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Trademark Appeal Case

称呼の類否と要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2008−21545(T2008−21545/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「ニチハ耐力面材 『あんしん』」の文字を横書きしてなり、第19類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成19年6月25日に登録出願されたものである。

その後、願書記載の指定商品については、平成20年3月25日付け手続補正書により、同補正書記載のとおりの商品に補正されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第4208533号商標は、「あんしんくん」の文字からなり、平成8年10月21日登録出願、第19類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同10年11月6日に設定登録されたものである。

同じく、登録第4217679号商標は、「あんしんくん」の文字からなり、平成8年10月21日登録出願、第17類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同10年12月4日に設定登録されたものである。

(以下、これらをまとめて「引用商標」という。)

3 当審の判断

本願商標は、前記1のとおりの構成からなるところ、構成文字全体から生ずる「ニチハタイリョクメンザイアンシン」の称呼は、冗長であるばかりでなく、その構成中の「あんしん」の文字が鉤括弧(『 』)に囲まれ、かつ、他の文字より大きく表されていることから、自ずと視覚上分離され、該文字部分が看者の注意を引き、該文字分のみを捉えて取引に当たる場合も少なくないものとみるのが相当である。

そうすると、本願商標は「あんしん」の文字部分に相応して、単に「アンシン」の称呼をも生ずる。

他方、引用商標は、「あんしんくん」の文字を同じ書体、同じ大きさ、同じ間隔で外観上まとまりよく表されており、その構成文字に相応して生ずる「アンシンクン」の称呼もよどみなく一連に称呼し得るものである。

また、その構成は、「心配・不安がなくて、心が安らぐこと。」(株式会社岩波書店 広辞苑第五版)を意味する「安心」と、「尊敬すべき目上の人などに付けて呼ぶ語。同輩以下の人の氏名の下に添える語。」(前出 広辞苑第五版)であって、しばしば人以外のものに付して愛称的にも用いられる「くん」の文字とを平仮名で「あんしんくん」と一連に結合したものであり、全体として擬人化された一つの名称を表したものと認識し把握されるとみるのが自然である。

そうすると、引用商標は、構成全体をもって一体不可分の一種の造語からなるものというべきであるから、これからは「アンシンクン」の一連の称呼のみを生ずるとみるのが相当である。

そこで、本願商標から生ずる「アンシン」と引用商標から生ずる「アンシンクン」の称呼を比較すると、その構成音数及び音構成に明らかな差異を有するものであるから、称呼上互いに相紛れるおそれはない。

そして、本願商標と引用商標とは、それぞれの構成に照らし、外観上判然と区別し得る差異を有するものであり、また、引用商標が親しまれた既成の観念を有しない造語である以上、両商標を観念上比較すべくもない。

してみれば、本願商標と引用商標とは、称呼、外観及び観念のいずれの点からみても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。

したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するものであるとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものでなく、取り消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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