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結論

勝訴(請求認容)

第4条第1項第11号「称呼の発生と要部抽出」の商標審決・判断理由(審判番号:不服2008−28718(T2008−28718/J1)|拒絶査定取消・登録)

審判番号
不服2008−28718(T2008−28718/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)引用商標「series」
争点(論点)
称呼の発生と要部抽出
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2008−28718(T2008−28718/J1)・不服)は、本件商標と引用商標「series」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「称呼の発生と要部抽出」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲1のとおりの構成よりなり、第12類に属する願書記載の商品を指定商品とし、平成19年3月16日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第4446466号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲2のとおりの構成よりなり、1999年8月5日アメリカ合衆国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して平成11年11月5日に登録出願、第9類及び第38類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同13年1月19日に設定登録され、現に有効に存続するものである。

3 当審の判断

本願商標は、別掲1のとおり、五角形の四辺の角に丸みをつけ、左右の縦線部分をやや曲線にして横長のベース型のように描いた図形の中に、左右の上部(右部分が左部分よりも長く配されている)を先端部に向けて細く横に伸ばした「V」の欧文字と、その右横に「シリーズ」の片仮名文字を太字で配してなるところ、昨今、文字のデザイン化が盛んとなり、商標を構成する文字の一部又は全部を判読できる程度に図案化して用いられることが一般に行われている実情に徴すれば、構成中の「V」の欧文字は、該文字の特徴を損なわない程度に図案化したものと理解、認識されるものというのが相当であり、図形内の文字部分全体として「Vシリーズ」の文字を表したものと認識し得るものである。

そうすると、本願商標は、その構成中の文字に相応して、「ブイシリーズ」の称呼及び観念を生ずるものである。

一方、引用商標は、左右の上部をやや曲線をもって先端部に向けて細長くした「V」状の図形と該図形の右上部の横長部分の下に「series」の欧文字を極めて小さく書し、さらに「V」状の図形の右横に黒色の楕円形を配してなるところ、該「V」状の図形は、下部を緩やかな曲線で描いてなり、両先端部分を鋭角にして、右上斜め方向にたなびくように曲線で統一して表してなることから、該構成からは、文字として認識されるとみるよりは、むしろ、親しまれた既成の観念を有さない特異な図形として理解、認識されるものというべきであり、該図形及び楕円形から直ちに特定の称呼を生ずることはないとみるのが相当である。さらに、構成中の「series」の欧文字は、「一続き,連続」(株式会社研究社発行「研究社ユニオン英和辞典 第2版」)の意味を有する英語であって、日常一般に親しまれているといえるものであり、引用商標の指定商品を取り扱う業界においては、同一系列の商品を表すものとして取引上普通に使用しているのが実情である。

そうとすれば、引用商標は、その構成中の「series」の文字が、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないとみるのが相当であり、「series」の文字部分のみを抽出して自他商品の識別標識たる要部として単に「シリーズ」と称呼されることはないから、引用商標からは特段の称呼及び観念は生じないというべきである。

そうすると、本願商標と引用商標とは、それぞれ前記のとおりの構成よりなるものであるから、外観において明らかに区別し得るものであり、称呼及び観念においては、比較することができないものである。

してみれば、本願商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれからみても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。

したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものではなく、取消を免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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