結論テキスト
審判費用は、請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 無効2007−890158(T2007−890158/J3) |
|---|---|
| 審判種別 | 無効 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
本件登録第4880756号商標(以下「本件商標」という。)は、「コラゲテクト」の片仮名文字と「COLLAGE TECHTO」の欧文字とを上下二段に横書きしてなり、平成16年7月14日に登録出願、第3類「化粧品,せっけん類,歯磨き,香料類,つけまつ毛」を指定商品として、同17年7月15日に設定登録されたものである。
請求人が引用する登録第2120276号商標は、「コラージュ」の片仮名文字よりなり、昭和54年1月17日に登録出願、第4類「せっけん類(薬剤に属するものを除く)歯みがき、化粧品(薬剤に属するものを除く)香料類」を指定商品として、平成元年3月27日に設定登録、その後、同11年4月20日に商標権存続期間の更新登録がなされているものである。
同じく、登録第2318621号商標は、「コラージュ」の片仮名文字と「Collage」の欧文字とを上下二段に横書きしてなり、平成元年1月31日に登録出願、第4類に属する商標原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同3年6月28日に設定登録、その後、同13年3月21日に商標権存続期間の更新登録がなされ、また、指定商品については、同13年4月11日に指定商品の書換登録があった結果、第3類「せっけん類,歯磨き,化粧品,香料類,薫料」及び第30類「食品香料(精油のものを除く。)」とするものである。
同じく、登録第2413569号商標は、別掲に示したとおりの構成よりなり、平成元年1月31日に登録出願、第4類に属する商標原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同4年5月29日に設定登録、その後、同14年5月14日に商標権存続期間の更新登録がなされ、また、指定商品については、同14年5月29日に指定商品の書換登録があった結果、第3類「せっけん類,歯磨き,化粧品,香料類」及び第30類「食品香料(精油のものを除く。)」とするものである。
以下、これらを一括して「引用各商標」という。
請求人は、「本件商標の登録を無効とする。審判費用は請求人の負担とする。」との審決を求め、その理由及び答弁に対する弁駁を要旨次のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第304号証(枝番号を含む。甲第8号証、甲第9号証及び甲第46号証ないし甲第50号証を除く。)を提出した。
本件商標は、「COLLAGE」と「TECHTO」との間にスペースを配してなり、その外観構成上「コラゲ/COLLAGE」と「テクト/TECHTO」の2語より結合されてなるところ、「COLLAGE」と「TECHTO」の2語を結合することにより、親しまれた熟語的意味合いを表したものとは、認められないばかりでなく、欧文字部分の文字数が冗長でもあるため、簡易迅速を尊ぶ商取引においては、後半部分が省略され、前半部分をもって、取引に当たることも決して少なくないものといえる。
また、商標の類否判断においては、指定商品・役務の取引実情をも参酌すべきものであるところ、引用各商標の周知・著名性も、このような取引実情の一事情に当たるものである(甲第5号証)。
これを本件についていえば、本件商標及び引用各商標は、いずれも、「化粧品,せっけん類」を指定商品とするものであり、前示商品に使用されるものであることが明らかであるから、両商標の類否判断においては、指定商品に係る化粧品の分野の実情をも考慮して判断すべきである。後述するとおり、引用各商標の商標権者である持田製薬株式会社は、昭和55年1月以降、爾来今日に至るまで、基礎化粧品を中心としたシリーズ商品「コラージュシリーズ」を表す一種のファミリーマークとして「コラージュ」商標を継続して使用し続けており、その結果、引用各商標は、本件商標の登録出願時である平成17年11月7日において、化粧品の分野において周知・著名性を獲得していたものである。
そうとすれば、本件商標は、構成中「COLLAGE」の文字部分が識別標識として強く支配的な印象を受けることが明らかであり、該部分のみが単独で商標として機能することは、明らかである。
そして、この「COLLAGE」の文字は、いわゆる「コラージュ」、すなわち「(貼り合せの意)近代絵画の技法の。画面に紙・印刷物・写真などの切抜きを貼りつけ、一部に加筆などして構成する。広告・ポスターなどにも広く応用。ブラック・ピカソらが創始。貼付け絵。」の意味を有する語として一般に知られているものであるから(甲第6号証)、「コラゲ」の仮名文字が「COLLAGE」の欧文字の自然な称呼を特定したものとはいえず、したがって、「COLLAGE」の文字部分から「コラージュ」の称呼及び観念をも生ずると判断するのが相当である。このことは、本件商標の特許庁称呼として、「コラージュ」の称呼が付与されていることからしても(甲第7号証)、十分肯首し得るところである。
