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結論

勝訴(請求認容)

第4条第1項第16号・第3条第1項第3号「誰ケ袖の普通名称性判断」の商標審決・判断理由(審判番号:不服2008−15384(T2008−15384/J1)|拒絶査定取消・登録)

審判番号
不服2008−15384(T2008−15384/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)
争点(論点)
誰ケ袖の普通名称性判断
適用条文
第4条第1項第16号・第3条第1項第3号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2008−15384(T2008−15384/J1)・不服)は、本件商標について、商標法第4条第1項第16号・第3条第1項第3号への該当性が争われた事例です。主な争点は「誰ケ袖の普通名称性判断」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第3類「におい袋,その他の薫料,その他の香料類」を指定商品として、平成19年10月4日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、『誰ケ袖』及びその表音と解される『たがそで』の文字を普通に用いられる方法で2段に書してなる部分と、『薫』の手書き風文字の右側に『KAORU』の文字を配してなる部分とからなるところ、指定商品との関係において、『誰ケ袖』及び『たがそで』からなる部分は、『衣服の袖の形に造り、紐で2つつないで袂落しのようにもった匂袋の名称〔誰袖(たがそで)〕』を容易に看取させるものであり、『薫』及び『KAORU』からなる部分は『よいかおり(がする)。』程度の意味合いを認識させるから、これをその指定商品中『におい袋』に使用するときは、単に商品の品質、形状を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記文字に相応する商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記1のとおり、「たがそで」の文字と「誰ケ袖」の文字とを2段に書し、右側に大きく表した「薫」の文字とその読みをローマ字で小さく表した「KAORU」の文字をその右側に配した構成からなるところ、構成中の「たがそで」及び「誰ケ袖」の文字が、〔『古今春上』にある歌『色よりも香こそあはれとおもほゆれ誰が袖触れし宿の梅ぞも』から〕匂い袋の名。」の意味を有する語(大辞林 第二版 株式会社三省堂発行)であることは認め得るところである。

そして、インターネットの情報によれば、室町時代後期に袖の形に縫った2つの袋に、白檀や沈香、丁子などの香材料を入れて、紐で結びつなげて着物の両袖に下げた「誰が袖」(たがそで)と名付けられた匂い袋が流行し、人々はこぞって携帯した。との記事が掲載されていることが認められる。

そうとすれば、室町時代において、「誰が袖」と名付けられた匂い袋が使用されていたとしても、現在において「たがそで」及び「誰ケ袖」の文字が直ちに「匂い袋」の別名として、一般に認識されているものとはいい難く、また、職権をもって調査するも、「たがそで」及び「誰ケ袖」の文字が、その指定商品を取り扱う業界において、商品の品質、形状を表示するものとして、取引上一般に使用されている事実も見出せないものである。

してみれば、仮に構成中の「薫」及び「KAORU」の文字が、指定商品との関係において、自他商品の識別力が弱い部分であるとしても、「たがそで」及び「誰ケ袖」の文字が、自他商品の識別力を有することは前記のとおりであるから、本願商標は、これをその指定商品に使用しても、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものであり、かつ、商品の品質、形状の誤認を生ずるおそれもないものである。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は妥当でなく、取消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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