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Trademark Appeal Case

商標出願経緯の社会的妥当性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2008−900186(T2008−900186/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第5109670号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第5109670号商標(以下「本件商標」という。)は、「和田式フィギュアリング」の文字を標準文字で表してなり、平成19年4月3日に登録出願、第41類「コンピュータネットワーク・郵便・宅配便・電話・ファクシミリを用いた痩身美容に関する知識の教授,健康・美容に関するセミナーの企画・運営・開催,健康管理・美容・ダイエットに関する知識の教授,体操法・呼吸法・入浴法・食事法・休息法・仕事法の日常生活をコントロールする美容法の教授及びセミナーの企画・運営又は開催,派遣による美容法の技術の教授,美容・健康・運動・フィットネス・スポーツ・医療・食・栄養に関するセミナー・会議・講習会・研修会・研究会・シンポジウム・イベント・講演会・演説会・討論会の企画・運営又は開催,美容ショー及びコンテストの企画・運営又は開催,美容に関する教育・文化・娯楽・スポーツ用映像の制作(映画・放送番組・広告用のものを除く。),美容に関する書籍の制作,美容に関する知識の教授,美容に関する知識の教授に関する情報の提供」を指定役務として、平成20年2月8日に設定登録されたものである。

2 登録異議申立ての理由の要点

本件商標は、異議申立人(以下「申立人」という。)の祖父により編み出された痩身美容法を表す「和田式フィギュアリング」(以下「引用商標」という。)と同一であり、当該引用商標はその承継人として最もふさわしい申立人に帰属すべきものであるところ、承継人としてふさわしくない権利者により出願され、登録されたものである。このような商標登録は、公正な取引秩序を害し、公序良俗に反するものである。

したがって、本件商標は商標法第4条第1項第7号該当し、その登録は取り消されるべきである。

3 当審の判断

(1)商標の構成(文字や図形等)自体において公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがある商標は、もとより商標法第4条第1項第7号に該当するものであるが、本号の「公の秩序又は善良の風俗を害するおそれ」を私的領域にまで拡大解釈することによって商標登録出願を排除することは、特段の事情のある例外的な場合を除き、許されないというべである。(「そして、特段の事情があるか否かの判断に当たっても、出願人と、本来商標登録を受けるべきと主張する者との関係を検討して、例えば、本来商標登録を受けるべきであると主張する者が、自らすみやかに出願することが可能であったにもかかわらず、出願を怠っていたような場合や、契約等によって他者からの登録出願について適切な措置を採ることができたにもかかわらず、適切な措置を怠っていたような場合は、出願人と本来商標登録を受けるべきと主張する者との間の商標権の帰属等をめぐる問題は、あくまでも、当事者同士の私的な問題として解決すべきであるから、そのような場合にまで「公の秩序や善良な風俗を害する」特段の事情がある例外的な場合と解するのは妥当でない。」知財高裁 平成19年(行ケ)第10392号 平成20年6月26日判決参照)

そして、当該商標の出願がその経緯において適正な商道徳に反し、社会通念に照らしてみれば、著しく社会的妥当性を欠くものがあり、その登録を認めることが商標法の目的に反することになる場合には、商標法第4条第1項第7号に該当することがあると解される。(東京高裁 平成14年(行ケ)第616号 平成15年5月8日判決参照)

(2)上記(1)で述べた点を踏まえて判断する。

本件商標は、「和田式フィギュアリング」の文字からなるものであるところ、申立人の提出に係る証拠(甲第1号証ないし甲第12号証)によれば、当該文字が申立人の祖父が創設した痩身美容法の名称であること、本件商標の出願前の発行に係る複数の著書の中で、当該痩身美容法として紹介され、使用されていること、前記著書の著者が申立人の祖父の長男である申立人の父であり、あるいは申立人の母であること、が認められる。

一方、申立人の主張によれば、商標権者は、申立人の祖父の次男であり、前記痩身美容法に係る和田研究所の関係者であることを窺い知ることができる。

そして、申立人の祖父に係る承継関係について、これを明確にすべき的確な証拠はなく不分明というほかない。

なお、引用商標が指定役務について周知性を獲得していることなどを判断し得るに足りる証左はないものである。

そうとすれば、申立人の主張及び申立人の提出に係る全証拠を総合しても、本件商標が、その商標登録に至る出願の経緯において著しく社会的妥当性を欠くものがあるとまで認めることは困難というべきである。

また、本件商標が構成自体において公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがある商標でないことは明らかである。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第7号に該当しない。

(3)以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第7号に違反して登録されたものとは認められないから、その登録は維持すべきものである。

よって、同法第43条の3第4項の規定に基づき、結論のとおり決定する。

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