よつて、本件商標と引用各商標とは、「コラージュ」の称呼及び観念を共通にするものである。
以上より、本件商標と引用各商標とは、類似の商標であり、指定商品も抵触するものであることから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(1)引用各商標の著名性
請求人は、基礎化粧品を中心としたシリーズ商品を表す一種のファミリーマークとして引用各商標を使用し続けている(なお、甲第45号証で示すとおり、コラージュシリーズの取り扱いは、平成16年4月1日に請求人のヘルスケア事業本部から提出者の100%出資に係る持田ヘルスケア株式会社に移されている。)。請求人は、昭和55年1月より引用各商標の使用を開始し、爾来今日に至るまで継続して使用している(甲第10号証ないし甲第18号証)。
「コラージュ」シリーズは、製造販売の開始時より、現在に至るまで、莫大な広告予算を投入して(甲第19号証)、雑誌・新聞を中心として宣伝広告や紹介記事を掲載してきた(甲第51号証ないし甲第298号証)。
また、たびたびキャンペーンを打ち(甲第23号証ないし甲第25号証)、コラージュ愛用者の会「コラージュ倶楽部」「コラージュシーダー会」を立ち上げるなどするとともに(甲第26号証ないし甲第43号証)、様々な販促ツールを活用して(甲第44号証,甲第23号証ないし甲第25号証)、需要者に強く働きかけてきた。その結果、「コラージュ」シリーズ全体の売上は、平成9年度から平成18年度までの10年間一年当たり約20〜28億円程度に達している(甲第20号証)。
「コラージュ」シリーズは、皮膚刺激の原因となりやすい成分を一切含んでいないことを特徴としていることから、農学博士等にも紹介され(甲第142号証)、また、臨床試験にも用いられている事実が存在する(甲第54号証)。さらに、乾燥や肌荒れや油脂肌やニキビ、ひび割れなど肌に問題がある人や乳児にも使用することができ、近年特に増加したアトピー性皮膚炎やアレルギー体質の人にも勧められる低刺激性の製品として定評を得ているところである(甲第95号証、甲第97号証、甲第166号証、甲第204号証、甲第247号証、甲第256号証、甲第277号証、甲第292号証、甲第295号証、甲第298号証他)。
例えば、情報番組を多数担当し、審美観に優れているであろう小島奈津子アナウンサーもが「お勧め商品」に挙げており(甲第290号証)、また、雑誌においても「芸能人やスポーツ選手に隠れファンが多いコラージュ」と紹介されている(甲第121号証)。かかる特徴のため、甲各号証の広告・記事が掲載されている雑誌は、女性ティーンズ誌、ヤングアダルト誌、ミセス誌に限らず、マタニティ・育児誌、生活情報誌、青年向け総合誌、タウン情報誌、テレビ情報誌、旅行情報誌などにも及び(甲第51号証,甲第149号証)「コラージュ」シリーズは、幅広いジャンルの需要者層をターゲットにした商品であるということができる。
以上のように、「コラージュ」シリーズは、長期間にわたって盛大に商品に附されて販売され、宣伝・広告されてきたことに加え、上述のような特徴故に、特に皮膚に問題を有する需要者は「コラージュ」シリーズを継続的に使用するために反復して購入することが多く、このため、遅くとも本件商標の登録出願時には、「コラージュ」は、取引者・需要者間に広く認識された著名商標となっていた。
請求人の請求に係る無効2003−35264号において、「『コラージュ』及び『Collage』の商標は・・・本件商標の登録出願(平成12年10月20日)の時はもとよりその査定時(平成13年8月23日)においても、せっけん、化粧品業界をはじめ医薬品業界において、その取引者、需要者の間で、請求人(提出者)の取扱に係る上記商品(せっけん、化粧品)の商標として、広く認識され、周知・著名な商標になっていたものと認めることができる」と認定されており(甲第22号証)、遅くとも平成12年には、「コラージュ」が取引者・需要者間に広く認識された「著名商標」と認められている。
特に、平成14年度に販売額が20億円を超えて以降は、年間販売額が毎年前年度を上回っており(甲第20号証)、特に近3年に至っては、平成16年度:24億3000万円、平成17年度:26億1000万円、平成18年度:27億7300万円と高い数字を維持しながらも販売額が上昇し続けているところでもある。かかる販売額の推移よりしても、上記無効審決時より、その著名性が高くなっていることが明らかであり(甲第21号証)、本件商標の出願時及び査定時において、「コラージュ」は、取引者・需要者間に広く認識された著名商標となっていた。
(2)出所の混同の可能性
引用各商標は、シリーズものを表示する商標として著名となっていること、及び、本件商標が前半の文字部分と後半の文字部分とに観念的つながりが全く認められない商標であることを併せ考えると、仮に本件商標が実際に市場にて商品に使用された場合には、需要者・取引者は、該商品が「コラージュ」シリーズの商品であると誤認し、請求人の製造販売に係る商品であると出所を誤認する可能性が十分にある。
(3)まとめ
