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Trademark Appeal Case

著名ポロ図形の混同

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2006−25134(T2006−25134/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、第18類「かばん類,袋物,傘,かばん金具,がま口口金,皮革製包装用容器,愛玩動物用被服類,携帯用化粧道具入れ,ステッキ,つえ,つえ金具,つえの柄,乗馬用具,革ひも,原革,原皮,なめし皮,毛皮」を指定商品として、平成14年12月11日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、アメリカ合州国ニューヨーク州在の『ザ ポロ ローレン カンパニー』が商品『被服』等に使用して本願の出願時には既に著名となっている商標『ポロプレーヤーの図形(例えば、登録第2691725号商標)』とその構成の軌を一にする図形を含むものであるから、このような商標を本願の指定商品に使用するときには、これがあたかも上記会社、或いはこれと何等かの関係を有する者の取扱いに係る商品であるかのごとく、その出所について混同を生ずるおそれがあるものと認める。したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。」旨認定、判断して本願を拒絶したものである。

3 当審における証拠調べ通知

当審において、本願商標が商標法第4条第1項第15号に該当するか否かについて、職権に基づく証拠調べをした結果、次の事実を発見したので、同法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づく通知を行った。

(1)引用商標の周知著名性について

「Polo」ないし「POLO」の文字よりなる標章、「by RALPH LAUREN」の文字よりなる標章、「馬に乗ったポロ競技のプレーヤー」の図形よりなる標章及びこれらを組み合わせた標章は、我が国においては、遅くとも本願商標の登録出願時までにはラルフ・ローレンのデザインに係る商品を表示するものとして、被服類、眼鏡等のいわゆるファッション関連の商品分野の取引者、需要者の間において広く認識され、かつ著名となっていたものであり、その状態は現在においても継続しているものと認めることができる。

(2)商品の出所の混同のおそれについて

本願商標と引用商標の図形は、仔細にみれば馬の向き、マレットの位置等において相違するところがあるとしても、両者は共に、疾駆する馬及び同馬に乗ってマレットを操っているポロ競技者の図柄を全体として描いてなる点において構成の軌を一にするものといえるから、両図形を時と所を異にして離隔的に観察した場合は、全体的な外観における印象において、彼此相紛らわしいものといわなければならない。

また、本願の指定商品である「かばん類,袋物,傘,携帯用化粧道具入れ」等と、前記周知・著名な引用商標の使用商品である被服等とは、いずれもファッション関連商品であって、統一ブランドの下にファッションをまとめようとする昨今にあっては、密接な関係にある商品であり、取引者、需要者が共通しているといえるものである。

そして、本願指定商品は、「かばん類,袋物,傘,携帯用化粧道具入れ」等の日常的に消費される商品を含むものであることから、その対象となる需要者層は、必ずしもブランドに対する意識が高い者のみとはいえず、むしろ、ブランドに対する意識の高くない者をも含む幅広い需要者層であるといえる。

さらに、本願商標は、ワンポイントマークとして使用され得ると考えられるところ、指定商品である「かばん類,袋物,傘,携帯用化粧道具入れ」においては、ワンポイントマークが比較的小さく表示されて取引に資されている実情にあることが、下記のインターネット掲載情報から裏付けられるところである。

ア http://www.kawata-juju.com/kawata/playboy_a.html

イ http://www.rakuten.co.jp/kanerin/446817/836754/

ウ http://www.i-piazza.co.jp/shop/html/hw217.html

エ http://item.rakuten.co.jp/ripe/fredperry_l942/

オ http://item.rakuten.co.jp/antenashop/000000005117/

カ http://store.shopping.yahoo.co.jp/versus/lacoste-vertical-totebag-71045019.html

キ http://www.mbok.jp/item/item_119430644.html

ク http://store.shopping.yahoo.co.jp/tians/lc-m40009016-midnightblack.html

ケ http://item.rakuten.co.jp/feel-ing/10004481/

コ http://www.salada-bowl.com/ralph_lauren/bag/m_f/prl-bg-10001.html

サ http://item.rakuten.co.jp/ilb/rl160mc04/

シ http://item.rakuten.co.jp/speciale/polo_108/

ス http://auction.woman.excite.co.jp/item/88383383

セ http://store.shopping.yahoo.co.jp/oroshiya/sd2007022501-w.html

ソ http://store.shopping.yahoo.co.jp/hukuzatsuya/gb-01.html

タ http://page10.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/m46852840

チ http://www.rakuten.co.jp/hukuzatsuya/604299/610634/610722/

ツ http://www.mbok.jp/item/item_131626211.html

テ http://kakaku.livedoor.com/item_info/20641725210903.html

ト http://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/101166790

そうすると、本願商標と引用商標における馬の向き、マレットの位置などの細部の相違点までは十分に注意が向けられないままに商品の選択、購入がされることが少なくないというべきである。

してみれば、本願商標をその指定商品に使用するときは、これに接する取引者、需要者は、本願商標が馬に乗ったポロ競技のプレーヤーの図形商標であることに着目して、前記周知・著名になっている引用商標を連想、想起し、当該商品がラルフ・ローレン又は同人と組織的・経済的に何等かの関係を有する者の業務に係る商品であるかのように誤解、誤信され、商品の出所について混同を生ずるおそれがあるものというべきである。

