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結論

勝訴(請求認容)

第4条第1項第11号「称呼類似判断の音構成差異」の商標審決・判断理由(審判番号:不服2008−24615(T2008−24615/J1)|拒絶査定取消・登録)

審判番号
不服2008−24615(T2008−24615/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)引用商標「ATOU」
争点(論点)
称呼類似判断の音構成差異
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2008−24615(T2008−24615/J1)・不服)は、本件商標と引用商標「ATOU」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「称呼類似判断の音構成差異」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲に示す構成よりなり、第35類「飲食料品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,菓子及びパンの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,牛乳の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,加工食料品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を指定役務として、平成19年4月5日に登録出願され、その後、指定役務については、同20年2月18日付け手続補正書により、第35類「飲食料品(「コーヒー及びココア,コーヒー豆」を除く。)の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,菓子及びパンの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,牛乳の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,加工食料品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、『ATOU』の文字を標準文字で表示してなる登録第4916653号商標(以下「引用商標1」という。)及び『アトゥー』の文字を標準文字で表示してなる登録第4916654号商標(以下「引用商標2」という。)と、『アトウ』、『アトー』の称呼において類似する商標であって、同一又は類似の役務について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

(1)本願商標と引用商標1との類否について

本願商標は、別掲に示すとおり、赤、緑、青で彩色された幾何図形と、その右下部に、赤色で、やや図案化された「ATO」の文字をそれぞれ書してなるところ、該図形部分と文字部分とは常に一体不可分のものとして認識、把握されなければならない特段の事情を見いだし得ないものであるから、それぞれ独立して自他役務の識別標識としての機能を果たすものというのが相当である。

そうとすれば、本願商標は、その構成中、「ATO」の文字部分に相応して、「エイティーオー」、「アト」の称呼を生ずるものと認められる。

これに対して、引用商標1は、前記2のとおり、「ATOU」の文字を書してなるところ、該文字に相応して、「アトウ」の称呼を生ずるものというのが自然である。

そこで、まず、本願商標より生ずる「エイティーオー」の称呼と、引用商標1より生ずる「アトウ」の称呼を比較するに、両者は、その音構成に明らかな差異を有するものと認められるから、称呼において互いに相紛れるおそれのないものである。

次に、本願商標より生ずる「アト」の称呼と、引用商標1より生ずる「アトウ」の称呼を比較するに、両者は、「アト」の音を共通にするが、語尾における「ウ」の有無に差異を有するものである。

しかして、両者が2音、3音という短い音構成であることからすれば、該「ウ」の有無の差異が、両称呼に及ぼす影響は決して小さいものとはいえず、両者をそれぞれ一連に称呼するときは、前者が比較的平坦で、終わりが途切れる感じに聴取されるものであるのに対し、後者は、語尾における「ウ」による間延びした感じに聴取されるものであるから、語調、語感が相違し、区別し得るものであるということができる。

また、本願商標と引用商標1とは、それぞれの構成よりみて、外観においては明らかに区別し得るものであり、さらに、観念においては、それぞれ特定の意味合いを生ずるものであるとはいえないことから、比較することができない。

してみれば、本願商標と引用商標1とは、称呼、外観及び観念のいずれの点においても、相紛れるおそれはない。

(2)本願商標と引用商標2との類否について

本願商標は、上記(1)で述べたとおり、その構成中、「ATO」の文字部分に相応して、「エイティーオー」、「アト」の称呼を生ずるものと認められる。

これに対して、引用商標2は、前記2のとおり、「アトゥー」の文字を書してなるところ、該文字に相応して、「アトゥー」の称呼を生ずるものと認められる。

そこで、まず、本願商標より生ずる「エイティーオー」の称呼と、引用商標2より生ずる「アトゥー」の称呼を比較するに、両者は、その音構成に明らかな差異を有するものと認められるから、称呼において互いに相紛れるおそれのないものである。

次に、本願商標より生ずる「アト」の称呼と、引用商標2より生ずる「アトゥー」の称呼を比較するに、両者は、第2音における「ト」と「トゥ」及び語尾における長音の有無に差異を有するものである。

しかして、両者が2音、3音という短い音構成であることからすれば、該「ト」と「トゥ」及び長音の有無の差異が、両称呼に及ぼす影響は決して小さいものとはいえず、両者をそれぞれ一連に称呼するときは、その語調、語感が相違し、互いに聞き誤るおそれのないものというべきである。

また、本願商標と引用商標2とは、それぞれの構成よりみて、外観においては明らかに区別し得るものであり、さらに、観念においては、それぞれ特定の意味合いを生ずるものであるとはいえないことから、比較することができない。

してみれば、本願商標と引用商標2とは、称呼、外観及び観念のいずれの点においても、相紛れるおそれはない。

(3)まとめ

以上よりすれば、本願商標と引用商標1及び2とは、類似しない商標であるから、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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