以上により、本件商標は、本件指定商品に使用された場合、請求人の業務に係る商品と混同を生じるおそれが十分認められるから、商標法第4条第1項第15号に該当する。
(1)商標法第4条第1項第11号について
ア 本件商標が構成上一体であるとの主張について
結合商標につき、外観上の一体性がある場合や称呼が冗長ではない場合等「特段の事情」がないときには、該商標が一連一体の商標と判断され得ることは、請求人自身知悉しているところである。
しかしながら、本件商標は、前半部が請求人の著名商標「collage」と同一の綴り「COLLAGE」よりなり、構成2語において明らかに識別力の強弱があるところ、このような「構成語の識別力の強弱」も、結合商標の一体性の判断において「特段の事情」として考慮されるものである。請求人の上記主張が妥当なことは、商標審査基準において、特に項を設け、「指定商品又は指定役務について需要者の間に広く認識された他人の登録商標と他の文字又は図形等と結合した商標は、その外観構成がまとまりよく一体に表されているもの又は観念上のつながりがあるものを含め、原則として、その他人の登録商標と類似するものとする。」旨、明記されていることからも明らかである(甲第299号証)。
被請求人は、まず、本件商標が「欧文字部分と片仮名文字部分を構成する各文字が、それぞれ同一の大きさ及び同一の書体で外観上まとまりよく一体的に構成されていて、これより生ずる『コラゲテクト』の称呼も格別冗長というべきものでなく、よどみなく一連に称呼し得るものである」旨、指摘する(答弁書3頁19行目〜22行目)。
しかしながら、上記「周知・著名商標を商標構成の一部に含む場合の取扱い」は、「外観構成がまとまりよく一体に表されているもの又は観念上のつながりがあるものを含め」たものであり、「collage」が周知・著名商標である以上(この点については、後述する。)、外観上の一体性や称呼の簡潔さ等の観点のみで、一連の商標と判断されるべきものではない。
この点については、工藤莞司著「実例で見る商標審査基準の解説(第五版)」においても、「商標の構成上の一体性や一定の観念が生ずるに関わらず、周知・著名商標を含む場合は、取引上はその部分が周知・著名性の故に要部としてないしは要部的に機能するときがあ(る)」旨が指摘されており、また、本基準の例外を拡大解釈すべきでないことについても、これまた、「出願商標の採択の範囲は広いに関わらず、偶然に、他人の周知・著名商標を結合した商標を採択したとは考えにくく、また、拒絶しても他の商標の採択は容易であるのに対して、一旦登録されれば、無効又は取り消されるまでは、登録商標として保護されるのであるから、両者の利益衡量をすれば、商標法の目的からして、周知・著名商標の保護が優先されるべき」としている(甲第300号証)。
したがって、引用各商標が周知・著名商標である以上は、それと綴りを同じくする「COLLAGE」と「他の文字」との結合にすぎない本件商標は、引用各商標に類似するものというべきである。
イ 片仮名文字「コラゲ」の存在について
本件の指定商品の分野において「コラーゲン」入りの商品について「COLLAGEN」ではなく「COLLAGE」の表記が使用され、取引者・需用者に「COLLAGE」が「コラーゲン入りの商品」を示すかのごとく認識されているとの実情は、請求人の調査した範囲において、一切発見することができず、むしろ、乙第2号証及び乙第3号証で示されているとおり、「collage(コラージュ)」と「collagen(コラーゲン)」が別異の語として存在している事実のみが確認し得たところである。
したがって、仮に「COLLAGE」が「コラーゲン入りの商品」を示す際に使用されており、一般にそのように認識されているとの風潮があるのであれば、「適切な証拠」をもってそれを証明すべきであり、そのような証拠が存在しない以上、上記主張は、単なる「被請求人の妄想」というほかない。
なお、被請求人の主張は、本件商標中「COLLAGE」の文字からは「コラゲ」の称呼のみしか生じず、「コラージュ」の称呼は、生じ得ないとの主張のようでもあるが、欧文字部分の「不自然な称呼」をカタカナ表記することで、周知・著名商標を含む商標の登録を図らんとする手法は、商標ブローカーの常套手段でもあり、周知・著名商標を構成要素に含む場合には、片仮名文字部分の存在のみを重視すべきではない。特に、そのような登録商標は、一般の取引市場において、欧文字部分のみで使用することが多く、その後、他人の周知・著名商標との間で問題が起こり得ることは、過去の侵害事件から見ても明らかである(甲第301号証)。したがって、商標審査実務においても、不自然な振り仮名の場合には、振り仮名以外の称呼が生ずるとされており(甲第302号証)、この点については、工藤莞司著「実例で見る商標審査基準の解説(第五版)」 においても、「漢字等に二とおりの読み方がある場合又は、不自然な読み方による振り仮名を付した場合は、必ずしも振り仮名どおりの称呼を生ずるとはいえない。様々な取引市場で多くの需要者の間で使用され機能する商標は、振り仮名が漢字等の一般的な読み方でない場合は、漢字等他の文字の部分より生ずる一般的な読み方で取引に供されるときも少なくない。このような取引きの実情は、経験則といってよいであろう。」と記されている(甲第303号証)。
