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Trademark Appeal Case

商標の著名性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2007−900384(T2007−900384/J7)
審判種別異議
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

登録第5046917号商標の商標登録を取り消す。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第5046917号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)のとおりの構成からなり、平成18年4月5日に登録出願、第34類「たばこ,紙巻たばこ,葉巻きたばこ,喫煙用具(貴金属製のものを除く。),マッチ」を指定商品として、同19年5月11日に設定登録されたものである。

第2 登録異議の申立ての理由(要点)

1 引用商標

登録異議申立人沖電気工業株式会社(以下「申立人」という。)の引用する登録第1471372号商標は(以下、「引用商標」という。)は、別掲(2)のとおりの構成からなり、昭和53年12月8日に登録出願、第11類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同56年7月31日に設定登録され、その後、2回にわたり商標権の存続期間の更新登録がなされ、また、指定商品については、第7類「起動器,交流電動機及び直流電動機(陸上の乗物用の交流電動機及び直流電動機(その部品を除く。)を除く。),交流発電機,直流発電機,家庭用食器洗浄機,家庭用電気式ワックス磨き機,家庭用電気洗濯機,家庭用電気掃除機,電気ミキサー,電機ブラシ」、第8類「電気かみそり及び電気バリカン」、第9類「配電用又は制御用の機械器具,回転変流機,調相機,電池,電気磁気測定器,電気アイロン,電気式ヘアカーラー,電気ブザー,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品,磁心,抵抗線,電極」、第10類「家庭用電気マッサージ器」、第11類「電球類及び照明用器具,家庭用電熱用品類」、第12類「陸上の乗物用の交流電動機又は直流電動機(その部品を除く。)」、第17類「絶縁がい子,絶縁用紙製品,絶縁用布製品,絶縁塗料,絶縁用雲母製品」、第21類「電気式歯ブラシ」を指定商品とする書換登録が平成14年2月6日になされたものである。

2 申立人の引用商標の著名性について

(1)東京高等裁判所平成14年8月27日判決(平成13年行ケ第539号)

商標「OKI DOKI」(38類)登録無効審判の審決取消請求事件の判決であるが、原告(申立人)が引用した引用商標「OKI」の著名性について、裁判所は、次のように認定している。

「原告が、このように永年にわたり、OKIの語をハウスマーク及び商標として広範に使用してきたことにより、このOKIの語は、遅くとも本件商標が出願された平成10年12月19日当時には、本件商標の指定役務の需要者の間はもとより、一般の消費者の間においても、原告及び原告のグループ会社自体を表示するハウスマークとして、あるいは、原告及び原告のグループ会社の業務に係わる製品及び役務を示す商標として、周知・著名であったものというべきである。」(甲第2号証)

(2)特許庁における無効2000−35478審決

上記東京高裁の平成13年行ケ第539号判決を受けて特許庁審判部は、引用商標「OKI」の著名性について次のように認定している。

「本件商標の指定役務の分野において、請求人(申立人)のハウスマークとして、また、請求人及び請求人のグループ会社の業務に係る製品及び役務を示す商標として、遅くとも本件商標が出願された平成10年12月19日当時には、周知・著名であった・・・」(甲第3号証)

(3)社団法人日本国際知的財産保護協会(AIPPI)発行

日本有名商標集(第2版・1998年・175頁)及び日本有名商標集(第3版・2004年・77頁)に引用商標「OKI」は、有名商標として掲載されている。(甲第4号証)

(4)特許庁のIPDL「日本国周知・著名商標検索」

特許庁のIPDL「日本国周知・著名商標検索」により、商標「OKI」を検索すると、引用商標「OKI」が検索される。これは、引用商標「OKI」は、特許庁において、著名商標であると既に認定されており、引用商標「OKI」が著名であることは、証明を要することなく、特許庁において顕著な事実であると認められていることを意味する。(甲第5号証)

(5)引用商標の継続使用

申立人は、引用商標が著名商標であると、東京高裁、特許庁審判部において認定された平成10年12月以降においても継続して、引用商標を主として電気通信機械器具、コンピューター等の情報処理機器、IC・LSIなどの電子デバイス、CATV・インターネットを利用した画像通信機器等広範な分野の商品・役務に継続して使用している。

