがあるか否かによつて決すべきであるが、それには、そのような商品に使用された商標がその外観、観念、称呼等によって取引者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すべく、しかもその商品の取引の実情を明らかにしうるかぎり、その具体的な取引状況に基づいて判断するのを相当とする。・・・商標の外観、観念または称呼の類似は、その商標を使用した商品につき出所の誤認混同のおそれを推測させる一応の基準に過ぎず、従って、前記3点のうちその1において類似するものでも、他の2点において著しく相違することその他取引の実情等によつて、なんら商品の出所に誤認混同をきたすおそれの認めがたいものについては、これを類似商標と解すべきではない。」旨判示されている。
そこで、これを本件についてみるに、本願商標と引用商標1ないし3の外観は、それぞれ前記のとおりの構成よりなるところ、その外観は著しく相違し、これらは外観において全く別異の商標ということができる。
次に、観念についてみるに、本願商標中にある「耕心」の文字及び引用商標1ないし3は特定の語義を有しない造語と認められるものであり、本願商標と引用商標1ないし3は観念については比較することができないものである。
してみれば、たとえ、本願商標と引用商標1は「コウシン」の称呼を共通にし、また、本願商標と引用商標2及び引用商標3の称呼が近似する場合があるとしても、外観において著しく相違し、観念においても相紛れるおそれはないことを総合的に考察すれば、これらが、取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等は大きく異なるというべきであり、両商標を同一又は類似の商品に使用した場合においても、商品の出所について誤認混同を生じさせるおそれはないというべきであるから、本願商標と引用商標1ないし3は、非類似の商標と判断するのが相当である。
したがって、本願商標と引用商標1ないし3が称呼上類似するものとして、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は妥当でなく、取消しを免れない。
その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。