そこにおいて、「COLLAGE」の自然な称呼が「コラゲ」ではなく、「コラージュ」であることは、「COLLAGE」の語が「コラージュ」と発音される既成語として存在しており(甲第6号証,乙第2号証及び乙第3号証)、当該語が「比較的平易な英語(外来語)」であること(答弁書5頁8行目〜9行目,同頁28行目〜29行目)からしても、明らかである。したがって、本件商標は、「COLLAGE」の部分から「コラージュ」の称呼が生ずるものである。
なお、被請求人は、「本件商標(の特許庁称呼)に『コラージュ』の称呼が付与されていることをもって、『本件商標は、その構成文字全体に相応して『コラゲテクト』の一連の称呼のみを生ずるものというべきである。』とする被請求人の主張が左右されるものではない」旨主張するが(答弁書4頁33行目〜同5頁1行目)、甲第7号証は、審判請求書でも明らかにしているとおり、「COLLAGE」の自然な読みが「コラゲ」ではなく、「コラージュ」であるという点を補強すべく提出したものである。
ウ まとめ
以上のとおり、被請求人の主張は、いずれも失当であるから、「本件商標は、これを構成する『コラゲ』と『テクト』及び『COLLAGE』と『TECHTO』の各文字の結合は強固なものといえる」旨の被請求人の主張(答弁書3頁33行目及び34行目)は、採用し得るものではない。
むしろ、本件商標の構成中「COLLAGE」の語が、請求人の著名商標「collage」と同一の綴り文字よりなるものであること、本件商標の構成中、片仮名文字「コラゲ」は、欧文字「COLLAGE」の不自然な称呼であり、片仮名文字部分の存在を重視すべきではないこと等よりすれば、本件商標は、構成中「COLLAGE」の文字部分が識別標識として強く支配的な印象を受けるものであるから、本件商標と引用各商標とは、「コラージュ」の称呼を共通にする類似の商標といわざるを得ない。特に、請求人が「collage(コラージュ)」の商標を一商品群の商標(ファミリーネーム)と使用し、「collage ○○(コラージュ ○○)」の態様よりなる商標が多数存在している実情をも踏まえれば、「COLLAGE」と「TECHTO」の2語が、一連に書されることなく、スペースを間に介した構成であること、「COLLAGE」と「TECHTO」の2語を結合して、一体的な意味合いが生ずるものではないこと等よりして、本件商標は、商標「COLLAGE」(ファミリーネーム)を付した一商品群中の商標「TECHTO」(ペットネーム)と把握されること必定の構成でもある。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する商標である。
(2)商標法第4条第1項第15号について
ア 「当該商標と他人の商標との類似性の程度」について
被請求人は、「本件商標は、その構成各文字が一体不可分に表示されていて引用商標とは全く類似するところのない別異の商標である」旨主張するが(答弁書5頁27行目〜28行目)、上述のとおり、本件商標と引用各商標とは、「コラージュ」の称呼を共通にする類似の商標である。百歩譲って、本件商標と引用各商標とが類似の商標ではないとしても、本件商標は、以下に述べるとおり、引用各商標と「類似性の程度が極めて高い商標」である。被請求人の主張は、商標法第4条第1項第11号で「非類似の商標」であると判断されれば、同法第4条第1項第15号の適用がないかのごとき主張のようであるが、かかる主張は、商標法第4条第1項第15号の規定が、同項第10号ないし第14号と適用範囲が異なることを理解せずになされたものといわざるを得ない。すなわち、商標法第4条第1項第11号にいう「類似」とは、取引の経験則に照らし出所の混同が生じると予測される範囲(一般的出所の混同)であるのに対して、同第15号にいう「出所の混同」とは、仮に本件商標が実際に市場を流通したとすれば同じ業者により生産販売されたものと認識されること(具体的出所の混同)をいい、判例上もかかる解釈に沿って判断されている。(甲第304号証)。
つまり、商標法第4条第1項第11号において「非類似の商標」であると判断された場合であっても、商標法第4条第1項第15号における「混同のおそれがあるほどの類似性」を有するか否かは、別途判断されるのであり、平成10年(行ヒ)第85号判決において、「当該商標と他人の表示との類否」ではなく、「当該商標と他人の表示の類似性の程度」としているのは、正にこの点を表しているものである。 本件商標は、上述のごとく、引用各商標と類似するものと確信するところであるが、仮に、本件商標と引用各商標とが商標法第4条第1項第11号にいう「類似商標」に該当しないと判断されたとしても、請求人が引用各商標を一商品群の商標(ファミリーネーム)として使用し、「collage ○○(コラージュ ○○)」の態様で取引上多数使用されている実情(甲第10号証ないし甲第18号証)、「COLLAGE」と「TECHTO」の2語が、一連に書されることなく、スペースを間に介した構成であること、「COLLAGE」と「TECHTO」の2語を結合して、一体的な意味合いが生ずるものではないこと等を総合的に勘案すれば、本件商標は、引用各商標と「類似性の程度が極めて高い商標」であることが明らかである。