その事実は、申立人の第75期(1998年度)事業報告書ないし第83期(2006年度)事業報告書等により証明される。

申立人の上記した事業報告書及びアニュアルレポートには、申立人は平成10年12月以降においても継続して、金融ビジネス、情報システム、半導体ビジネス、プリンタビジネス及び研究開発の各部門において、活発な事業活動が継続して行われており、その事業活動には商標「OKI」が使用されていることが示されている。また、アニュアルレポートには、過去6年間における各年の総売上高(連結子会社を含む)が下記のとおり示されている。

2002年度 604,527百万円

2003年度 585,473百万円

2004年度 654,214百万円

2005年度 688,542百万円

2006年度 680,526百万円

2007年度 718,767百万円

これらの指標からも、「OKI」は申立人及びその子会社のハウスマークとして、及び商標として広範に使用されており、本件商標が出願された平成18年4月5日の当時においても、広く取引者・需要者の間に周知され、著名であったことは、疑いのない事実であることが分かる。(甲第8号証)

3 商標法第4条第1項第15号について

(1)引用商標は、上記において述べたとおり、需要者間に広く認識されている著名商標である。そして本件商標の指定商品(第34類)については引用商標の防護第25号及び防護第27号として防護標章の登録がなされている。(審決注:本件商標の指定商品は、防護第27号には登録されていない。)

この事実は、商標「OKI」を他人が第34類の商品に使用すれば、申立人が販売しているか、或いは申立人と何らかの関係がある者の業務に係る商品であるかのごとく、商品の出所について誤認を生じさせるおそれがあると、特許庁において、既に判断されていることを示すものである。

(2)本件商標は、「OKI」の語と図形を組み合わせた商標であるが、両者は一体となって、まとまった一商標を構成しているというよりは、文字と図形の要素が単純に組み合わされている結合商標と見るべき商標である。したがって、「OKI」の語は図形と直接に関連付けられ、図形と一体となってのみ認識されるのではなく、図形とは分離して認識される。

したがって、本件商標が、その指定商品に使用されるときは、その商品が、申立人の業務に係る商品であるか、又は、申立人と何らかの関係がある者の業務に係る商品であるかのごとく、商品の出所について誤認を生じさせるおそれがある。

よって、本件商標は商標法第4条第1項第15号に該当し、同法第43条の3の規定により、指定商品について、その登録は取り消さるべきである。

第3 本件商標の登録に対する取消し理由

1 本件商標の指定商品は、引用商標の防護標章登録第25号として防護標章の登録がなされている指定商品に含まれているものである。

2 AIPPI・JAPAN発行(1998年及び2004年)の「日本有名商標集」(甲第4号証の1の1ないし甲第4号証の2の2)には、引用商標の「OKI」の文字からなる商標が掲載されている。

3 申立人の主張及び提出に係る各甲号証、及び上記を総合すれば、引用商標は、申立人が、永年に亘り、ハウスマーク及び商標として広範に使用してきたことにより、本件商標の登録出願時には取引者・需要者の間において周知・著名であったものというべきである。

4 本件商標は、別掲(1)のとおり、文字と図形よりなるところ、「OKI」の文字と図形部分とは視覚上分離して看取されるものである。そして、本件商標の「OKI」の文字部分と、引用商標の「OKI」の文字とは、互いに肉太の文字で表示されており、外観において酷似しているものである。

5 そうすると、引用商標と酷似する「OKI」の文字を含む本件商標は、これをその指定商品について使用するときは、これに接する取引者・需要者をして、申立人の使用に係る引用商標を連想又は想起させるものと認められるから、その商品が申立人又は同人と経済的・組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかの如く、その商品の出所について混同を生ずるおそれがあるものといわなければならない。

6 商標権者は、原審における拒絶理由(商標法第4条第1項第15号)に対して、申立人の事業内容を示す資料を提出し、本件商標の指定商品は、たばこ及びこれに関連する商品であり、その商品の特殊性に鑑みると、通信機器を取り扱う会社と出所の混同が生じるおそれは考えられない旨主張しているが、申立人の提出に係る甲第7号証の趣旨をもってすれば、原審における商標権者のこの点に関する主張は前記判断を左右するものではない。

7 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものであるから、その登録を取り消すべきものである。

第4 当審の判断

当審において、商標権者に対し、上記第3の取消し理由を通知し、期間を指定して意見書を提出する機会を与えたが、商標権者からは何らの応答もない。

そして、上記第3の取消し理由は妥当なものと認められるので、本件商標の登録は、この取消し理由により、商標法第43条の3第2項の規定に基づき、取り消すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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