4 証拠調べ通知に対する意見

請求人は、前記3の証拠調べ通知に対し、何ら意見を述べていない。

5 当審の判断

(1)引用商標の周知著名性について

前記3の証拠調べ通知において述べたとおり、「Polo」ないし「POLO」の文字よりなる標章、「by RALPH LAUREN」の文字よりなる標章、「馬に乗ったポロ競技のプレーヤー」の図形よりなる標章及びこれらを組み合わせた標章は、我が国においては、遅くとも本願商標の登録出願時までにはラルフ・ローレンのデザインに係る商品を表示するものとして、被服類、眼鏡等のいわゆるファッション関連の商品分野の取引者、需要者の間において広く認識され、かつ著名となっていたものであり、その状態は現在においても継続しているものと認めることができる。

この点に関して、請求人は、「引用商標(ポロプレーヤーマーク)は、ラルフ・ローレンの『ポロ』ブランドないしデザイナーのラルフ・ローレンと密接に結び付いたものとして著名な識別力を獲得するに至ったと認められるものである。」と述べ、その著名性については否定をしていないところである。

(2)商品の出所の混同のおそれについて

本願商標は、別掲(1)のとおり、黒色を用いて、斜め右方に向けて疾駆する馬及び同馬に乗り上体をやや屈めてマレットでボールを捉えようとするポロ競技者の図をシルエット風に描き、その下部に「U.S.P.A」の文字を横書きした構成よりなるものある。

一方、引用商標は、別掲(2)のとおり、黒色を基調に、斜め左方に向けて疾駆する馬及び同馬に乗り上体をやや屈めてマレットを振りかざすポロ競技者の図を表したものである。

しかして、両者の図形は、仔細にみれば馬の向き、マレットの位置等において相違するところがあるとしても、両者は共に、疾駆する馬及び同馬に乗ってマレットを操っているポロ競技者の図柄を全体として描いてなる点において構成の軌を一にするものといえるから、両図形を時と所を異にして離隔的に観察した場合は、全体的な外観における印象において、彼此相紛らわしいものといわなければならない。

また、本願の指定商品である「かばん類,袋物,傘,携帯用化粧道具入れ」等と、前記周知・著名な引用商標の使用商品である被服等とは、いずれもファッション関連商品であって、統一ブランドの下にファッションをまとめようとする昨今にあっては、密接な関係にある商品であり、取引者、需要者が共通しているといえるものである。

そして、本願指定商品は、「かばん類,袋物,傘,携帯用化粧道具入れ」等の日常的に消費される商品を含むものであることから、その対象となる需要者層は、必ずしもブランドに対する意識が高い者のみとはいえず、むしろ、ブランドに対する意識の高くない者をも含む幅広い需要者層であるといえる。

さらに、指定商品である「かばん類,袋物,傘,携帯用化粧道具入れ」において、商標等の表示がいわゆるワンポイントマークとして比較的小さく表示されることが多い実情にあることは、前記3(2)に記載の事実より窺い知ることができる。

そうすると、本願商標と引用商標における馬の向き、マレットの位置などの細部の相違点までは十分に注意が向けられないままに上記商品の選択、購入がされることが少なくないというべきである。

してみれば、本願商標をその指定商品に使用するときは、これに接する取引者、需要者は、本願商標が馬に乗ったポロ競技のプレーヤーの図形商標であることに着目して、前記周知・著名になっている引用商標を連想、想起し、当該商品がラルフ・ローレン又は同人(ないし同社)と組織的・経済的に何等かの関係を有する者の業務に係る商品であるかのように誤解、誤信され、商品の出所について混同を生ずるおそれがあるものというべきである。

(3)請求人は、本願商標と引用商標とは外観上、ポロ競技における人と馬及びマレットという主要な構成要素のすべてにおいて表現態様が相違していて、全体として看者に異なる印象、記憶を生じさせるものというべきであると述べ、東京高裁平成15年(行ケ)第371号判決及び東京高裁平成15年(行ケ)第564号判決では、両商標の図形の外観上の相違を詳細に比較検討した上で、非類似であるとの判断を導いていると主張するが、商標法第4条第1項第15号該当性の判断は、当該商標をその指定商品等に使用したときに、当該商品等が他人との間にいわゆる親子会社や系列会社等の緊密な営業上の関係又は同一の表示による商品化事業を営むグループに属する関係にある営業主の業務に係る商品等であると誤信されるおそれがあるかどうかを問題とするものであって、当該商標が他人の商標等に類似するか否かは、上記の判断における考慮要素のひとつにすぎないものである。そして、前者の判決は、商標法第4条第1項第11号の該当性が争われたもので、かつ、商標の態様及び指定商品が本件とは異なるものであり、また、後者の判決は、商標法第4条第1項第15号の該当性が争われたものではあるが、商標の態様及び指定商品が本件とは異なるものであって、いずれも本件とは事案を異にするものであるから、請求人の主張を採用することはできない。

さらに、請求人は、米国ポロ協会/United States Polo Association(全米ポロ協会)は、米国における全てのポロ・クラブおよびポロの選手を統括し、ポロ競技の育成と発展に努めてきた団体で、米国で最も権威と歴史のあるポロ競技に関する組織であること、また、ライセンスビジネスにおいても、そのビジネスにより得た利益は、ポロ競技の発展のために使用されており、本願商標と引用商標は出所の混同を生じていない旨を主張するが、これらの事情は、本願商標が商標法第4条第1項第15号に該当するとの上記判断を左右するものではない。

(4)以上のとおりであるから、本願商標が商標法第4条第1項第15号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものであって、これを取り消すべき限りでない。

よって、結論のとおり審決する。

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