イ 「他人の表示の周知著名性及び独創性の程度」について
「COLLAGE(コラージュ)」の語が比較的平易な英語であること、また、そのような「ディクショナリーワード」が「造語」と比べて著名性を「獲得」しづらいことに関しては、被請求人の主張のとおりである。
しかしながら、独創性の程度が低い用語が周知・著名と認定されるためには、「造語」と比べて、相当程度の宣伝広告や販売が必要であることから、そのような商標が一度著名性を獲得した場合、その著名性は、減じづらく、その後も継続的な宣伝広告・販売がなされている以上は、「相当の理由」がない限り、その著名性は「維持」されていると見るべきものである。そこにおいて、引用各商標は、甲第22号証として提出の無効2003−35264号審決が示すとおり、構成する各文字の「独創性の程度」がさほど高いものではないにもかかわらず、引用各商標が付された商品について相当程度の宣伝広告及び販売がなされた結果、引用各商標は、平成12年10月20日〜平成13年8月23日には周知・著名な商標であった、と認定されている。また、請求人は、平成13年8月23日以降も、引用各商標の著名性が「維持」されていることに関しては、甲各号証をもって十分証明し得ていると確信する。
次に、被請求人は、引用各商標が著名性を有しない理由として「当該商標がハウスマークではなく一商品の商標(ペットマーク)にすぎない」 旨も主張するところ(答弁書5頁30行目〜31行目)、請求人は、引用各商標を一商品の商標(ペットマーク)ではなく、一商品群の商標(ファミリーネーム)として使用しているところで、その主張は、前提において誤りがあるものである。
むしろ、このように、引用各商標がシリーズものを表す商標として、「collage(コラージュ)」を頭に冠した「collage ○○」の態様で使用されているという「取引実情」にかんがみれば、本件商標が指定商品に付されて取引市場を流通した場合には、請求人の製造・販売に係る「collage(コラージュ)」 シリーズ商品の一つと誤認されるおそれがより一層増幅されることが明らかであり、ハウスマークでないことを理由に著名性を否定する被請求人の主張も明らかに失当である。
ウ 他の審査例・決定例について
登録異議申立制度と無効審判制度とは、互いに制度の目的や手続きを異にしているものであるから、本件商標に対する異議申立において、その登録が維持されたからといって、本件無効審判において理由なしというものではなく、本件無効審判の審理がその維持決定に左右されるものではない。
また、被請求人は、商標「GIFT HOUSE COLLAGE/ギフトハウスコラージュ」に対する異議申立において維持決定がなされている(乙第5号証の2)旨主張するが(答弁書6頁11行目〜15行目)、上記事案は、その出願時である昭和60年9月4日等における「混同のおそれ」の有無を判断した付与前異議申立での決定であり、その判断基準時が著しく異なるばかりか、やはり制度目的や手続の相違から、本件にそのまま当てはまるものではない。
さらに、被請求人は、「構成中に『COLLAGE』の文字を有する商標が多数存在する」として、乙第6号証を提出するが(答弁書6頁15行目〜同7頁2行目)、いずれも、その登録の妥当性に疑問があるものである。したがって、一時的にかかる登録例が存在したとしても、そのことのみをもって、「COLLAGE ○○」が常に一連一体の商標といえないことは明らかである。また、仮に、同業他社が「COLLAGE ○○」の表示を本件指定商品の分野で「コラゲ○○」の称呼で取引に用い、現実に、請求人の業務に係る商品と混同を生じていないという実例が相当数あるというのであれば、単なる登録例を示すのではなく、「相当数の使用例」を示すことにより、十分な証明をされたい。
エ まとめ
以上のとおり、被請求人の主張は、いずれも失当であり、(ア)本件商標と引用各商標との類似性の程度が極めて高いこと、(イ)平成12年10月20日及び平成13年8月23日の時点において著名性が認められた引用各商標は、その後も継続的に、市場において盛大に使用された結果、本件商標の登録出願時及び査定時においてもその著名性が維持されていること、(ウ)本件商標の指定商品等と引用各商標を付した商品等との間の性質、用途又は目的における関連性の程度が高いこと(この点に関しては、被請求人自身何ら争っていない。)、(エ)商品等の取引者及び需要者の共通性(この点に関しては、被請求人自身何ら争っていない)、(オ)引用各商標がファミリーネームとして使用されており、「collage(コラージュ)」 を頭に冠した「collage ○○」の態様で使用されているという取引実情等を総合的に判断すれば、本件商標が指定商品に付されて取引市場を流通した場合には、請求人の製造・販売に係る「collage(コラージュ)」シリーズ商品の一つと誤認され、具体的な出所の混同を生ずるものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する商標である。
