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Trademark Appeal Case

同漢字の称呼・観念の非類似

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2008−28776(T2008−28776/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲1の構成よりなり、第33類「芋を原材料とするしょうちゅう」を指定商品として、平成20年2月29日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして引用した登録商標は、以下のとおりである。

(1)登録第1493900号商標(以下「引用商標1」という。)は、別掲2のとおりの構成からなり、昭和53年10月25日に登録出願、第28類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同56年12月25日に設定登録され、その後、2回にわたり商標権の存続期間の更新登録がされ、さらに、平成13年7月25日に、第33類「日本酒」を指定商品とする書換登録がされたものである。

(2)登録第1648241号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲3のとおりの構成からなり、昭和55年3月31日に登録出願、第28類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同59年1月26日に設定登録され、その後、2回にわたり商標権の存続期間の更新登録がされ、さらに、平成15年9月3日に、第33類「日本酒」を指定商品とする書換登録がされたものである。

以下、これらをまとめて「引用商標」という。

3 当審の判断

(1)称呼について

本願商標は、前記1のとおり、薄茶色地の正方形状の図形内に、「本格芋焼酎」の文字を縦書きし、「宝山」(右横に小さく「ホウザン」の片仮名が横書きされ、その左下には、落款と思しき朱色の図形が配されている。)の文字を大きく筆書き風に縦書きしてなり、該文字の左側に紫色で表された「芋麹全量」の文字及び「西酒造株式会社」等の各文字を縦書きした構成からなるものである。

そして、本願商標の構成中「宝山」の文字は、他の文字に比べ大きく顕著に表されており、また、その両側に表された「本格芋焼酎」及び「芋麹全量」の文字は、指定商品との関係においては、商品の原材料等を表したものととして認識され、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないか、または極めて弱い部分といわざるを得ないから、「宝山」の文字部分も独立して自他商品の識別標識としての機能を果たすものと認められる。そして、「宝山」の文字部分はその右横に書された「ホウザン」の片仮名によりその読みが特定されたものと理解されることから、その片仮名に照応して「ホウザン」の称呼のみを生ずるものと判断するのが相当である。

他方、引用商標1及び2は、別掲2及び3のとおりの構成からなるところ、その構成中「宝山」の文字は、中央部に大きく顕著に表されていることから、該文字部分も独立して自他商品の識別標識としての機能を果たすものと認められる。そして、引用商標2の「宝山」の文字の下部には、その読みを特定したものと認められる「たからやま」の平仮名が横書きされている。

さらに、請求人が提出した甲第49号証ないし同第51号証並びに職権による調査によれば、引用商標は商標権者である宝山酒造株式会社が製造する清酒に用いるラベルとして使用され、そのラベルを付した清酒は「タカラヤマ」の称呼をもって取引されており、このことは、指定商品を取り扱う業界において、相当程度知られている実情にあることが認められる。

以上の取引の実情をも考慮すると、引用商標中の「宝山」の文字部分からは、「タカラヤマ」の称呼のみを生ずるものと判断するのが相当である。

してみれば、本願商標の構成中「宝山」及び「ホウザン」の文字より生ずる「ホウザン」の称呼と、引用商標より生ずる「タカラヤマ」の称呼とは、

構成音数及び音構成において顕著な差異を有するものであるから、本願商標と引用商標とは、称呼上互いに区別し得るものである。

(2)外観について

本願商標は、別掲1に示すとおりの構成よりなるものであり、引用商標は、別掲2及び3に示すとおりの構成よりなるものであるから、本願商標と引用商標とは、外観上明らかに区別し得る差異を有するものである。

(3)観念について

本願商標を構成する「宝山」の文字部分は、その振り仮名と認められる「ホウザン」の文字が書されていることから、「中国上海市北部の地名。」(株式会社岩波書店発行「広辞苑第六版」)の観念を生ずるものと認められるのに対して、引用商標を構成する「宝山」の文字部分からは、「タカラヤマ」の称呼と相俟って、「宝の山」ほどの意味合いが生ずる場合があるとしても、上記中国の地名の観念は生じ得ない造語と判断するのが相当であるから、本願商標と引用商標とは、観念上相違するか、または、比較し得ないものである。

(4)以上のとおり、本願商標と引用商標とは、称呼、外観及び観念のいずれの点においても、相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならず、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は妥当でなく、取消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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