被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べた。
(1)本件商標は、「COLLAGE TECHTO」の欧文字とその読みを表したと認められる「コラゲテクト」の片仮名文字を上段に併記した構成よりなるものであるが、文字のみからなる商標の場合には、通常その文字に相応した称呼、観念を生ずるものであるから、たとえ、それが二つの語を結合してなるものであっても、これを構成する各文字が一様に連なり、その各語に対応する文字の大きさや形態に差異がない場合には、右二つの語の内の一方が日常使用されない特異な語であるなどその語自体が特別顕著な印象を与えるとか、その称呼が全体として殊更冗長であるなど特段の事情がない限り、その商標は、原則として一連に称呼され一体的に観念されるものと見るべきである。
(2)これを本件商標について見ると、本件商標は、前記のとおり、「コラゲテクト」と「COLLAGE TECHTO」の文字よりなるものであって、その欧文字部分と片仮名文字部分を構成する各文字が、それぞれ同一の大きさ及び同一の書体で外観上まとまりよく一体的に構成されていて、これより生ずる「コラゲテクト」の称呼も格別冗長というべきものでなく、よどみなく一連に称呼し得るものである。また、本件商標中前半の「COLLAGE」の文字は、その読みを表す「コラゲ」の片仮名文字が併記されているので、英語の「collage(コラージュ)」を表したというよりは、むしろ「化粧品、シャンプー」等の原材料として広く一般に親しまれ使用されている「collagen(コラーゲン)」(乙第1号証)を語源とする造語として把握、理解されるといい得るものであるから、本件商標は、当該「COLLAGE(コラゲ)」の文字と、同じく造語の「TECHTO(テクト)」の文字を軽重の差無くバランス良く結合したものということもできる。
そうとすると、本件商標は、これを構成する「コラゲ」と「テクト」及び「COLLAGE」と「TECHTO」の各文字の結合は、強固なものといえるから、かかる構成においては、前半部の「COLLAGE」の欧文字部分のみが独立して認識されるというよりは、むしろ、これに接する取引者・需要者をして、構成全体をもって一体のものとしてのみ把握されると見るのが自然である。他に、本件商標を「COLLAGE」(コラゲ)と「TECHTO」(テクト)の文字部分に分離して観察しなければならないとする格別な事由は、見当たらない。
してみると、本件商標は、その構成文字全体に相応して、「コラゲテクト」の一連の称呼のみを生ずるものというべきである。
一方、引用各商標は、請求人提出の甲第2号証ないし甲第4号証に示すとおり、「コラージュ」又は「コラージュ/Collage」若しくはその文字と図形とを結合した構成よりなるものであるから、その構成文字に相応して「コラージュ」の称呼を生ずると認められるものである。
そこで、本件商標より生ずる「コラゲテクト」と引用商標より生ずる「コラージュ」の称呼を比較するに、両者は、その音数や音構成に明瞭な差違を有するものであるから、称呼上相紛れるおそれのないものである。さらに、本件商標は、特定の意味合いを直ちに理解し得ない一種の造語と認められるものであるから、引用商標とは観念上比較すべくもないものであり、それぞれの構成より見て、外観上も明瞭に区別し得るものである。
してみれば、本件商標と引用商標とは、「コラゲテクト」と「コラージュ」の称呼において明らかな差異を有し、外観及び観念においても類似するところのない、別異の商標というべきである。
(3)なお、請求人は、「本件商標の特許庁称呼として、『コラージュ』の称呼が付与されていることからしても、十分肯首し得るところである。」と主張するが、特許電子図書館(IPDL)に公開されている「商標出願・登録情報」の「【称呼】」は、特許庁での商標審査にあたって、比較する商標の称呼における類否判断の基礎とするものであり、当該称呼は、幅広く付与されるものであるから、本件商標に「コラージュ」の称呼が付与されていることをもって、「本件商標は、その構成文字全体に相応して、『コラゲテクト』の一連の称呼のみを生ずるものというべきである。」とする被請求人の主張が左右されるものではない。
(1)請求人提出に係る各甲号証によれば、引用商標は、本件商標の登録出願時には、請求人の業務に係る商品「化粧品、せっけん」を表示する商標として、取引者・需要者間に、ある程度知られていたことは、否定するものではない。しかしながら、引用商標は、これを構成する「コラージュ」「Collage」の文字が比較的平易な英語(外来語)(乙第2号証及び乙第3号証)であって、このような文字は、誰しもが容易に採択し得るものであるから、創造性のある特異な標章として取引者・需要者の印象に強く残るものとはいえず、また、「医薬品」の販売を主たる業務とする請求人(乙第4号証)の商品「化粧品、せっけん」の商標にすぎないところから、ハウスマークに比し、強い識別力ないしは出所表示力を有するものということもできない。
(2)ところで、最高裁の判決〔平成10年(行ヒ)第85号、平成12年7月1日判決言渡〕において、「『混同を生ずるおそれ』の有無は、当該商標と他人の表示との類似性の程度、他人の表示の周知著名性及び独創性の程度や、当該商標の指定商品等と他人の業務に係る商品等との間の性質、用途又は目的における関連性の程度並びに商品等の取引者及び需要者の共通性その他取引の実情などに照らし、当該商標の指定商品等の取引者及び需要者において普通に払われる注意力を基準として、総合的に判断されるべきである。」との判示がなされている。
(3)そこで、被請求人の前記1及び2(1)における主張を踏まえて、本件商標が他人(請求人)の業務に係る商品と混同を生ずるおそれのある商標か否かについて検討するに、本件商標は、その構成各文字が一体不可分に表示されていて、引用商標とは、全く類似するところのない別異の商標であること、引用商標を構成する文字自体は、比較的平易な英語(外来語)であって創造性もなく誰しもが容易に採択し得るものであること、及び、当該商標がハウスマークではなく一商品の商標(ペットマーク)にすぎないことなどを総合すれば、たとえ引用商標が本件商標の登録出願時に請求人の業務に係る商品「化粧品、せっけん」を表示する商標としてある程度は知られていたとしても、本件商標をその指定商品について使用した場合、取引者・需要者をして、「コラゲ」の片仮名文字が併記されているのにもかかわらず、その構成中前半の「COLLAGE」の欧文字部分のみを分離して認識し、引用商標を連想又は想起するほどまでにこれが著名になっていたとは、到底認め難いものである。
したがって、本件商標は、これをその指定商品に使用しても、請求人又は同人と組織的、経済的に何らかの関係がある者の業務に係るものであるかのごとく、その商品の出所について混同を生じさせるおそれはないものというべきである。
(4)なお、本件商標に対する請求人の登録異議申立(乙第5号証の1)において、「本件商標の登録は、商標法第4条第1頃第11号及び同第15号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。」との異議決定がなされているばかりでなく、「GIFT HOUSE COLLAGE/ギフトハウスコラージュ」の文字よりなる商標に対する登録異議申立(乙第5号証の2)においても、「本願商標は、申立人の業務に係る商品であるかのごとく、商品の出所について混同を生ずるおそれはない。」との異議決定がなされていることや、構成中に「COLLAGE」の文字を有する商標であって、商標権者が請求人ではない登録商標が多数存在する(乙第6号証)。
以上のとおり、本件商標は、引用商標とは非類似の商標であり、請求人の業務に係る商品と混同を生ずるおそれもないものであって、商標法第4第1項第11号及び同第15号に違反して登録されたものではないから、同法第46条第1項の規定によりその登録を無効とすべき限りでない。
本件商標は、前記第1に示したとおり、「コラゲテクト」の片仮名文字と「COLLAGE TECHTO」の欧文字を上下二段に横書きした構成よりなるところ、上段及び下段の文字とも、同じ書体、同じ大きさで、さらに下段の文字中「E」と「T」がとの間が半文字程度あけてなる他は同じ間隔をもって外観上まとまりよく一体に表現されており、後述のとおり、上段の片仮名文字は、下段の欧文字の称呼を特定したものであって、これより生ずる「コラゲテクト」の称呼もよどみなく一連に称呼し得るものであり、さらに、後述のとおり、引用各商標が請求人の業務に係る基礎化粧品等について使用する商標として我が国の取引者、需要者の間に広く認識されていたということは認められないために、本件商標の構成中「COLLAGE」の文字部分より、請求人の引用各商標を連想、想起することはなく、他に、構成中の「COLLAGE」の文字部分のみが独立して認識されるとみるべき特段の事情は見いだせないから、上段及び下段の文字は、一体不可分のものと把握し認識されるとみるのが自然である。
ところで、一般に欧文字と片仮名文字を併記した構成の商標において、その片仮名文字部分が欧文字部分の称呼を特定すべき役割を果たすものと無理なく認識し得るときは、片仮名文字部分より生ずる称呼がその商標より生ずる自然の称呼とみるのが相当である。
そこで、本件商標の構成文字についてみるに、 上段の片仮名文字「コラゲテクト」は、下段の欧文字「COLLAGE TECHTO」の表音とみて自然なものであるから、本件商標の称呼を特定したものというべきであり、本件商標よりは「コラゲテクト」のみの称呼を生ずるものというべきであり、特定の観念の生じない造語よりなるものというべきである。
他方、引用各商標は、前記第2で示したとおり、(1)「コラージュ」の片仮名文字、(2)「コラージュ」の片仮名文字と「Collage」の欧文字、(3)「Collage」の欧文字と「コラージュ」の片仮名文字及び図形との結合によりなるものであり、それぞれの文字部分に相応して「コラージュ」の称呼、及び、「貼付け絵」等の観念を生ずる。
そこで、本件商標より生ずる「コラゲテクト」の称呼と引用各商標より生ずる「コラージュ」の称呼とを比較するに、両称呼は、構成音及び構成音数に明らかな差異が認められ、両称呼をそれぞれ一連に称呼した場合であっても、十分に聴別し得るものである。
また、本件商標と引用各商標とは、外観において明らかに相違し、観念においては、本件商標が特定の観念を生ずるものでないから、比較すべきところがない。
してみれば、本件商標と引用各商標とは、その外観、称呼及び観念のいずれより見ても、何ら相紛れるおそれのない、非類似の商標である。
そうとすれば、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
請求人は、本件商標の出願時において、引用各商標は、取引者・需要者間に広く認識された著名商標となっていた旨主張し、甲各号証を提出している。
しかして、引用各商標が、昭和55年1月より今日まで継続して使用されているとする甲第10号証ないし甲第18号証は、全て本件商標の登録出願後である。
次に、引用各商標が多数のキャンペーンを通じて著名商標となっていたとする甲第23号証ないし甲第25号証は、甲第23号証及び甲第24号証については「ご注文書」の欄が平成18年の記載から、また、甲第25号証については発行年が不明であるものの、請求人の主張によれば平成17年であり、いずれも、本件商標の登録出願後である。
次に、コラージュ愛用者の会「コラージュ倶楽部」が存在している事実を証する甲第26号証ないし甲43号証は、本件商標の登録出願前の発行と認められるのは、甲第30号証と甲第31号証のみであり、他の証拠は、発行日が不明(甲第26号証)または、本件商標の登録出願後である。
次に、「コラージュ」シリーズを新聞や雑誌に宣伝広告や紹介記事を多数掲載してきたとする甲第51号証ないし甲第298号証は、全て本件商標の登録出願後である。
次に、「コラージュ」シリーズは、製造販売の開始時より、現在に至るまで、莫大な広告予算が投入され、かつ、その売上は、平成9年度から平成18年度までの10年間一年当たり約20〜28億円程度に達しているとする甲第19号証ないし甲第21号証には、各年の広告費実績や販売実績の金額が記載されてはいるが、その根拠となる客観的な証拠が提出されていないので、直ちにその実績を信じることは困難である。
そうすると、提出した前記証拠では、引用各商標が請求人の業務に係る基礎化粧品等について使用していることは認められるとしても、本件商標の登録出願時に、引用各商標が請求人の業務に係る商品について使用する商標として我が国の取引者、需要者の間に広く認識されていたということは認められない。
加えて、本件商標は、前記認定のとおり、上段及び下段の文字が一体不可分のものと把握し認識されるものであって、引用各商標とは十分区別し得る別異の商標あるから、これを、その指定商品について使用した場合、これに接する取引者、需要者が、これより、請求人の引用各商標を連想、想起することはなく、その商品が請求人又は請求人と組織的・経済的に何らかの関係にある者の業務に係る商品であるかのごとく、その商品の出所について混同を生ずるおそれのないものである。
してみれば、本件商標は、商標法第4条第1項第15号にも該当しない。
(1)請求人は、本件商標について、特許庁の称呼として「コラージュ」が付与されていることからしても(甲第7号証)、十分肯首し得るところである旨主張しているが、特許電子図書館(IPDL)に公開されている「商標出願・登録情報」の「称呼」は、特許庁での商標審査にあたって検討する際の類否判断の基礎、手掛かりとするものであり幅広く付与されるものであるから、これをもって、上記本件商標の称呼の認定を左右されない。
したがって、請求人の上記主張は、採用できない。
(2)また、請求人は、「コラージュ」シリーズは、遅くとも本件商標の登録出願時には、「コラージュ」は、取引者・需要者間に広く認識された著名商標となっていたとする理由の一つに請求人の請求に係る無効2003−35264号の審判事件において、「『コラージュ』及び『Collage』の商標は・・・本件商標の登録出願(平成12年10月20日)の時において、せっけん、化粧品業界をはじめ医薬品業界において、その取引者、需要者の間で、請求人(提出者)の取扱に係る上記商品(せっけん、化粧品)の商標として、広く認識され、周知・著名な商標になっていたものと認めることができる」と認定されており(甲第22号証)、本件商標の登録出願(平成16年7月14日)時においても、その周知・著名性が維持されている旨主張する。
しかしながら、前記周知・著名性の判断は、前記無効2003−35264号の審判事件において提出された証拠によって認定されたものであり、それから4年近く経過している本件商標の登録出願時においてもその周知・著名性が維持され、取引者、需要者の間に広く認識されていたとは、前記2で認定したとおり、本件の甲各号証によっては、認めることはできず、また、当庁において顕著な事実として認めることもできないから、請求人の前記主張は、採用できない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号又は同15号のいずれにも該当しないから、同法第46条第1項の規定により、その登録を無効とすべきでない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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